株式会社中東
2025-03-17
業種
製造・メーカー 建設・工事
目的・効果
従業員間の連絡 ノウハウ共有 連携ツール プロジェクト管理 グループウェア 会議・朝礼 予定の見える化 FAX削減・ペーパーレス 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
お話を伺った方
総務部 次長 谷内(やち)一宣さん(左)  
総務部 走出(はしりで)あゆみさん(右)
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「アルろく for LINE WORKS」でアルコールチェックを効率化し運用コストを年20万円削減。ドライバーと管理者双方の負担を軽減しながら安全管理体制を強化。

【連携ツール】アルろく for LINE WORKS

 

大断面集成材の製造・建設工事の設計施工を行う株式会社中東は、煩雑なアルコールチェックを簡便にする目的で、LINE WORKS上で行える「アルろく for LINE WORKS」を導入。アルコールチェックの記録と管理を円滑にし、年間約20万円のコスト削減を実現しました。さらに、LINE WORKSを会社にとって初となるグループウェアとして活用することで、全社員が迅速な情報共有を行える体制を構築。総務部による入金チェックが月20時間短縮されるなど、業務効率化に大きく貢献しています。

 

本事例のポイント
  • 道交法に定められたアルコールチェックと運転日誌の記録・管理が「アルろく for LINE WORKS」で効率化
  • アルコールチェックの運用コストを年20万円削減
  • フリープランから始めたグループウェア導入が全社員に浸透し、迅速な情報共有を実現
  • 電話、メール、メモがトークに置き換わり、入金チェックなどの作業を月20時間短縮

貴社の事業概要についてお聞かせください。

谷内さん:

石川県能美市に本社を構える当社は、大断面集成材やCLT(直交集成板)の設計・製造に加え、一般建築の設計・施工も手掛ける総合プロデュース企業です。高度な技術を要する大断面集成材の製造から建築まで一貫して行える点が強みです。近年は、環境意識の高まりや国の後押しにより木造建築の需要が増加しており、当社の集成材は2020年東京オリンピックのメインスタジアムである新国立競技場にも使用され、有明体操競技場では施工の一部も担当しました。また、大阪万博の会場に設置されるパビリオンや、2026年にアラブ首長国連邦(UAE)で開館予定のグッゲンハイム・アブダビ美術館の骨組みに使用される集成材も受注するなど、当社の技術力は国内外で高く評価されています。

 

LINE WORKSを導入する以前はどのような課題を抱えていましたか。

走出さん:

当社は、本社敷地内に4棟の工場と市内に別の工場があり、拠点が分散しています。施工現場の管理者は全国各地へ長期出張することも少なくなく、社員間の連絡は対面、電話、貼り紙、回覧板などで行われており、迅速な情報ができないことが以前からの課題でした。

 

 

谷内さん:

また当社は、社員が施工現場へ車で移動する機会が多いため、2023年12月の道路交通法改正でアルコールチェッカーを使った酒気帯び状態の確認が義務化されて以降、アルコール検知器に付属する専用アプリでアルコールチェックの運用を試みました。しかし、その検知器とアプリ間のBluetooth接続が不安定で記録がスムーズに送られないなど、使い勝手に課題があり、全社展開できずにいました。好調な業績が続いている当社は、ここ10年ほどで社員数が倍増しており、業務で車を運転する社員も増加しています。そのため、日々のアルコールチェックをより手軽に行えるようにし、記録を管理する安全運転管理者の業務負担も軽減することが喫緊の課題となっていました。

 

課題解決に向けてLINE WORKSを選定した理由と、運用開始までの経緯を教えてください。

谷内さん:

ビジネスチャットをはじめとするLINE WORKSの各機能を全社員で活用することで、社員間の連絡や情報共有が円滑になると考えました。当社はこれまでグループウェアを導入したことがなく、社内に定着するかどうか不安でしたが、LINE WORKSにはフリープランが用意されています。「フリープランなので、活用が進まなければ利用を中止すればよい」と考え、導入への心理的なハードルを下げ、まずは総務部のメンバーで試用しました。その後、役員、部長、工場長にも試用してもらったところ、コミュニケーションが円滑になることを実感できましたことから、有償プランに切り替えました。

 

利用を促進するため、使える機能を制限することはせず、業務に関わるグループであれば社員が自発的に作成することを認め、飲み会のお知らせなどの連絡も許可しています。個人携帯のBYODを許可したこともあり、現在は全社員に活用が定着しています。

「アルろく for LINE WORKS」を選定した理由を教えてください。

谷内さん:

複数のアルコールチェックサービスを調査した結果、アルコールチェックとLINE WORKSを連携させた「アルろく for LINE WORKS」に注目しました。操作性が良さそうな点に加え、国家公安委員会が定める基準を満たしていれば、導入済のアルコール検知器をそのまま使用できること、検査結果と運転日誌を専用の管理画面で管理できること、そして低コストで運用できることに魅力を感じ「アルろく for LINE WORKS」を導入しました。

「アルろく for LINE WORKS」の具体的な利用シーンと導入効果についてお聞かせください。

・検査結果と顔写真を撮影するだけの簡便な操作性
・アルコール検知器の種類を問わず利用可能
・運転日誌としての活用も可能

 

谷内さん:

ドライバーは、別のアプリを立ち上げる必要がなく、普段使っているLINE WORKSから「アルろく for LINE WORKS」を立ち上げ、検査結果が表示されたアルコール検知器と一緒に自分の顔を撮影するだけで簡単にアルコールチェックの記録を残せます。撮影された画像はAIによる顔認証が行われるため、他人によるなりすましを防止できます。

 

 

また、OCR機能によって検知器に表示された数値が自動的にデータ化されるため、ドライバーが検知量を入力する必要はありません。以前から使っていた検知器をそのまま活用できたのも良かったです。

 

以前のアプリでは、アルコールチェックの結果を管理者が手動で集計していましたが、「アルろく for LINE WORKS」では管理画面上にリアルタイムに自動集計されるため、管理業務が大幅に効率化されました。当社には出張や直行直帰のある社員が20名ほどおり、以前はアルコールチェック結果の回収漏れが発生していましたが、「アルろく for LINE WORKS」を導入してからは回収する手間がなくなりました。

「アルろく for LINE WORKS」の管理画面。ドライバーがアルコールチェックを行うと記録がリアルタイムに反映される

さらに、「アルろく for LINE WORKS」には、出発地や目的地、走行距離メーターの数値に加え、任意で追加した項目も記録でき、運転日誌としても活用できるのが便利です。走行距離は、出発時と帰着時に入力した数値から自動で計算されるため、紙で記入していたときよりも簡単に運転日誌を作成できます。

出発地や目的地、走行距離の記録など運転日誌としても活用できる

グループウェアとしてのLINE WORKSの利用シーンと導入効果についてはいかがですか。

・会社からの重要なお知らせを全社のトークグループで周知
・部門や案件別のグループで業務情報を速やかに共有
・トークルームの予定表示機能で出張等のスケジュールを可視化

 

谷内さん:

当初は従来の貼り紙や回覧も併用していましたが、LINE WORKSのトーク機能で会社や部門からの重要なお知らせを発信するうちに、短期間で紙による情報発信を大幅に削減できました

LINE WORKSに発信された通知・通達を見る習慣が根づき、紙で情報を共有する文化からの脱却が図られた

 

部門別や案件別のトークグループも次々と作成され、設計チームと施工チームが図面データや修正指示などをリアルタイムに共有するなど、業務に関するあらゆる情報をLINE WORKSでやり取りするのが当たり前になり、以前のように担当者間の連絡に手間取ることはなくなりました。

施工現場に関する情報はPDFや写真で関係する担当者が瞬時に共有

 

走出さん:

どの部門の社員がいつどこにいてもスムーズに連絡がつくので、電話やメールでの連絡はほとんどなくなりました。口頭での伝達は記録に残りませんが、トークならテキストで記録が残り、いつでも誰に何を伝えたか検索できます。そのおかげで、「言った/言わない」のトラブルも回避できるようになりました。

 

 

谷内さん:

トークがすっかり定着したことを受け、グループの予定機能で出張予定などを可視化するようになりました。自分のスケジュールを共有することが定着すれば、いずれは会社全体でカレンダー機能を使う予定です。

 

全社員向けのグループでは経営層の出張予定を共有している

トーク以外にどんな機能をよく活用していますか。

【掲示板】テーマごとのスレッドに情報を集約
【ビデオ通話】離れた拠点や出張先の社員が参加する会議に利用
【アンケート】日程調整や社内の意見収集を効率化

 

走出さん:

とくによく使われているのは掲示板で、会社からの各種お知らせや業務マニュアル、労働災害発生情報に加え、社員が自由に書き込める自由掲示板も設けています。自由掲示板には「建設会社あるある」のような投稿もあり、社内の雰囲気を和らげることに貢献しています。

会社発信の情報は掲示板で共有。だれでも投稿できる自由掲示板への投稿も活発
谷内さん:

出張先の社員も参加する会議をビデオ通話機能で行うことがあります。また、アンケート機能は会社行事の出欠確認などに活用しており、重要なアンケートや掲示板については、全社員向けのトークルームにURLを送信して確実に確認してもらえるようにしています。

改めてLINE WORKSの導入効果をどう実感していますか。

谷内さん:

アルコールチェックの運用については、以前利用していたサービスから「アルろく for LINE WORKS」に切り替えたことで、アルコールチェックや運転日誌の記録・管理の負担を大幅に削減し、年間約20万円の運用コストを削減できました。

 

また、LINE WORKSをグループウェアとして活用することで、社内に分散していた情報が集約され、必要なときにすぐにアクセスできるようになりました。これにより、約90名の社員全体の業務効率化が大幅に向上しています。

 

走出さん:

社内の担当者への対面、電話、メールによる確認作業に要していた時間が、月に約20時間短縮されました。その時間をほかの業務に充てられるようになったことが大きな成果です。

LINE WORKSの活用を今後どのように発展させたいとお考えですか。

走出さん:

社内規定や各種申請などに関する問い合わせにLINE WORKSのBotが対応する仕組みを構築し、総務部の業務を効率化したいと考えています。

 

谷内さん:

「アルろく for LINE WORKS」のように、LINE WORKSをインターフェイスとして活用することで効率化できる業務は多いはずです。今後は、勤怠管理など、ほかの社内システムとの連携も積極的に進めていきたいと考えています。

 

【お話を伺った方】

谷内 一宣さん

総務部次長として人事および労務全般を管理する。

 

走出 あゆみさん

総務部で入出金や文書管理、請求書作成等を担当。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2025年1月当時のものです。