医療法人社団 健育会 ひまわり在宅サポートグループ
2021-02-08
業種
医療・福祉・介護
目的・効果
従業員間の連絡 取引先との連絡 採用・労務 ノウハウ共有 業務の見える化
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
お話を伺った方
医療法人社団健育会 ひまわり在宅サポートグループ 在宅部長 若林陽盛さん
ひまわり訪問看護ステーション 所長 畑中久仁子さん 石巻健育会病院 
医療連携室 室長 伊藤朋久さん
ホームページ

利用者様・ご家族に安心をお届けするために欠かせないのは連携の速さ。病院とつながり多職種連携を強化することで、稼働率が格段に向上しました。

石巻市をはじめ宮城県東部を中心に訪問看護や訪問介護、居宅介護支援などの事業を行う医療法人社団健育会 ひまわり在宅サポートグループ様。利用者様とそのご家族に住み慣れたご自宅で安心して療養していただくために、同一法人である石巻健育会病院などと、LINE WORKSの外部連携を活用してスムーズな情報共有を実現しています。今回はひまわり在宅サポートグループ 在宅部長の若林陽盛さん、看護師でひまわり訪問看護ステーション 所長の畑中久仁子さん、そして石巻健育会病院 医療連携室 室長の伊藤朋久さんに、LINE WORKS導入後の変化などをお聞きしました。

 

本事例のポイント
  • 遠隔事業所とはビデオ通話で会議を円滑に
  • 病院との情報共有ツールにLINE WORKSを起用し連携を強化
  • 事業所単位では前年比最大700万円の経常利益増に寄与したケースも

ひまわり在宅サポートグループの事業と、皆さんの役割についてお聞かせください。

若林さん:

ひまわり在宅サポートグループは、創立21年目になります。医療の延長線上に在宅介護があるだろうということで、石巻健育会病院から派生したグループです。訪問看護を中心に訪問介護や居宅介護支援などいくつかの事業を、宮城県の東部中心に9つの事業所で行ない、約1,500名のご利用者様がいらっしゃいます。
私はそこで経営の責任者としてグループ全体のマネージメントをしています。

 

畑中さん:

私は事業所の一つである「ひまわり訪問看護ステーション」の所長として、リスクマネージメントなどの管理業務をしながら、ご利用者様の元へ訪問し看護業務を行うなど実務も担当しています。

 

伊藤さん:

私はひまわり在宅サポートグループと同じ医療法人に属する石巻健育会病院で医療連携室長を務めています。地域の医療機関等と協力し、退院後も患者様をサポートできるよう連携を行うのが役割です。

LINE WORKSの導入以前はどんな課題がありましたか。

■ひまわり在宅サポートグループ内
若林さん:

訪問看護の事業は、職員が日中一人でご利用者様の自宅を数カ所回りながら、その中で関係者といろんな情報共有をしていかなければなりません。ご利用者様一人を、複数の看護師とリハビリを行う専門職が対応します。いままでは紙や電話での情報共有の方法を取っていたのですが、対応するまでに少し時間がかかってしまっていました。そのタイムラグを少しでもなくしたいということでLINE WORKSの導入に踏み切りました。

 

■ 石巻健育会病院との連携
若林さん:

いま病院には、患者様の入院期間をできるだけ短くし、在宅復帰を促す機能が強く求められています。そのため、迅速なレスポンスをしてくれる事業所をどれだけ抱えているかが病院経営の基本の一つだと認識しています。
隣の石巻健育会病院とは、もちろん今までも連携を密に取っていたのですが、さらに早いレスポンスができたらご利用者様にとっても病院にとっても良いだろうと考えました。

 

 

伊藤さん:

退院支援に際して、私たち病院の連携室は介護を担当するケアマネジャーと頻繁に連絡を取り合う必要があるのですが、多忙なケアマネジャーは席を外していることが多く、折り返しの連絡を数日待たなければいけないこともありました。そのため退院調整が遅れ、満足な支援にならず反省することもありました。
患者様に安心してはやくご家族の元へお帰りいただくためには、連絡を密に取れることが重要だと感じていました。

LINE WORKSを選択された理由を教えてください。

若林さん:

連絡のタイムラグを少しでもなくしたいという思いからビジネスチャットの導入を検討しました。重要視したのは、みんなが使いやすいものであること、監査がきちんとできる機能があることでした。
LINE WORKSのWEBサイトで、導入事例や社員ブログなどを参考にした結果、ユーザーインターフェイスがLINEに近く、みんなが使いやすい、管理もしやすいという評価に納得して、LINE WORKSを導入することにしました。

 

アンケートで新しいユニフォームの意見収集。
これがきっかけでLINE WORKSが一気に浸透

導入後、どのようにしてグループ全体で活用を促進させましたか。

若林さん:

ひまわり在宅サポートグループでは各事業所からメンバーを集め、感染症対策や虐待防止など様々な課題に関する委員会を運営しています。そのひとつにICT委員会がありまして、グループ内で使用している各種ICTツールなどと共に、LINE WORKSの使用についても話し合いを行いました。導入当初は私を含め2名で行っていた利用促進活動でしたが、ICT委員会でグループ全体への浸透速度が早まりました。

 

またアンケート機能を使って、来年度のユニフォームについての希望を意見収集しました。その体験をきっかけにLINE WORKSの利便性が職員の間で浸透し、一気に広まっていったと感じています。

医療・介護の現場でLINE WORKSはどう役立っていますか。

畑中さん:

いままでだったら、事務所にいなければ聞くことができなかった情報を、LINE WORKSのトークを使うことで皆に一斉に周知できることにとてもメリットを感じています。皮膚の状態やご利用者様の状況のような言葉での表現が難しいことは、iPadで撮影した画像等で速やかに共有できます。スピーディかつリアルな情報共有に役立っていると思います。
また、導入後はスタッフどうしが、きめ細やかにコミュニケーションができるようになったという印象があります。他のスタッフが仕事に意欲を持って取り組めるようにサポートする機会も増えて、利用者様により良いケアを提供できるようになったと感じています。

 

言葉と写真で、ご利用者様の様子を詳細に引き継ぎできる

 

 

訪問後のちょっとした隙間時間で連絡内容を確認

 

若林さん:

職員どうしでは、ご利用者様のケアについて様々な意見が交わされます。意見の相違や衝突によって職員間に摩擦が生じることもあり、きちんとケアをしないと、だんだんネガティブな感情を抱くようになります。その回避もあって、我々管理職は日頃から職員のコミュニケーションに気を配っていましたが、LINE WORKSを導入してからは、やりとりをみんなに見える化したことで、「聞いていない、言っていない」がなくなり、職員の不安感や焦燥感のようなネガティブな感情は格段に減ったと思います。
LINE WORKSはコミュニケーションを補強してくれるツールとして効果があったと感じています。

トーク以外に活用しているLINE WORKSの機能はありますか。

若林さん:

グループ内で行っている委員会活動は各事業所にそれぞれ委員がおり、大崎や仙台など遠方の事業所からもメンバーが参加しています。委員全員が一堂に会することは難しいため、ビデオ通話を活用しテレビ会議を行なっています。

 

遠方の事業所とはビデオ通話でオンライン会議

 

ホーム(掲示版)で新入職員の紹介

石巻健育会病院のLINE WORKSと連携しているグループトークについて教えてください。

■  利用しているのはどのような方々ですか。
若林さん:

現在は石巻健育会病院の連携室の職員、ひまわり在宅サポートグループのケアマネジャーや看護師と、LINE WORKSの外部連携でトークグループをつくり、情報共有を図っています。特にグループの事業のひとつである看護小規模多機能型居宅介護事業所「ナースインホームひまわり」(以下、ナースイン)は、要介護度が高く医療必要度の高い方を通いや泊まりで受け入れているため、病院とより密な連携をとるようにしています。

 

■活用シーンとその効果を教えてください。
伊藤さん:

ケアマネジャーとは、ほぼ毎日やりとりしています。病院からは、週に1回の頻度で入院数や病室の空き状況をお伝えしたり、ひまわり在宅サポートグループからナースインホームの空所状況が毎日送られてきたりしています。退院する患者さんの申し送りなどの情報も常に共有しています。

複数のスタッフで同時にやりとりできるので、スタッフ一人だけに連絡の負担をかけたり、情報を滞留させたりすることもなく、非常に効率的な連携ができるようになったと感じています。

 

病院からの重要な連絡も関係者に一斉周知

 

 

 

畑中さん:

LINE WORKS導入前は、石巻健育会病院もひまわり在宅サポートグループの各事業所も同じグループではありますが、それぞれが点になってしまっていたという印象がありました。LINE WORKSで皆がつながるようになり、情報を共有することによって一体感を感じています。病院、ナースイン、介護老人保健施設、訪問看護、これらが連携をとることによって、当団体が掲げる「地域に対しての貢献」という理念を実現できるのでは思います。

LINE WORKSを使った情報共有に対する職員の評価はいかがですか。

若林さん:

職員に対して満足度調査を独自に行なっています。情報連携については以前の満足度は5点満点中2.90で、アナログな手段による不十分な情報共有に不満を持っている職員がいました。LINE WORKSの導入後に同じ調査を行ったところ、満足度が4.09となり、多くの職員が情報共有に快適さを感じてきていると実感しています。

LINE WORKS導入後、満足度が改善

LINE WORKS導入で得られた経営面の効果はありますか。

若林さん:

もともと、すべての事業所に別のテレビ会議システムを導入していましたが、LINE WORKSには標準機能として備わっているビデオ通話で置き換えることができたため、毎月かかっていた利用料10万円のコスト削減が実現できました。画質や音質は以前と変わらず、問題なく運用できています。また、病院と情報連携した結果、看護小規模多機能施設においてはご利用者様の受け入れ可否について判断のスピードが速くなり稼働率が大幅に向上しました。昨年と比べて経常利益ベースでプラス700万円ぐらい伸びています。ご利用者様とそのご家族は退院後の生活に不安があるかと思いますが、我々がスピーディに相談・連携・調整ができると、石巻健育会病院の連携室からご家族に今後のお話が早くできるため、結果的に安心の提供につながっていると思います。

ひまわり在宅サポートグループの今後の展望をお聞かせください。

 

伊藤さん:

医療業界では情報の共有が重要になってきています。健育会病院とひまわり在宅サポートグループの二者間のみならず、地域全体がつながっていくことが、患者様にとっても地域医療にとっても非常に大切だと思います。情報共有の基盤として、今後もLINE WORKSを活用するつもりです。

 

若林さん:

医療介護の領域で注目が高まっているICTを利用し、職員が本当に楽しく働ける環境を提供すること、それがこのひまわり在宅サポートグループで実現したいことです。職員が活きいきと働くことが、ご利用者様への質の高いサービス提供につながります。そしてその環境づくりにもっとも適したツールがLINE WORKSなのではないかと思います。

LINE WORKSは、医療や介護業界との親和性がとても強く、地域での活用を推進していけば、地域医療や介護の質やスピードの向上に必ずつながってくると考えています。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した当時のものです。

 

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