転職サイト『type』の運営で知られる株式会社キャリアデザインセンターは、社員間でやり取りされるメールが膨大な量になっていたことから、社内連絡をスムーズにするためLINE WORKSを導入。トークの活用でコミュニケーション速度をアップさせるとともに、外部トーク連携によってLINEと接続することで、転職希望者ともタイムリーに連絡が取れる環境を構築しました。クライアントサービス局の豊住さん、キャリアアドバイザー局の後藤さん、江崎さんに、LINE WORKSの具体的な活用シーンと効果をお話しいただきました。
本事例のポイント
- 情報共有をメールからトークに置き換え、膨大だった社内メールが激減
- グループトークで意見出しをすることで、社内会議の頻度が軽減
- 転職希望者のLINEとつながって日中の隙間時間でやりとりが可能になり、転職までのリードタイムを短縮
- 即時に転職希望者と面接の調整がついたことで採用に至ったケースも
御社の事業と皆さんの業務内容をご紹介ください。
豊住さん :
当社は転職サイト『type』をはじめとする求人メディアの運営と人材紹介事業を行い、求職者様と求人企業様のベストマッチングをご提供しています。幅広い業界・業種をマーケットとしていますが、特に「IT・Web」や「女性」領域の採用支援に力を入れているのが特長です。私自身は人材を採用する企業様をサポートするクライアントサービス局を統括しています。
後藤さん :
私が局長を務めるキャリアアドバイザー局にはIT関連、営業、販売など職種別にセクションが設けられ、キャリアアドバイザーが転職を希望する求職者様をサポートしています。
江崎さん :
私はキャリアアドバイザー局で、女性の販売職や事務職、営業職の転職支援をするチームの課長を務めています。
導入前の課題と、LINE WORKS選定に至った経緯をお聞かせください。
豊住さん :
近年の転職希望者は、自身の市場価値を査定するために現職を続けながら複数のエージェントに登録し、より条件のよい会社があれば転職を検討するというケースが増加しています。そうした状況で成果を出すには、個々の転職希望者に的確なカウンセリングを提供し、最適な求人企業をご紹介する必要があります。しかし、それを担うキャリアアドバイザーとクライアント企業をサポートする営業担当者は、日々の業務で大量のメールをやり取りしており、その処理に追われて転職希望者や企業側へのフォローが遅れがちになるという課題がありました。
江崎さん :
キャリアアドバイザーは日によって500通ものメールを受信していることもありました。文頭に形式的な挨拶がいちいち添えられるメールは業務効率を妨げる大きな要因となることから、要件のみを端的に伝え合えるビジネスチャットの導入を検討するようになりました。
後藤さん :
いくつかのチャットツールを検討していたところ、多くの社員が使い慣れているLINEに似たインターフェースを持つLINE WORKSがタイミングよくリリースされました。メールをトークに置き換えることで社内コミュニケーションが効率化することに加え、LINE WORKにはLINEと接続する外部トーク連携機能があります。それまでの転職希望者との主な連絡手段は電話とメールでしたが、キャリアアドバイザーがLINEでやり取りできるようになればコミュニケーション速度が大幅にアップするはずです。その結果として、より質の高いサービスを提供できるようになることに期待して導入を決めました。
転職希望者のLINEとつながるようになったことは、どのような効果を生み出していますか。
江崎さん :
キャリアアドバイザーは1人あたり20~30名ほどの転職希望者を担当しており、当社で初回の面談を行う際にLINE WORKSのIDをご案内し、任意でLINEの「友だち」登録をしていただいています。多くの方が現職で日中の電話連絡は困難なため、それまでは大半の用件をメールでお伝えしていました。転職希望者がメールをチェックするのは帰宅後になるので、当社で返信メールを確認するのは翌日になることが多かったのですが、LINEなら少し手の空いたときにご覧いただき、すぐに返信をしてもらえますし、書類もお送りすることができます。また、お互いにスタンプを活用することで、よりテンポよく意思疎通ができるというメリットもあります。
当社に登録してから転職が決定するまでの日数が延びれば延びるほど、転職に対する意欲は低下していきます。そのため転職希望者といかに迅速なコミュニケーションを取れるかが問われますが、LINEでテンポよくコミュニケーションができるようになったことで、転職までのリードタイムが確実に短縮されていることを感じます。
メールにはない会話のようなコミュニケーションで微調整もスムーズ
後藤さん :
採用面接に際しては、企業と登録者の都合のよい日を擦り合わせる必要があります。以前はその日程調整にかなりの手間を要していましたが、LINE WORKS導入後は登録者様の希望日をスムーズに確認できるようになりました。企業側から「明日、最終面接を受けてくれる方を採用したい」という急な要望を出された際も、即座に登録者と連絡が取れたために採用に至ったケースもあります。
豊住さん :
転職希望者の心情や企業側の求人状況は刻々と変化するので、LINEとの間でタイムリーに連絡が取れることは非常に重要です。
江崎さん :
当社では登録者が転職された後も、新しいお勤め先に関する不満や不安をお聞きするなどのアフターフォローを行なっていますが、LINE WORKS導入後はそのやり取りもしやすくなりました。
LINE WORKSの活用で社内コミュニケーションはどう変化しましたか。
江崎さん
グループトークで意見を出し合うことで、社内会議の頻度が減りました。当社には時差出勤制があるため、朝礼に参加できない社員がいますが、朝礼で話し合われた内容をLINE WORKSで速やかに伝えられることもできます。また急な求人が発生した場合などに、セクションを超えて情報を共有するのにも役立っています。
後藤さん :
重要な連絡はメール、急用やちょっとした情報の伝達にはLINE WORKSを使うというルールが自然と定着し、以前のように膨大な量のメールの処理に追われることがなくなりました。
豊住さん :
LINE WORKSはまずキャリアアドバイザー局で導入され、その利便性を知った他の部署にも波及しました。現在は新卒採用支援、情報メディア、人事などの部署でも運用されており、部署ごとにさまざまなトークルームが作られて、社内コミュニケーションの活性化に貢献しています。
LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させていくお考えですか。
後藤さん :
これまでは他社製のアンケートツールを利用していましたが、LINE WORKSのアンケートは外部トーク連携で接続したLINEユーザーにも使えるようになったので、転職活動中や転職決定後の登録者様の意識調査などにぜひ活用したいです。また、当社は転職希望者や求人企業様に関するデータを自社開発のシステムで管理していますが、今後はLINE WORKSとのAPI連携を進め、より効率的なCRM(Customer Relationship Management)やMA(Marketing Automation)が行えるようになればと考えています。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2019年9月当時のものです。