株式会社早稲田アカデミー
2026-06-25
業種
教育・塾
目的・効果
従業員間の連絡 コンプライアンス・セキュリティ 業務自動化・Bot 連携ツール 予定の見える化 FAX削減・ペーパーレス 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
カレンダー
タスク
アンケート
アドレス帳
メール
Bot
お話を伺った方
教育事業本部 副本部長 日比野 晋季さん(右)
デジタルソリューション部 システム二課 主査 原田 翔悟さん(左)
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早稲田アカデミーのLINE WORKS活用術。社員・アルバイトの垣根を越えた8000人規模のコミュニケーション変革とガバナンス強化とは?

大手進学塾である株式会社早稲田アカデミーは、正社員と学生アルバイトを合わせて約8000名に及ぶ従業員間の連絡を円滑にするため、ビジネスチャットの導入を検討しました。教育業界に強く求められるセキュリティとコンプライアンスを確保しつつ、コミュニケーションを活性化させるため、SOC2およびSOC3認証報告書の取得など、各種国際規格に準拠したハイレベルなツールとしてLINE WORKSを選定。その結果、シャドーITを効果的に抑制するとともに、組織内の意思疎通をスムーズにし、多くの業務効率化を達成しました。

 

本事例のポイント
  • ガバナンスの徹底で大規模組織での円滑な運用を実現
  • 正社員・アルバイトの垣根を越えてコミュニケーションが活性化
  • ワークフローの速度が向上し、クラウドに保管した文書へのスムーズなアクセスも可能に

御社の事業概要をご紹介ください。

日比野さん:

早稲田アカデミーは、中学・高校・大学受験指導を行う進学塾であり、首都圏を中心にグループ全体で約200校を展開しています。とくに中学受験と高校受験に強みを持ち、中学入試におけるトップ校合格者数は業界2位、高校入試においては業界1位を誇ります。少子化により教育市場が縮小する中でも、当社は東証プライム上場企業として増収増益を継続しており、教育部門における国内時価総額でナンバー1となるなど、民間教育業界におけるリーディングカンパニーとしての地位を自負しています。

 

 

原田さん:

コロナ禍を機に、自宅からオンラインで授業を受けられる環境の整備を推進しました。アフターコロナで対面指導が再開された後も、柔軟にオンライン受講を選択できるようになっています。こうした取り組みが当社のDX(デジタルトランスフォーメーション)のきっかけとなり、現在は、ビッグデータを活用した成績分析など、ICTを活用したサービス拡充に注力しています。

LINE WORKSを導入する以前はどのような課題を抱えていましたか。

原田さん:

社員間の業務連絡にはグループウェアを使用していましたが、当社には約1000名の正社員に加え、学生を中心とするアルバイト講師やスタッフが全校で約7000名近く働いています。従来のグループウェアの利用は正社員に限定されており、アルバイトと社員間の連絡は口頭やホワイトボード、メモなどで行われていたため、迅速かつ確実な情報共有が困難な状況でした。授業や会議で席を外し、デスクに戻ると机上が伝言メモで埋め尽くされている、といったことも少なくありませんでした。また、非常勤職員には重要な連絡事項が十分に伝達されないという課題がありました。

 

こうした状況下では、会社の管理外のツール(シャドーIT)を使用して個人間で業務連絡が行われる懸念がありました。そのため、新たにビジネスチャットを導入し、非常勤職員を含む全従業員が迅速にコミュニケーションを図れる環境の整備が必要だと考えるようになりました。

 

課題解決に向けてLINE WORKSを選定された理由をお聞かせください。

日比野さん:

教育業界ではユーザーの個人情報流出といった不祥事が相次いだことを背景に、当社は校内からのインターネットアクセスやUSBメモリの使用を禁止するなど、厳格なセキュリティを徹底しています。当社が設けるセキュリティ基準をクリアできるビジネスチャットツールを探した結果、各種国際規格にも準拠した高いセキュリティ規準のLINE WORKSに注目しました。

 

原田さん:

それに加えて、LINEの操作感に近く、誰もが直感的に利用できるツールである点が選定の決め手となりました。複数のサービスを比較検討した結果、運用コストの合理性もLINE WORKSの魅力でした。

 

選定後は、まずデジタルソリューション部で試用運用を開始し、利用ガイドを策定しました。通常、新たなシステムやツールの導入時には詳細なマニュアルが必要となるものですが、基本機能の操作が容易なLINE WORKSの利用ガイドはわずか5~6ページにまとめられたため、全従業員への導入は極めて円滑に進みました。

ユーザー数が約8000名に上る大規模な運用をする上で、どのようにガバナンスを徹底されましたか。

日比野さん:

メールが使えるアドバンスドプランを導入しました。その上でメールは「重要な業務情報のやり取り」に使うこととし、トークは「確認の連絡」や「急な休みの連絡」などちょっとした伝達に使い分けることを徹底。また、管理職以外はスマホではLINE WORKSのメールを閲覧できないようにしています。これは、勤務時間外に受信したメールへの対応が発生するのを防ぐための対策です。

 

また、22時以降のLINE WORKSによる連絡は原則禁止としていますが、ユーザー側で通知を任意でオフに設定できるようにすることで、勤務時間外に業務連絡を受けたくない従業員にも配慮しています。

 

原田さん:

LINE WORKSの組織機能を活用して、アルバイトを含む全従業員が所属するグループと、正社員のみが所属するグループを校舎単位で作成しました。校舎全体のグループのアドレス帳は、その校舎の従業員のものしか閲覧できないよう制限を設けています。これにより、業務に必要な範囲のコミュニケーションに注力できるようにしています。

LINE WORKSを活用することでコミュニケーションはどう改善されましたか。

【トーク・グループ】口頭・電話・紙のメモを廃し、情報の伝達速度が向上
【カレンダー】全従業員が予定を入力し、スケジュールを可視化
【タスク】自身とメンバーのタスクの進捗を効率的に管理可能に

 

原田さん:

電話や口頭、紙のメモなどによる伝達が一新され、連絡が迅速かつ適切に行われるようになりました。特にアルバイトを含めて70~80名規模の従業員が在籍する大規模校舎では、その効果をより強く実感しています。

 

日比野さん:

早稲田アカデミーでは、中学受験や高校受験に向けた数日間の夏期合宿を校外の会場を借りて開催していますが、合宿中は講師の呼び出しなどを館内放送で行っていました。LINE WORKS導入後は、合宿に関わる従業員専用のトークルームを作成することで、業務連絡をスムーズに行えるようになりました。

 

カレンダーには、社長を含む全従業員がスケジュールを入力しています。お互いの行動予定を把握できるため、「今なら電話をかけても迷惑にならないだろう」というように、連絡を取りやすくなりました。タスク機能も便利で、自身の備忘録として活用できるだけでなく、メンバーに割り当てたタスクの進捗状況も、わざわざ報告を受けることなく確認可能です。以前はExcelで管理していた研修や社内イベント等の出欠確認も、アンケート機能を使うことで手軽に行えるようになりました。

 

カレンダーで予定を管理し、タスク機能で具体的な作業を紐づけることで、業務の抜け漏れを防止。部署やチーム全体の進捗状況も把握しやすくしている

サテライトオフィスとLINE WORKSを連携させ、ワークフローやドキュメント管理なども効率化されているそうですね。

・基幹システムのデータに基づいてサテライトオフィスで設定した利用権限を簡単に同期
・ワークフローをLINE WORKSと連携させ社内稟議や各種報告の承認速度がアップ
・クラウド上に保管された文書にLINE WORKSからスムーズにアクセス

 

原田さん:

社内稟議や各種報告には、サテライトオフィスのアドオン機能である「ワークフロー for LINE WORKS」を活用しています。LINE WORKSのチャットボットと連携した通知機能によって、承認速度の向上・承認漏れの防止につながっています。ソースコードを記述することで、承認ルートを柔軟に構築できる点も利点です。

 

サテライトオフィスのワークフロー for LINE WORKSで承認プロセスを効率化。LINE WORKSのチャットボットが自動発信する通知・リマインドが承認の遅れや漏れを防ぐ

 

社内規定や業務マニュアル、Pマーク関連文書など、長期にわたって閲覧される文書は、「ドキュメント管理 for LINE WORKS」を活用しています。以前のグループウェアにあった文書管理機能の代替として検討する中で、別のシステムを導入して操作画面やタブが増えるのを避け、LINE WORKS内にそのまま埋め込んで一元化できる点が選定の最大の決め手でした。また、LINE WORKSの掲示板機能だけでは、検索時に過去の古いマニュアルがヒットしてしまい、誤った案内をしてしまうリスクがありました。そこで、長期保存したい情報を「ドキュメント管理 for LINE WORKS」に集約して常に最新版を担保できるようにし、その保存先を掲示板で周知するという運用ルールにしました。これにより、社員が迷わず即座に、正確な情報へアクセスできる環境を整備できました。

 

業務マニュアルや規定類はサテライトオフィスの「ドキュメント管理 for LINE WORKS」に集約。全社員が必要に応じいつでもすぐに閲覧できる環境を整えた

 

日比野さん:

「ドキュメント管理 for LINE WORKS」導入後、マニュアルや規定類の分厚いファイルをめくる手間が不要となり、検索性が飛躍的に向上しました。大量の文書を保管していた各校舎の書類保管スペースも不要となり、このことは間接的な賃貸料の削減にもつながっています

大規模なID管理はどのように行われていますか。

原田さん:

学生スタッフも含めると、年間で約1000名の従業員の入退職があります。そのアカウント管理は膨大な作業であるため、基幹システムの人事情報が毎日定時にエクスポートされ、RPA(Robotic Process Automation)でLINE WORKSに自動的に反映される仕組みを構築しました。この自動化による業務省力化の効果は極めて大きいです。

改めてLINE WORKSの導入効果をどう捉えていますか。

日比野さん:

組織内コミュニケーションの活性化、承認速度の向上、ペーパーレス化、書類保管スペースの削減など、定量・定性の両面で導入効果は多岐にわたりますが、私の立場として最も実感しているのは、教育業界に現在強く求められているコンプライアンスの強化を実現できたことです。これはひとえに、正社員もアルバイトも業務上の連絡は基本的にLINE WORKSで行うように徹底し、個人間のSNS利用といったシャドーITを完全に抑止できたことに他なりません。トークログは会社が取得できるため、情報漏えいやハラスメント等のリスクを効果的に抑制可能です。これは上場企業として当然実施すべき危機管理体制の一環であり、従業員が安心して働ける環境づくりにもつながると考えています。

LINE WORKSの活用を今後どのように発展させたいとお考えですか。

原田さん:

今後は、さらに多様な外部ツールと連携させ、グループウェアとしての機能を一層強化したいと考えています。基幹システムとのデータ連携も強化し、「LINE WORKSがあればあらゆる仕事ができる」という状態にすることが理想です。

 

日比野さん:

私も、より柔軟なカスタマイズや機能追加により、さらなる業務効率の向上に期待しています。

 

【お話を伺った方】

日比野 晋季さん

教育事業本部 副本部長として早稲田アカデミーの各校を統括。ExiV御茶ノ水校の校長も兼務する。

 

原田 翔悟さん

社内システムの運用・保守やRPAによる業務自動化などを担当。LINE WORKSの運用管理も担う。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2025年7月当時のものです。