2020年6月、ウイズネット株式会社は「ALSOK介護株式会社」に社名変更いたしました。
創業から20年、埼玉県を中心に、グループホーム、有料老人ホーム、デイサービスなどの介護サービスを提供してきた株式会社ウイズネット様。2016年にALSOKグループの一員となったことから、介護サービスにとどまらず、施設のセキュリティや防犯・防災対策面でのサービスも強化され、入居者様の安全・安心を総合的にサポートしています。本部と事業所間とのコミュニケーションにスピード感と効率性を持たせたいと、LINE WORKSを導入されました。今回は、宮澤社長、ICT関連の企画導入をされている中井さん、事業所のマネジメントを行う宮川さんにお話をお聞きしました。
事業内容と皆さんの役割を教えてください。
事業管理部 中井さん:
当社は埼玉、東京、神奈川で200拠点以上の介護事業所、そして保育園を運営する福祉事業者です。私は事業管理部に所属をしておりまして、部の役割としては運営管理がメインです。社内にはシステム課がありますが、社内ネットワーク整備、介護報酬請求や会計システムの企画・管理などが主な業務範囲で、ICTの整備面はまさにこれからというタイミングでした。そこで当社の代表取締役社長である宮澤から、ICT関連の企画導入を担当してほしいと言われ、LINE WORKSの導入に携わることになりました。
運営部 宮川さん:
当社は埼玉本部・埼京本部・神奈川本部の3本部にわかれており、私は埼京本部の運営部に所属しています。運営部には7名のスーパーバイザーが在籍しており、彼らと連携を取りながら、70ほどある埼京本部の事業所のマネジメント業務にあたっています。
LINE WORKS導入以前に課題となっていたのはどのような点ですか。
事業管理部 中井さん:
これまでの連絡手段は、電話かPCのメールでした。個人のLINEアカウントを利用している職員もいましたが、セキュリティポリシー上の問題があるので会社としては推奨していません。しかし、急いで連絡を取らなければいけない時などは、その利便性から一概に禁止もできないという悩みを抱えていました。
例えば営業担当者に電話をかけても、車の運転中や施設見学者の応対中だと出られないこともあります。メールを送っても読んでいるのか確認できず、情報伝達がスムーズではありませんでした。またリレー形式で伝達されていくなかで、「言った、言わない」という誤解が生じることもあれば、情報が途中で止まってしまうこともあり、的確に情報を共有できるコミュニケーションツールの導入が課題となっていました。
LINE WORKSを導入した経緯や決め手を教えてください。
宮澤社長:
LINE WORKS導入のねらいは、上位職と下位職のコミュニケーションをざっくばらんにすること。普段コミュニケーションを取れない人とも近づくことができます。当社はALSOKグループ入りまで創業者が社長であったため、いわゆるトップダウンの文化が残っていました。介護事業は現場がすべてなので、本来は現場の声を拾い、環境をより良くしていくことが本社の仕事のはずです。経営者は、表面的な部分以外が見えにくい立場にあるので、本当のところが知りたい。コミュニケーションを変えれば現場の本音が聞けるようになるのではと思いました。 もう一つは、私が自分自身の考えを職員全員に伝えたいという思いがありました。口頭では伝言ゲームになり趣旨が正確に伝わらないところがありました。
今までの企業の組織風土を変えていくためには、LINE WORKSというツールがきっかけになると思います。
事業管理部 中井さん:
本社、本部の役職者、営業担当者、スーパーバイザーのような外勤者には、携帯電話とタブレットを支給していましたが、2016年秋に携帯電話からスマホに機種変更をすることになりました。そこでスマホだからこそ使いやすく、仕事に活かせるチャットツールを導入したいと考えていたところ、通信会社からLINE WORKSを紹介されました。
ビジネス向けにセキュリティ面などがしっかりと作り込まれているので、安心して導入できると思いましたし、LINEと同じUIなのでユーザビリティの面でも心配がないと判断しました。社長の宮澤と相談して即決したので、他社のチャットツールと比較検討するということもしませんでした。
LINE WORKSの導入はいかがでしたか。
事業管理部 中井さん:
導入にあたって、まずは宮澤と私を含めた5名程度の職員が先行でLINE WORKSを使い、使用感を試しました。使い方の手順などをマニュアルに落とし込みながら準備を進め、約1カ月後に95名の職員に導入しました。
本格導入してからは、使用頻度の低い職員に対してLINE WORKSを使うよう促しました。あまり自らメッセージを発信しない職員や、日常的に周囲と密に連絡を取る必要性が低い部門であっても、LINE WORKSを通して緊急連絡を行うこともあるので、必ず情報に目を通してもらえるようフォローしていくことも大事だと思っています。
LINE WORKSの具体的な利用シーンを教えてください。
事業管理部 中井さん:
仕事に関連する日常的な報告、連絡、相談です。私の場合は、今まで電話かメールでやり取りしていた内容の50%以上がLINE WORKSに置き換わった印象です。業務の進捗情報を一斉に共有できるだけでなく、返信がなくても既読になれば、目を通してくれたと判断できるので安心もできます。ほかの職員からも感想として挙がっていましたが、伝達事項が文字で届くので、メモを取る必要がなくなり、単純な確認ミスが減ったと思います。
それからPCのメールではしづらい雑談も、LINE WORKSだと気軽にできる点が良いです。私は上長に対しては少し気が引けるのですが、社長の宮澤は社内のコミュニケーションをカジュアルにしようとスタンプを積極的に使っています。
また、備品を融通するためのグループを作成しています。これまでは、どこかの事業所が閉鎖になるといったタイミングで、処分しなければいけない備品が大量に出た場合、産業廃棄物として廃棄していました。逆に新しい事業所を開く場合は、必要な備品をその都度購入していました。
このように廃棄と購入の両方で経費がかかっていましたが、今は、グループトークで、要らなくなった備品が出たら「必要な事業所はありませんか」と呼びかけたり、「〇〇を探している」と呼びかけて、備品を譲ってもらったりしています。写真も添付できるので、色や大きさがわかりやすく、ほとんど捨てることがなくなり、少なく見積もっても10%のコストカットとなっています。
運営部 宮川さん:
介護の現場は24時間365日体制です。介護保険法で、事業所の広さやご入居者様の数によって配置する職員の数も決められていることもあり、欠員が出たらすぐに他事業所からのヘルプなどで補充しなければいけません。そうしたスピード感が求められる連絡には非常に重宝しています。
LINE WORKS導入後、どのような変化がありましたか?
運営部 宮川さん:
介護の現場では、ご入居者様の個人情報など機密性の高い情報を扱うことが多くあります。周囲の人に聞かれてしまう可能性のある電話では話せないこともあるため、これまでは担当者に連絡を取り、直接会う時間を設けないと状況を把握できないということが多くありました。
LINE WORKSが導入されてからは、トークを使って個人間で連絡を取り合うことで状況把握ができ、指示が出しやすくなりました。介護事業所の運営は「人」が要であるため、人を巡ってトラブルが発生することもありますが、LINE WORKSのおかげでコミュニケーションにおける精度が上がり、大きなトラブルになる前の初期の段階で察知して対応することができるようになったと感じています。
事業管理部 中井さん:
一番大きな効果は、緊急時の対応スピードが上がった点です。
先日、ある事業所で感染症が発生したのですが、そのときもグループを作成し、連携が必要な職員に一斉送信しました。誰が現場で対応するのか、必要な備品の手配や、看護師への対応の確認など、これまではこのような対応に1日はかかりましたが、LINE WORKSを使うことで段取りが10分程度で済みました。
また、介護施設を運営するということは、ご入居者様に目に見えるモノではなく、時間と空間を提供するのが仕事です。介護職員はご入居者様が円滑な日常生活を送れるよう共同生活の中で支援をします。その妨げになる要素を一刻も早く排除することが責務なのです。
その他営業的な観点として、施設の見学に関する当日の連絡や、病院・ケアマネジャーさんから急ぎの案件が入った際、営業担当とすぐ連絡がとれる・とれないという点は会社の信頼や売り上げに直結します。LINE WORKSを使うことで、職員間の連絡スピードが上がり、より迅速な対応ができるようになりました。
※掲載している内容、所属やお役職は取材当時のものです。
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