新型コロナウイルスによる休園・休校による対応に追われる現場。
特に中小企業や小規模事業者の管理職の方は、不測の事態にどう対応したらいいのかお困りではないでしょうか。
我々も何かお役に立てないかと、緊急ウェビナーを開催!
企業経営者であるLINE WORKSユーザーさんのご協力を得て、実際の対策例をご紹介しました。
本日はウェビナー内容をレポートします。
今回、コロナ対策事例を教えてくださったのは、栃木県でパソコンスクール事業を手掛ける株式会社PRiDE (プライド) 代表取締役会長の白石様。ITツールを活用した業務改革等のコンサルティング事業も行われています。
株式会社PRiDE (プライド) の特徴は、
●40名の従業員の多くは、女性パート社員。お子さんのいる社員がほとんど。
●県内7店舗のスクール運営という仕事柄、接客業のためリモートワーク化は厳しい。
株式会社PRiDE (プライド)のホームページTOP画からも、女性従業員の多さが明らか。
LINE WORKSを使う前は「紙の連絡ノート」でのアナログな情報共有でした。
急なお子さんの体調不良などは多いので、元々はそんな現場の情報共有や従業員管理のためにLINE WORKSを導入されたのですが…
❝学校の一斉閉鎖は初めてなので、管理側としては、至急で対応を考える必要がありました。
いつも頑張ってくれる従業員に、会社ができることは…?❞❞
まず、何が必要なのかが話し合われます。
❶健康状態の緊急対策会議を急いで実行しなければ。
❷ママさん従業員のシフト調整が必要になるだろう。それをどうみんなで情報共有する?
❸管理側は、従業員の出勤可否をどう判断すればいよいのか?
❹会社として、感染症に関して社員へ情報発信すべきことは?
❺通常は在宅勤務は滅多に無い。在宅希望者に対して何ができるか?仕事を与えられるか?
❻対面で行ってきた研修をどうするか?
課題を洗い出したあとは、対策方法が検討されます。
①から順に、株式会社PRiDE (プライド) さんが実際にLINE WORKSを活用して対応した方法をシェアします。
まず①、健康状態に対する緊急対策会議。
こちらは、元々のLINE WORKSの運用が役立ちました。
顧問社労士とLINE WORKSでつながり、社内の責任者と社労士が所属するグループを作成。就業規則をグループフォルダに格納していました。
資料が紙や特定のパソコンからしか確認できないところに格納されている状態ではなく、このグループのメンバーがどこからでもアクセスできるところにあるので、緊急時に責任者メンバーが集まれなくても、同じ資料を見ながら相談ができるのです。
緊急時の経営判断が迅速に行える状態であることを、改めて確認。
続いて②、ママさん従業員の緊急シフト調整をどうするか?その情報共有をどうするか?
こちらは通常の責任者メンバーのトークグループとは別に、「コロナ対策共有」トークグループを作成。
分けた理由は、通常業務のやりとりとコロナ関連の話題が混在してしまうことを避けるため。
特に、地域や学校により状況も異なる中で、在宅勤務になりそうな従業員への管理側の判断をスピーディに相談、判断していくために活用しました。
トークグループ作成にあたって配慮したのは、「過剰な情報共有により、従業員の不安を煽りすぎないようにすること」。
メンバーが多すぎると、誰かがちょっと体調が悪いというだけで不安を感じ、”トイレットペーパー枯渇騒動” に見られる二次被害が生じかねません。
事業運営の継続や従業員自身の生活を考えれば、当然「どんどん休ませればいい」という問題ではありません。全体への不要な不安を招かないためにも、対策共有のメンバー選定を意識したそうです。
③従業員の健康管理をどうするか?
話し合いの結果、従業員に対し出勤前の検温を依頼。
LINE WORKSのアンケート機能を活用し、「~36.9度」「37~37.4度」「37.5度以上」の選択式回答で毎日回答してもらう形を取りました。
プライバシーを配慮し、匿名回答方式にしています。また、管理者だけが回答の集計結果を確認できる方法を取りました。
アンケート機能を使った理由は、トークルームで報告してもらうと、みんながお互いの体温までわかってしまうし、個別トークで連絡してもらうと、管理側が大変。
アンケートなら「熱がある人がいるか?」リアルタイムで集計もできるので、この方法に至ったそうです。
*LINE WORKSのアンケート機能は、回答者がわかる「記名アンケート」にするか、答えた人はわからない「匿名アンケート」にするかを選択できます。また、結果を見ることができる人の範囲を設定できます。
*アンケートの複製について
有料プランでは、自由にひな形登録ができます。フリープランではひな形登録はできませんが、複製は可能です。
④全従業員への、感染症対策に関する情報発信
LINE WORKSの社員ブログで ❝コピペOK❞ として紹介されていた、従業員への掲示板配信例をそのまま活用くださったそうです。
ホーム(掲示板)にコピペし、予防法や咳エチケットなど、健康管理に役立つ情報として発信しました。
⑤在宅希望者の把握
こちらも、LINE WORKSで新たに「在宅希望」の有無を確認するためのアンケートを作成。
通常時は在宅勤務が無いため、「在宅でやってもらえる仕事があるか?」も難しい問題でしたが、❝ピンチをチャンスに❞と前向きに捉え、通常時は忙しくて後回しになりがちだった教科書作成の業務を自宅でやってもらうことにしたそうです。
個人情報を持ち帰らずに済むことも、この仕事を当てた理由です。
まとめ
❶健康状態の緊急対策会議がマスト
→《トークグループ機能・フォルダ》就業規則をいつでも閲覧できる場所に格納しておいたので、従業員の安全対策を迅速に練れた
❷小中高休校によるママさん従業員(学童含む)の緊急シフト調整。情報共有
→《トークグループ機能》ほか業務の混乱を避けられるように、選抜したスタッフでコロナ専用のトークグループ作成
❸従業員の健康状態の管理
→《アンケート機能》日付別に2週間先まで作成。従業員の個人情報があるので匿名で管理者のみが閲覧可能
❹全従業員に対して感染症対策のスピーディーな情報共有
→《LINE WORKSブログからホーム機能へ転載》「LINE WORKSを使ったBCP対策」をコピペし、掲示板にて情報共有
❺在宅希望者の集計
→《アンケート機能》教科書作成など個人情報を持ち込まない内容の仕事をテレワークに変更し、従業員の希望を募る
❻研修の変更(今後、予定しています)
→《ビデオ通話》受付研修や電話対応など自宅でもできる研修をテレワークに変更
⑥の研修については、今後に備えて、現在ビデオ通話機能での活用を検証中だそうです。
株式会社PRiDE (プライド)さんでは、既に採用活動の面接にLINE WORKSのビデオ通話機能(Web会議)を活用し、臨時採用のインストラクターさんの採用に成功されています。
その成功例を、研修にも展開される準備を始められています。
❝本日の話は、やり方の1つとして参考になれば嬉しいです。
自分たちは日頃からLINE WORKSで仕事をしており、今回のような不測の事態でも情報を共有できる土台があり、パニックにならずに済みました。
例えば紹介した「メンバーが同じでもトピックでトークグループを別立てする」という方法も、1つのトークルームだと話題が混在してしまう不便を通常業務の中でわかっていたためにすぐに思いつきました。
LINE WORKSはママさんメンバーもみんな活用できる簡単さで、なくてはならないツールですが、そんなLINE WORKSも、過去には運用のこまかい失敗を結構たくさんしているんです。❞
Point!
普段から、離れていても情報共有が可能なツールに慣れておき、自分たちの現場における失敗もしておく。
⇒いざというときは、「いつものツールをフル活用するだけ」という体制にしておくことが重要!
それぞれの具体的な操作方法についてのご質問は、ヘルプ・ガイドまたは下記をご利用ください。
おまけ ~非公開・メイキング編~
すぐにできる活用法、そしてコロナに限らず同様の感染症やトラブル時の参考になることはさることながら、「会社に来い」「来ないように」といった判断だけでなく、常に従業員のメンタルにも向き合っている会社の姿勢にも感銘を受けた弊社メンバー。配信後、そのことをお伝えすると・・・
❝それはきっと、実は今回の対策を実際に考えたのが、僕じゃなくて、女性社長と女性社員だからだと思います!主婦目線で、「会社はどう対策すべきか」を考えられているんです。僕は今日話しただけ(笑)❞
なるほどー!!と思いつつも謙虚な白石様にもまた感銘を受けるわけですが、
現場は急な休校を受け、本当にバタバタだったとのこと。
そして弊社も、「いち早く配信することが大事だ」と思いつつ、コロナ対策の影響で来客NG。社内の色んな担当者も在宅で不在。
栃木の白石様と原宿の社員で、慣れない「リモート同士でのウェビナー配信」に試行錯誤…?
結局こうなった。
IT企業とは思えない、C1000タケ●段ボール on座 PC
しかしコレが侮れない。”Web会議で顔がぶさいくになっちゃう問題” にお悩みの方にもオススメです。
早期収束を願うと共に、同様の事態にも対応できる体制づくりを進めていきたいですね。
LINE WORKSでは引き続き、在宅勤務が難しい企業の皆さまにもお役に立てる情報を収集しています。
おすすめの活用法がありましたら、Twitter #lineworks でシェアください!
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