こんにちは、長橋です。
ワークスモバイルジャパンでカスタマーエクスペリエンスを担当しています。
普段はLINE WORKSの導入事例の取材という形でLINE WORKSを導入していただいたお客様にお話をうかがい、ストーリーを世の中に発信するという仕事をしています。
4月に入り、新しい職場や新しい仕事を始めたという方も多いと思われるこの季節。4月に頑張りすぎて5月病にならないために、今回は、盲点になりがちな「疲れないためのビジネスチャット運用のコツ」をお伝えしたいと思います。
いつでもどこでも、スキマ時間を利用してスピーディに連絡できるのがビジネスチャットの便利な点ですが、便利すぎる反面、こんな心配って実はあったりしませんか?あるいは、社員からこんな心配の声が挙がっていたりしませんか?
・ビジネスチャットを導入したら、四六時中連絡が来て、プライベートの時間も仕事に追われることになってしまうのでは・・・?
・お客さんのLINEとつながっちゃったら、ましてや既読つけちゃった日には、夜中だろうと休みだろうと、返信しないといけないプレッシャー辛い。
仕事を効率化するために入れたツールが社員を苦しめている、なんてことにならないようにしたいですよね。私がこれまで聞いてきたお客様では、ある程度の運用ルールを決めたり、使う側が負担にならないためのコツを共有して社内で活用していました。それをいくつかご紹介したいと思います。
ルール編
1. 大人数のトークルームでは、「既読」がつけば返事をしなくても良いことにする
LINE WORKSには、LINEでお馴染みの「既読」を確認する機能があります。LINEよりもさらに進んだ機能として、「グループチャットで誰が読んだかまで分かる」という機能も(※ちなみに、この機能が負担になるから使いたくないという場合、管理者画面で無効に設定できますよ)。プライベートのやりとりでは、誰が読んだかまで分かってしまうとプレッシャーになってしまうかもしれませんが、LINE WORKSは仕事用なので、業務連絡が誰に伝わったか、誰に伝わっていないかが分かるというのは、実は業務効率にすごく影響します。なぜかって、「了解です」という返事が来なくても、既読がついていれば「あ、この人は読んでくれた」とわかるから、送った方は「読みましたか?」って確認しなくて済むからです。
この機能を活用して、既読がついていれば、「了解です」の返事をしなくて良い、というルールで運用している企業、聞いてるとけっこう多いんです。
既読がつけば返事をしなくても良い、のメリットは2つあります。
ひとつめは、単純に返事をする手間が省けること。多忙な業務の合間に返信する手間がこれで省けます。
ふたつめは、これが実はけっこう重要なんですが、大人数のグループチャットで「了解です」の返信やスタンプを返すと、返事だけがひたすら連続するトークルームになってしまうんです。
数人ならまだしも、数十人から返事だけのメッセージが届くと「何事!?」となってしまいますし、元の連絡が見逃されかねません。とはいえ、連絡に対して返信をしないのもなんだか失礼な気がしてしまうのが、几帳面な日本人の性質。ここはいっそ「大人数のトークルームでは、連絡に対して既読がつけば返事をしなくて良い」というルールにしちゃいましょう!その方が実は皆がハッピーになれるのではないかと思います。
2. 時間外は既読をつけなくて良いことにする
いつでもどこでも、相手の状況を気にせず送ることができて、好きな時間に確認できるのがチャットの便利なところではありますが、反面、業務時間外に簡単に連絡ができてしまうことから、労務管理の観点で大丈夫!?と思われがちなことも事実です。本当は業務時間外に送らないのが一番かもしれませんが、シフトで仕事をするような業態の場合、人によって休みが異なるため、なかなかそういうわけにもいかないでしょう。通知が来るとついつい見てしまいがちですが、それがプレッシャーになるのは避けたいですよね。
そこで、送る方はやむを得ないにしても、受ける方は「業務時間外にメッセージが来ても、読まなくていい(=既読をつけなくて良い)」というルールで運用することで、既読プレッシャーを回避している企業もあります。このルールを制定することで、受ける側にとっては読むかどうかを自分で選択することができ、読まないといけないプレッシャーから解放されるはず。
3. メンション(@)には「さん」付け不要と決める
トークルームやノート、ホームで便利に使えるメンション機能ですが、これにわざわざ「さん」をつけるかどうか問題。
弊社のおススメは、ずばり不要です!理由は単純に「面倒だから」。そして、無しと決めれば、付け忘れも発生しませんし、気まずさも生まれません。
丁寧さや敬意を表したい方もいらっしゃるとは思いますが、だからこそ会社としてルールを決めましょう。ビジネスチャットは、あくまでもスピーディーで効率的に仕事を進めるための「手段」です。必要以上の体裁を求めたり、持ち込むのはやめておきましょう。
4. 外部連携時の自動応答メッセージを設定する
LINE WORKSには外部のLINEやLINE WORKSとトークのメッセージをやりとりできる機能があります。個人のお客様や、外部の関係会社の方との連絡に使うことができるとても便利な機能ですが、業務時間外や自分の休日に連絡が来ても対応せざるを得ない、となると辛いですよね。そこで活用したいのが、外部連携時の自動応答メッセージ機能。特定の時間帯に受信した外部ユーザーからのトークに対して、自動応答メッセージを返信するように設定することができます。電話でよくある、営業時間外の自動音声みたいなものですね。これを設定しておけば、自動的にメッセージを返信してくれるので、相手に自分が営業時間外であることをスマートに伝えることができます。
設定方法は、こちらの利用ガイドをご参照ください。
コツ編
1. 「通知OFF」「おやすみモード」の活用
ついつい多くなりがちなトークルームですが、必ずしもすべてのトークルームをリアルタイムに確認しなければいけないというわけでもないはず。すぐに見なくてもいい特定のトークルームの通知が多くてうるさい、気が散ってしまう、という場合には、トークルームごとの通知のON/OFF設定を活用しましょう。あとでまとめて見ても大丈夫なトークルームはいっそ通知OFFに!重要な他のトークを見逃す可能性が低くなります。「自分宛のメンション」だけを通知する設定にすることもできます。
また、「おやすみモード」を設定すると、特定の時間帯に受診したメッセージについては通知されないようになります。プライベートと仕事の切り分けのためにも、おやすみモードを設定して、業務時間外は通知を気にしなくて済むようにしたいですね。
2. 社内で「お疲れ様です」「お世話になっております」を使わない
社内連絡をメールからチャットに移行すると、どうしても会話の最初を「お疲れ様です」や「お世話になっております」から始めてしまいがち。ですが、これでは「本題から直接入れる」チャットの利点が活かせません。社内ならいっそ「お疲れ様です」「お世話になっております」は無しにしてしまいましょう。当初は違和感があるかもしれませんが、次第に慣れてくるものです。皆が同じような本題から入るコミュニケーションにシフトすれば、業務連絡はもっと簡単に気軽になるはず!
3. 「今いいですか?」と聞かない
かつてチャットとは、「相手がオンラインの時だけ話ができる」、いわば電話の概念の延長にあるものでした。「同期型コミュニケーション」と言われたりします。ですが、スマートフォンではオンラインが当たり前。いちいち相手の都合を確認しなくても、いつでも自分の都合で送って良いのです。それを送られた相手がいつ見るかは、相手が決めることです。
お互いの都合の良い時に連絡できるのが「非同期型コミュニケーション」のメリットですね。
むしろ「今いいですか?」と聞かれると、相手のために自分の時間を合わせないといけないストレスが発生してしまうので、これでは電話と変わりません。
「今いいですか?」と聞く代わりに、いきなり本題から入ってしまいましょう。その代わり、相手がいつ読むかは相手の都合次第です。どうしても今確認したいんだ!という場合は、通話機能や電話を使う方が適しています。
4. 立場の高い方からスタンプを送る
LINE WORKSを使い始めると、スタンプの使い方に慣れている方、そうでない方の差が出るようです。若い方や同僚同士だと自然とスタンプを使ったコミュニケーションがスムーズにできるようですが、上司や部下など縦の関係でスタンプを使うのは躊躇する、という方もいらっしゃるようです。
(参考)「上司から見たビジネスシーンでのスタンプ利用に関する調査」を実施
約8割の上司が、部下からのスタンプに肯定的意見
確かに、上司からの指示に対して、部下の方から「OK!」とスタンプで返すのは勇気がいる、という方もいるかもしれませんね。そこでオススメは、「立場が上の方からスタンプを送る」「立場が高い方こそむしろ積極的にスタンプを使う」です。上の方からスタンプで返事が返ってくると「使っていいんだ」と思えますし、お互いスタンプを活用することで、固くなりがちな職場での上下関係を和らげ、より親密なものにすることができるはずです。
ちなみに私がこれまで事例の取材で聞いて面白かった話としては、「社内の空気を和らげようと思って部下にスタンプを送っても、『承知しました』と返される」と嘆いていた社長さん。ちょっとかわいそうです(笑) それから、「社内の会話のノリが良すぎて、ほとんどスタンプで会話している」という金融系の会社さん。
皆さん、スタンプは適度に、適切に利用しましょう!
- ※ 本掲載記事の内容は投稿当時の情報となり、2022年4月1日に改定された新料金プランとは一部異なる内容を含む場合があります。