TRUSTART株式会社
製品・サービス
LINE WORKS OCR
お話を伺った方
代表取締役 大江洋治郎様

「LINE WORKS OCRは不動産業界のDX化を推進するパートナー」膨大な書類を自動で読み取り、毎月20万件の不動産情報のデジタル化を実現

 

本事例のポイント

-課題:

・特定文書のOCRでの読み取り精度の低さ
・膨大な量のデータ補正や確認を人の手で行うことにとても時間がかかる
-期待:

・以前導入していた他社のOCRよりも高い読み取り率
・文字情報のデジタル化にかける作業時間の短縮
-成果:

・特定文書の読み込み精度が10%以上向上
・毎月3人がかりで2日間行なっていた入力・確認・補正作業が15分に短縮
・これまでデータ補正にかけていた時間を、営業など他の業務に回せるようになった

 

 

TRUSTART株式会社とは?

TRUSTART株式会社は、不動産業界のDX化を目指し2020年5月に創業。「不動産×テクノロジー×人」の力を掛け合わせ、不動産調査の事業と不動産登記のビッグデータの収集及び提供するサービスを展開。不動産業界で当たり前となっていたアナログ作業の効率化を目指し、第一段階としてOCR技術を用いた不動産の特定文書のデジタル化に取り組んでいる。

 

毎月何千件という不動産情報を手作業で入力。作業効率化を求めてLINE WORKS OCRを導入

大江さん :

弊社はいまだにアナログでのやりとりが多い不動産業界のDX化を目指し、2つの事業を行なっています。

1つは、不動産登記データを収集し、それを活用したマーケティングソリューションを提供する「R.E.DATA」。

もう1つは、不動産会社・金融機関・個人投資家に向けた不動産調査「R.E.SEARCH」です。

 

今回LINE WORKS OCRを導入したのは、前者の「R.E.DATA」。不動産登記受付帳に記載された不動産異動情報のご提供と合わせ、マーケティング施策の実行支援・データ分析など、活用方法までご提案するサービスです。

 

この不動産登記簿というものは、多くの不動産会社が人力で手入力をしデータ化を行っています。必要な書類を都度役所へ取りに行く手間や、紙で渡される情報を自社のシステムに手入力する作業など、多くの時間とそれに伴う人件費が必要でした。

 

「R.E.DATA」では、これまで役所に取りにいかなければならなかった不動産登記受付帳を収集し、記載している不動産異動情報をLINE WORKS OCRでデジタルデータ化し、基幹システムに集約。ご希望の不動産登記受付帳の情報を発注していただき、最短即日納品しています。

  • ※CLOVA OCR → LINE WORKS OCR
  • 【連携イメージ】
    不動産登記受付帳をCLOVA OCRで読み取り、API連携で基幹システムにデータを集約
    不動産登記受付帳は、法務局に登記の手続きがされたものを取りまとめている行政文書

 

大江さん :

このサービスのために、弊社では毎月膨大な量の不動産登記受付帳を、デジタルデータ化しています。その数は、東京だけでも毎月6,000枚以上。他県や近郊も合わせると、数万枚単位の数にのぼります。さらには1枚につき13件の不動産情報が掲載されているため、人の力だけでは到底捌き切れるものではありませんでした。

また、量の問題以外にも人が行うとなると当然打ち込みミスも発生します。作業効率と正確性の両方を高めていく目的で、弊社では創業時からOCR技術を導入していました。

 

2020年5月に創業し、半年ほどは他社のOCRを導入していたのですが、2021年2月からLINE WORKS OCRに切り替えました。この理由は、圧倒的な読み込み精度の高さでした。

そもそも不動産登記受付帳というものは、役所によって表記方法が異なったり、紙からPDF化するため画像が傾いてしまったり、文字が潰れていたりするケースが多々あります。

必ずしも綺麗なPDFばかりではないのですが、そういった場合でも正確に文字を読み取れる技術があれば、かなりの作業効率化が実現できると期待していました。

 

 

他社からOCR変更をした理由は、潰れた文字や傾いた文字も読み取る精度の高さ

大江さん :

創業時に導入していた他社のOCRは、一度にたくさんの読み込みをしたときにエラーが多く出てしまう問題が気になっていました。読み込み精度としては、9割ほどは読み込めていたと思います。すべて手作業をすることを考えれば、かなり作業効率は向上したのですが、それでもその1割を改めて人が確認しなければなりません。

これだけミスが出ると、合っているとされる部分も本当に合っているのかの確認が必要となり、やはり多くの時間をこの作業に費やさなければなりませんでした。

 

「更なる高性能のOCR技術はないか」と探し回っていたところ、弊社のエンジニアが業界内の評価を聞きつけ、LINE WORKS OCRを提案してくれました。トライアルができるFreeプランがあるとのことで早速読み取りテストをさせてもらったところ、その精度は段違い! 読み取りミスは1%にも満たず、最初の10行を読み込んだ結果だけで、「これだ!」と確信しました。

 

トライアル時点での精度にもびっくりしたのですが、本格導入に向けてさらに弊社の読み込み環境に合わせたチューニングをしてくださったおかげで、今では読み込みミスは0.1%程度。

 

導入の結果、毎月僕を含めて3人の従業員が2日間かけて行なっていた入力・確認・補正作業が、1人で10~15分で完了するまでに効率化。ただただ、感動でした。
導入後半年が経ちましたが、今のところ目立ったトラブルもありません。

 

 

毎月20万件以上の不動産情報のデジタル化を実現

大江さん :

我々が感じているLINE WORKS OCRのメリットは、まず導入のハードルが低いことでした。料金設定も検討しやすい価格帯でしたし、Freeプランのトライアル期間のおかげで、手軽に読み取り精度の検証がしやすかったです。弊社はエンジニアがいるので、システムの導入自体も特に問題なく進みました。API連携でのシステム導入だったので、弊社が求める形にカスタマイズができる自由度も、魅力的です。

 

そして、導入の最大のメリットですが、毎月20万件以上の全国の不動産情報を読み込むことができるようになりました。不動産情報というのは、毎月かなりの変動があります。常に最新情報に更新していかないと、手元の情報は使い物にならなくなってしまう。しかし、それを人の力だけで更新し続けることはほぼ不可能です。

LINE WORKS OCRの技術によって、最新の不動産情報を自動でデジタル化していけることは、不動産業界のインフラを整えるのと同じこと。とても価値のあることだと考えています。

 

正直、ここまで順調に行くと何か欠点はないかと考えたくなるのですが、費用面でも前に使っていた他社のOCRより安いですし、見当たらないんですよね(笑)。

 

また、LINE WORKS OCR側で2ヶ月に1度は読み取り精度と機能をアップデートしてくださっているそうなので、知らぬ間に技術が高まっていくところも、とても心強いです。

 

LINE WORKS OCRを導入した結果ですが、作業時間が大幅に削減されたおかげで、人材のリソースを新たな営業や新規サービスに充てられるようになりました。テクノロジーの力を使うことで、実現したい未来に向けて出来ることがどんどん増えていく。「次は何をしようか」と、どんどん夢が広がっています。

 

 

LINE WORKS OCRとだから描ける、不動産業界DX化への希望

大江さん :

LINE WORKS OCRの読み込み精度の高さを体験したことで、不動産業界の他の書類にも転用していけるはずだと、次なるサービスを思い描いています。
不動産業界は紙でのやりとりが本当に多いので、我々はさまざまなデータをデジタル化して紐付けをし、必要とする方々に提供していきたいです。

 

弊社の事業は、「テクノロジーと人の力を掛け合わせて」効率化し、社会課題を解決することを目指しています。どんなに優れたテクノロジーも100%の精度はないと考えていますので、ラストワンマイルは人の手で整えた方が効率的。まさに弊社のビジョンに寄り添い、作業効率化を実現してくれたLINE WORKS OCRは、理想のツールでした。

この技術に出会えたことで、新たな夢ができました。まだまだたくさんの種類がある不動産書類を読み込んでデジタル化し、不動産に関するビッグデータビジネスを目指します。

 

例えば、建築計画概要書という不動産業界でも重要な書類。どの都道府県でも役所保管のため、必要な時には都度役所まで取りにいかねばなりませんでした。

この書類から必要な情報を抽出して売買契約書などを作るのですが、そこでもし打ち込みのミスなどがあると、契約書そのものがだめになってしまう可能性もあります。

その情報がもしデジタル化できていたら、かなりの作業効率化を実現できそうです。

 

また、もう一点やってみたいことは「マイソク」と呼ばれる不動産の物件チラシのデジタルデータ化です。

現状ではPDFデータが基本で、その情報を扱いたい不動産会社は、自社のシステムに手作業で登録する必要がありました。
書いてある情報は大方一緒なのですが、会社によってレイアウトが異なる特徴があります。これらのチラシをもし自動で読み込んでデータ化していけたら、不動産業界にとってさらに価値があるサービスを生み出せる気がします。
物件チラシの情報量は膨大で、売買の取引数だけでも年間100万件を超えます。賃貸の取引数は、さらに多い。これらをビッグデータ化できたら、不動産業界のインフラがワンランクアップすることも夢ではないと感じています。

 

紙によるやりとりゆえに、これまで不動産業界は人の力に頼って情報収集せねばならぬ状況が、長く続いてきました。しかし、適切なテクノロジーの力を掛け合わせることで、それらの課題を解決することも難しくはないのです。それは、LINE WORKS OCRの技術を目の当たりにして、手応えを感じているところです。

 

不動産業界に限らず、いまだに紙でやりとりしている業界は多いと思います。OCRの技術を用いてそれらをデジタル化し、検索性を持たせることで、業務効率化は実現できるはず。弊社だけでもかなりの時間とコストが削減できているので、あらゆる業界においても応用は可能だと考えます。

 

 

LINE WORKS OCRの5つの導入利点

-他社のOCR技術をはるかに凌ぐ読み取り精度
-毎月20万件以上の膨大な不動産情報をデジタル化
-OCR読み取り精度と機能の継続的なアップデート
-時間とコストの削減により、他業務に費やす時間が増加
-さまざまな紙情報をデジタル化出来ることで、不動産業界のDX化が促進

 

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※掲載している内容(製品名含む)、所属やお役職は取材を実施した2021年11月当時のものです。