AIでパッケージデザインの「評価」と「生成」を行う「CrepoパッケージデザインAI」サービスで大きな注目を集めている株式会社プラグ。同社は、展示会やセミナー、広告配信などを通じて獲得した膨大なリード顧客への営業活動を効率化するため、 LINE WORKSとCircleの連携機能を活用しました。これにより、一斉送信したメールの開封状況や、メールに記載されたURLからアクセスした資料の総閲覧時間を把握し、有料サービスの成約確度が高い顧客を絞り込むことで、効果的な営業活動を展開できる環境を構築しています。
本事例のポイント
- LINE WORKSとCircleの連携機能でリード顧客にメールを一斉配信
- 配信したメールの開封データから優先度の高い顧客を判定
- 確度の高い顧客を絞ってアプローチすることで効果的な営業活動を実現
Circleとは
Circleは、LINE WORKS連携による「セールスオートメーション」と、営業CMSによる「LINEを使った活動の可視化」のふたつの機能が売りのセールスイネーブルメントツールです。LINEという圧倒的なエンゲージメントを実現する営業タッチポイントを活⽤し、営業成約率の向上に寄与します。LINEの友だちデータを取得し、このデータに基づき、友だち接点ごとの営業⾏動・顧客⾏動データを検知・収集・改善・セールスプロセスの⾃動化が可能です。
御社の事業概要をご紹介ください。
Nさん:
2014年にリサーチ会社とデザイン会社が合併して誕生した当社は、マーケティングリサーチ事業とデザイン事業を手掛けています。最近とくに注力しているのは、両事業のノウハウを融合させて開発した、AIによるパッケージデザインの「評価」と「生成」を行う「Crepo パッケージデザインAI」サービスです。
「デザイン評価」では、パッケージデザインの画像をアップロードするだけで、約1300万人分の調査データを学習したAIが、そのデザインの好意度やイメージワードなどをわずか10秒ほどで予測します。これにより、消費者に好まれるデザイン開発を支援します。
「デザイン生成」では、作りたいデザインのイメージやコンセプトを文字で入力するだけで、AIが瞬時にデザインを生成します。それをベースに評価・修正を繰り返して好感度の高いデザインをつくり込むことで、デザイン開発にかかるコストと時間を大幅に削減することが可能です。
これまでどのような業務課題を抱えていましたか。
Nさん:
Crepo パッケージデザインAIへの反響は非常に大きく、展示会やセミナー、広告配信などを通じてサービスを訴求すると、資料請求やお試しプランを利用するための無料会員登録をされるお客さまが多数いらっしゃいます。展示会を1回開催するだけで数百件の新規リード顧客が得られ、多岐にわたるチャネルを通じて作成された顧客リストは膨大になっていました。
こうした顧客に対し、資料をメールでお送りしていましたが、Crepo パッケージデザインAIサービスをスポットまたはサブスクリプションで利用してくれる可能性が高いお客さまに対して、個別にコンタクトを取り、積極的にアプローチしたいと考えていました。しかし、営業担当者だけで、成約確度の高いお客さまに漏れなくアプローチすることは困難でした。 そもそも、どのお客さまが有望そうかについては各担当者が主観で判断していたため、これまで効果的な追客ができていない状況でした。
課題解決に向けてLINE WORKSとCircleの連携機能を導入された理由をお聞かせください。
Nさん:
LINE WORKSとセールスイネーブルメントツールCircleの連携機能を使えば、送信したメールの開封状況を把握できると知り、そのデータに基づいて確度の高いお客さまを抽出できるのではないかと考え、導入に至りました。
連携機能の具体的な活用シーンをお聞かせください。
・配信したメールの開封の有無で有望なリード顧客を絞り込み
Nさん:
手始めに2025年6月に開催したセミナーの参加者のうち、資料請求をされた方々にURLを配信しました。さらに、このメールを開封した方に対して新たな情報を送信したところ、開封率が上昇しました。これらの結果から、資料を開封した顧客は当社のサービスに高い関心を持っている有望なリード顧客であると判断できるようになりました。
そのことで営業活動にどんな変化がもたらされましたか。
・トラッキングデータに基づいて顧客の優先度を判定
Nさん:
LINE WORKSとCircleの連携機能の大きな利点は、配信したメールの開封状況だけでなく、URLからアクセスした資料の総閲覧時間もトラッキングできることです。一定以上の時間をかけて資料を読んでくれたリード顧客は当社のサービスに強い関心をお持ちだと判断できます。営業担当者は自身の主観ではなく、客観的なデータに基づき、コンタクトを取るべき優先度の高いお客さまを明確に特定できるようになりました。資料を深く読み込んでいるお客さまに対しては、「サービスのどの点にとくに関心を抱かれたのか」など、電話をかけてすぐに核心的な話に踏み込むことが可能です。営業活動の質が確実に向上したことを実感しています。
有望な顧客を絞り込めたことは、一方で確度の低い顧客へのアプローチを減らすことにもつながり、結果として営業に要する時間も短縮されています。また、優先度の高いお客さまが一目瞭然となったことで、業務に慣れていない営業担当者も成果に結びつきやすくなると思います。
LINE WORKSとCircleの活用を今後どのように発展させたいとお考えですか。
Nさん:
導入して日が浅いため、Circleが備える多くの便利な機能やサービスをまだ十分に活用できていませんが、今後さらに活用の幅を拡げていきたいと考えています。
将来的には、自社サービスに関する資料を配信するだけでなく、例えばAIサービスの利用頻度が低いお客さまに利用を促進するためのメッセージを自動配信するといったことにも活用範囲を広げたいと考えています。今後はCircleの機能をより深く理解し、その真価を最大限に引き出すことで、さらなる営業活動の効率化と新規顧客開拓に活かしていければと思っています。
【お話を伺った方】
N さん
営業部 アカウントエグゼクティブとして、インサイドセールスを担当。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2025年8月当時のものです。