「永く続く器」を理念に掲げ、大分県を拠点に注文住宅や分譲住宅、賃貸マンション、商業施設の建築から、ホテル・飲食まで幅広い事業を展開するFDM株式会社。人手不足が課題の建設業界で、同社はデジタルツールによる業務効率化を重視してきました。2020年にLINE WORKSのアドバンストプランを導入し、メールやDriveまで一つに集約。約6年の活用を通じて、社内はもちろん顧客や外部業者ともつながり、住宅事業と賃貸管理の現場を支える全社の連携基盤として定着させています。
本事例のポイント
【メール・Drive】アドバンストプランでツールを一元化
【Drive】散在していた資料を集約し案件ごとに一元管理
【外部トーク連携】顧客・業者と連携し対応の迅速化と漏れ防止
【AiNote】LINE WORKSのビデオ通話と連携し議事録を半日→30分以内に短縮
貴社の事業についてお聞かせください。
田中さん:
FDM株式会社は大分県を拠点に、注文住宅・分譲住宅を手がける住宅事業をはじめ、賃貸マンションや商業施設などの非住宅建築、賃貸不動産の管理、ホテル・飲食事業まで、暮らしに関わる幅広い事業を展開しています。社名は「ファンダメンタルズ」の頭文字に由来し、暮らしの基礎と本質を大切にする思いを込めています。掲げる理念は「永く続く器」。家を単なる建物ではなく、世代を超えて受け継がれる暮らしの器と捉え、流行に左右されないデザインと、優れた耐震性・断熱性を備えた家づくりに取り組んでいます。また、人手不足が深刻化する建設業界において、デジタルツールを活用した業務効率の向上にも力を入れてきました。私は管理部門である管理室の室長として、広報・総務・システム導入を統括しています。

LINE WORKSを導入する前は、どのような課題があったのでしょうか。
田中さん:
以前は別のグループウェアで社内連絡のデジタル化を進めていました。しかし、掲示板的な使い方が中心でリアルタイム性に課題があり、お知らせも自分で取りに行かないと確認できず、見落としが発生しがちでした。もう一つの課題が、お客様とのやりとりでした。当時のグループウェアは社内で完結する仕組みで、外部の相手とつながる機能がありませんでした。そのためお客様との連絡は個人のメールや電話に頼り、担当者ごとに手段がバラバラだったのです。とくに注文住宅は、商談から引き渡し、アフターサポートまで長いお付き合いが続きます。その一連のやりとりを残しながら進められる仕組みを探していました。
そうした中で、当社の代表がLINE WORKSを他社で使っている例を聞いて、とてもいいと感じたようで、私に導入できないかと相談があり、2020年にすぐ切り替えることになりました。

なぜLINE WORKSのアドバンストプランを選ばれたのでしょうか。
田中さん:
決め手はメールとDriveでした。当時、メールは個人ごとにソフトがバラバラで、不慣れな人が取り残される懸念もありました。アドバンストプランなら、メール機能とDrive(ストレージ)が標準搭載されているため、LINE WORKS内でメールが使え、アドレス帳も全社で共有できます。連絡先を個人が抱え込まず、会社の資産として持てるのは大きな違いです。データ管理についても、それまでは共有サーバーや各個人のクラウドストレージに資料が散らばり、退職や異動のたびにファイルの所在が分からなくなることもありましたが、Driveならグループトークにそのまま資料が紐づき、会話と資料が一つの場所にまとまります。
別のサービスを継ぎ足さず、LINE WORKSひとつで完結できる。もうアドバンストプランしかないと判断しました。導入後は全社員に一度説明した程度でしたが、普段使っているLINEと同じ操作感もあり、すんなり定着しました。
住宅事業部では、トークやDriveをどのように活用していますか。
筒井さん:
住宅事業部の本部長として、営業、設計、現場監督の取りまとめをしています。私が入社した時にはすでにLINE WORKSが導入されていました。前職ではセキュリティの都合で業務でのLINE利用もパソコンの持ち出しも禁止で、業者やお客様とは電話とショートメールが基本でしたから、写真や図面をその場で送れる今の環境は、とても使いやすいと感じています。
注文住宅と分譲住宅で年間80棟ほどの案件がありますが、そのすべてでお客様ごとにグループトークを作り、紐づくDriveに現場の地図や設計図面、必要な書類を集約しています。そして、契約前は営業と設計とお客様、契約後はそこに現場監督を加えるというように、案件の進行に合わせてメンバーを増やす運用をしています。

便利なのは、私が最初のご挨拶でグループに入れてもらえれば、案件の進み具合を全部確認しながらマネジメントできる点です。間違った方向に進んでいないか気づけるので、契約前の段階でとても役に立っています。以前は各担当に聞かないと見られなかった資料も、今はDriveを開けば、その案件の図面も過去のやりとりもすべて一つの場所にそろっています。

大分市と中津市で拠点が離れているうえ、住宅の営業は土日が接客の中心で、休みは火曜・水曜です。曜日や拠点がずれても、グループとDriveを見れば案件の最新状況がそろっているので、休み明けでもすぐ話に入れます。営業部の工程会議はLINE WORKSのビデオ通話を使い、画像もパソコンやタブレット、スマホのどれでもスムーズに見られるので、仕事がとても円滑になりました。

賃貸事業部では、外部との連携をどのように行っていますか。
梅崎さん:
私は賃貸事業部の責任者で、FDMで建てた賃貸物件を管理し、8割ほどをサブリースで運用しています。賃貸事業部では、業者とつながるケースが多いです。修繕依頼報告のグループトークに、うちのメンバーとコールセンターの担当者、修繕業者が入っていたり、退去立会いや解約受付など、シーンごとにグループを分けています。外部委託しているコールセンターが入居者様からの連絡を受けてグループに報告してくれるだけで、社内への報告と業者への通知が同時に共有できるのです。スピードと確実性が格段に上がり、修繕状況の写真や見積もりのPDFも簡単に共有できます。

もう一つの工夫が、問い合わせの受け方です。Webサイトの問い合わせフォームから送信された内容は、これまで代表アドレス宛てに届き、ほかの多くのメールに埋もれがちでした。そこで外部連携サービスのYoomを間に挟み、フォームで「賃貸」にチェックが入ると、内容が賃貸専用のグループトークへ自動で届く仕組みを作りました。今は取りこぼしがなくなり、担当者がその場で気づけます。気づきが早くなったことで、当日中に対応できることも増えました。
修繕依頼のグループトークに自社・コールセンター・修繕業者が参加。
写真や見積もりPDFを共有し、報告と通知を同時に行える

AiNoteは、どのように活用されていますか。
田中さん:
私は会社全体の会議で議事録を取ることが多いのですが、AiNoteで録音してテキストの文字起こしまでを行っています。その後、生成AIにあらかじめ議事録のフォーマットを設定しておき、テキストを流し込むと要約が出てくる。以前は議事録の作成に半日程度かかることもありましたが、今は会議後30分以内に参加者へ配布できるようになりました。オンライン会議でも、LINE WORKSのビデオ通話とAiNoteを連携させれば発言者を特定でき、参加者への共有も簡単です。

梅崎さん:
賃貸でも活用を広げたいと考えています。私はオーナー様との商談で、今も複写式の紙に手書きでお渡ししています。商談しながら書き上げ、書き終わるのを待っていただく形になってしまう。そこをAiNoteに置き換えて、商談の内容を後からトークやメールでお送りする形にしていきたいと思っています。
導入して6年、業務のどこが一番良くなったと感じていますか。
田中さん:
一番はコミュニケーションのスピード感です。何かアクションを起こしたとき、関わるメンバーに通知が届き、すぐ反応が返ってくる。この速さは、6年使ってきた全員が実感しているところだと思います。
梅崎さん:
私も日々のやりとりで実感しています。たとえば取締役と社長の2人に報告したいとき、以前は一人ずつ順に時間をもらう必要がありました。今は3人のグループトークに報告すれば、それぞれが空いた時間に見て意見をくれるので、判断が早く進みます。また、タスクも部署内で欠かせません。「この日までに回答がほしい」という依頼はタスクで確実に伝えていますし、これくらいの人数規模になると、タスクで残さないと指示や管理が追いつきません。おかげで抜け漏れの心配が減りました。

筒井さん:
私は、過去をたどれる安心感が大きいです。営業やお客様ごと、分譲プロジェクトごとにグループトークを作っていますが、今はグループトークを開けば過去のやりとりごと一目でたどれます。案件が長く続く住宅の仕事では、この見返せる状態が何より助かります。
今後、LINE WORKSをどのように活用していきたいですか。
田中さん:
掲示板を、社内情報のダッシュボードとして充実させたいと考えています。今の掲示板は社内の行事やお知らせが中心ですが、投稿記事の中にリンクを設け、押せば就業規則や各種フォーマット、議事録の置き場へ飛べるよう、社員ポータル的な使い方を整備しているところです。新しく入った従業員も、そこを見れば何がどこにあるかわかる。「あのファイルどこだっけ」と誰かに聞かないとわからない状況を改善したいのです。

すでにワークフローのコラボフローと連携し、承認依頼の通知がトークに届いてその場で処理できます。今後、勤怠や経費精算など新たな業務ツールを取り入れても、その入口となる導線はLINE WORKSに集約していきたいと考えています。メールもDriveも通知も一つにまとまっているからこそ、社員が迷わない。LINE WORKSを会社のコミュニケーション基盤として、これからも育てていきたいですね。
【お話を伺った方々】
田中 哲也さん
管理部門管理室の室長として広報・総務・システム導入を統括。全社のツール活用を推進する。
梅崎 正悟さん
FDMアセットマネジメント賃貸事業部の責任者として、サブリースを中心とした賃貸物件の管理と不動産業務全般を担う。
筒井 正憲さん
住宅事業部の本部長として、注文住宅・分譲住宅の営業、設計、現場監督を取りまとめる。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2026年8月当時のものです。





