こんにちは。マーケティングチーム小寺です。
徳島県阿南市にある阿南工業高等専門学校(以下:阿南高専)にて、11/9〜10に開催された学園祭「蒼阿祭」運営メンバーのコミュニケーションツールとしてLINE WORKSが導入されました。
また学内で開催されている催し情報や拾得された落し物を、校内各所に設置されているモニターに掲示するBotシステムを、同校プログラミング同好会学生メンバーが開発、学園祭執行メンバーが運用しました。
学生たちによる開発の様子、また学園祭当日に運用された様子をご紹介します。
LINE WORKS×阿南高専
産学協同プロジェクトとして始動
今回のプロジェクトはプログラミング同好会の学生らとワークスモバイルジャパン 技術部門のメンバーとで発足しました。産学協同施策として取り組みを実施した意義は下記になります。
①将来地域ビジネスの担い手になる学生たち自らが、在学中に開発〜実運用に取り組むことで就職後を見据えた実経験を積むとともに、実際に企業で活躍する技術者からノウハウなどを直に教わることで開発力やビジネス感覚を養う。
②学校OBや地域実業界に対して開発〜実運用の例示を示し、事業におけるICT活用のモデルケースの一つとして地域企業へアピールをする。
③将来的には学内ベンチャーとして、学生が学びで得た開発技術をビジネスで活用できるようなロールモデルを目指し、また行政や地域資本家と結び付けることでそれらを大きく育てることを未来像とする。
プロジェクト発足のキックオフとして、ワークスモバイルジャパンの技術メンバーから、自身の経験やキャリアを踏まえながら、「エンジニアとしての働きがい・やりがい」をテーマに特別授業を実施。将来技術者を目指す上での心構えや考え方、学生のうちから取り組んでおいた方がいいことなどを中心にお伝えしました。
また学園祭の運営をシステムで効率化するという命題に沿って、LINE WORKSを活用した具体的なシステムの形について、開発メンバー自ら事例を踏まえながらご紹介させていただきました。
↑LINE WORKS上で稼働するシステムの一例
LINE WORKSを活用したコミュニケーション体制、Botシステムで
学園祭運営を効率化
阿南高専の学園祭「蒼阿祭」の執行部では今年から学園祭に関わる業務連絡や周知のためのツールとしてLINE WORKSを導入しました。昨年までは個人のLINEを連絡ツールとして使うこともあったようですが、「プライベートの連絡と混在してわかりにくい」「個人のLINEアカウントでつながりたくない人は連絡網に参加しない」など課題もあったようです。
LINE WORKSであればLINEと分かれているので、学園祭関連の連絡であるということが即座にわかるという点が良かったとご評価いただき、1日に100件以上LINEに通知が来る学生もいて、学園祭に関する連絡が埋もれてしまうという課題も解決しました。
また個人のLINEアカウントを露出する必要もなくなりました。今年は導入初年度ということで、利用せずに運営に参加した学生もいましたが、今後は運営組織全体での利用も想定されています。
校内で催される様々なイベントや、拾得された落とし物などをディスプレイに掲示、周知するためのBotシステムを開発、導入しました。これはLINE WORKSのトークから入力した情報をデータベースへ保存し、その内容を構内に設置されたインフォメーションディスプレイにリアルタイムで映すことができるものです。
受付や案内係のメンバーは自身のスマートフォンでLINE WORKSのBotへ掲載したいテキストや写真データを入力するだけで、校内のディスプレイへ情報を即座※に掲出でき、また落とし物が持ち主に届けられた際、催し物が終了したタイミングなど、掲出を取り下げる操作もスマートフォンから簡単にできるので、利用する人のITリテラシーに左右されない使いやすいシステムになったと言えます。
※1分間隔の更新
↑模擬店の案内をスマートフォンのカメラで撮影し、LINE WORKSからBot経由でシステムにアップロード
↑撮影した写真と紹介テキストなどの情報が即座にディスプレイに掲出される
学生たちによる開発の様子
今回企業で働くエンジニアの指導を受け、自分たちでシステム構築から実運用まで取り組んんだ学生たちからは、「やりがいがあった」「とても大変だった」など様々な声が聞かれました。
↑実際の開発の様子
開発開始から学園祭までの期間、学生たちの様子がSNS上からうかがい知ることができたので、その一部を紹介いたします。
寝る間を惜しんで(?)取り組む様子もうかがえますが、学生たちにとって将来に向けた有意義な経験になったのであれば参画した企業としても幸いに思います。
開発に携わった学生が実際のシステムを技術情報サイト「Qiita 」にて紹介してくれています。こちらも合わせてご覧ください。
https://qiita.com/Naoki-T/items/47e75242eae4ecffc747
今回開発したシステムの構想は様々なイベントやビジネスシーンでも転用が期待できるもので、来年の学園祭に向けてはもちろんのこと校内外での取り組みでの活用が期待されます。
総評
今回実施したLINE WORKSと阿南高専の産学協同プロジェクトは、今後構想されている学校と地域をつなげた様々な取り組みに関する良いロールモデルになったのではと思います。
総評として学生への開発支援をさせていただいたワークスモバイルジャパン シニアセールスエンジニア 東本と、本プロジェクトを主導する阿南高専 創造技術工学科 情報コース 吉田先生からのコメントを紹介いたします。
ワークスモバイルジャパン シニアセールスエンジニア 東本より
今回情報コースの学生さんを中心に、LINE WORKS Bot Platform API を利用して、学園祭実行委員向けシステムの開発を支援させていただきました。完成度の高いシステムを作りたいという「開発者としてのこだわり」も必要ですが、大切なのはそのシステムが「誰のためのものか」「何の役に立つのか」という点です。さらにそれがどれだけ効率よく簡素に実現できるかという視点もビジネスにおいては求められます。
将来技術者を目指す皆さんに「エンジニアに求められるもの」が少しでもお伝えできたのであれば幸いです。
阿南高専 創造技術工学科 情報コース 吉田先生より
ワークスモバイルジャパン様のご支援のおかげで、今回非常に有用で将来性のあるシステムが学生たちの手で完成したこと、大変喜ばしく思います。学生たちには日頃より「ITとビジネス」について伝えていますが、実際に企業で活躍するエンジニアの方と一緒に取り組んだことで、普段得られない多くの経験と学びを得られたのではないかと感じております。今回のシステム構成は校内外の様々な取り組みに転用可能なものなので、これをきっかけに地域活性化も含めた取り組みを学校から仕掛けていきたいと考えています。
今回の取り組みは地元紙「徳島新聞」でも取り上げられました。これからも学校を中心に地域社会、経済を盛り上げ地方創生に貢献できる取り組みを続けてまいります。
転載:2019年11月10日 徳島新聞朝刊より
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- ※ 本掲載記事の内容は投稿当時の情報となり、2022年4月1日に改定された新料金プランとは一部異なる内容を含む場合があります。