栃木県宇都宮市立国本中央小学校は1,000名まで無料で利用できるLINE WORKS「非営利団体向け特別プラン」を短期間でPTA全体にスピード導入。それまでのLINE運用で課題であった「ニックネームで誰が誰だかわからない」、「個人情報の取り扱い」、「LINEでのやりとりを控えたいPTAメンバーとの情報共有」、「PTA活動の記録や資料の管理」など、さまざまなことを解決できるようになりました。また、PTAだけでなく、校長先生もLINE WORKSに加入しているおかげで、学校とPTAがお互いの動きをリアルタイムに確認できるようになりました。
本事例のポイント
- 周知からわずか2週間でPTA全体200名以上がログインした方法
– 校長先生もLINE WORKSに参加、PTAの動きが学校側にも随時共有
– PTA活動の記録をノートに、資料をフォルダに格納して情報を見える化
– プロフィール情報を工夫して保護者のお子さんの情報が紐づけ可能に
– PTA→先生→生徒と配布していたPTAからのお便りのトラブルが削減
宇都宮市立国本中央小学校の特色をお聞かせください。
鈴木さん:
本校は宇都宮市北部に位置する、開校120年を超える歴史ある公立小学校です。全校生徒は約300名、花と緑に囲まれた環境、校内には県内でも珍しいスケートリンクがあり、田植えや稲刈りなどの自然を活かした課外授業も積極的におこなわれています。
当PTAでは役員が31名、全体で約230名。執行部、広報部、学年部(1~6年生それぞれ)、保健体育部、整備部などいくつかの部やグループに分かれてPTA活動を分担しています。

LINE WORKSを知ることになったきっかけを教えてください。
佐藤さん:
個人情報が含まれたPTAの内容をプライベートのLINEでやりとりしていたのはセキュリティ上、心配でした。
課題も多かったPTA活動の中で、安全でワンストップで活用できる情報共有ツールをさがしていたところ、インターネットでLINE WORKSというものがあるというのを知りました。
ほかの小学校で使っている事例をみて、「現在の複数の課題を同時に解決できるのはこれだ!」と思いました。そして、すぐにLINE WORKSの導入説明会を申し込みました。
動画を観るだけのセミナーでしたが、パワーポイントの資料もダウンロードできたので、その資料を私がPTA執行部へのLINE WORKS導入プレゼン用に修正して執行部に提案しました。
導入する理由であまりネガティブなことを言って従来までのやり方が良くないと思わせてしまってもいやだなと思い、はじめは「便利らしいよ」程度に役員たちにプレゼンしたのを覚えています(笑)
LINE WORKS導入前はどのような課題があったのでしょうか?
渡邉さん:
LINE WORKS導入以前は各部長さんたちがプライベートのLINEで保護者とつながり、活動の情報共有をしていました。また、「PTAの連絡でプライベートのLINEを使うことに抵抗がある保護者」、「プライベートのLINEでほかの保護者とつながることを控えたい方」にはメールを使用していました。発信する各部長さんたちはLINEとメールの2種類のツールを使っていたので当時は簡単なお知らせも二度手間になっていました。
ほかにもLINEは本名ではなくニックネームで登録している保護者が多く、顔と名前が一致しないこともありましたし、「山田さん」、「高橋さん」など同じ苗字の方が多いと混乱してしまうことがありました。

はじめからPTA全体にLINE WORKSを導入したのですか?
佐藤さん:
まずはPTA会長、副会長たちで試験導入するところからはじめました。「LINEに似ている」という点は導入する上での絶対的なポイントで、誰でも使えるものじゃないとダメだなと思っていました。実際に試験導入してみてLINEとほぼ同じ画面・操作性だったので「これで大丈夫だな、操作説明が不要でPTAの皆さんにすぐ使っていただけそうだな」と感じました。
鈴木さん:
次に執行部、各部長、校長先生(学校代表)にも説明して導入していただき、試験導入の範囲を拡大しました。次に「PTA全体に導入しましょう!」と決まってからは早かったのを覚えています。
最初は「新しいツールを使う」ということで抵抗がある方もいるか心配でしたが、部長さんや役員たちが導入にあたり、丁寧に説明をしてくれたおかげで、反対の声がなかったのは大きかったです。特に丁寧に説明したのは「LINEと同じ使用感」、「個人の連絡先(LINE、電話番号)を教え合わなくていい」、「自動的に友だち追加されない」、「LINE WORKSからの通知はPTAのことだとわかる」などでした。
執行部が保護者たちに導入・ログインのお願いをはじめてから、約2週間で200名以上、約90%以上がLINE WORKSにログインしていただくことができました。登録・ログインでつまずいた方は、間違って自分のアカウントを2つ作ってしまった保護者1~2名だけで、すぐに修正対応ができました。
PTA全体へのLINE WORKS導入までの流れを教えてください。
渡邉さん:
LINE WORKSにログインしていただくには、管理者がメンバーを事前に登録して、そのアカウントとパスワードでログインしていただく方法があります。私たちのPTAは全体で220名を超えるため、事前登録する管理者負荷が高くなるということで、私たちは別の招待方法を選びました。
LINE WORKSにはQRコードをスマホの画面に表示し、相手に読み取っていただき、個人が名前などを入力、管理者は承認するだけでよいという登録方法があります。念のため、紙での説明を補助的におこないながら周知したのですが、想像以上のスピードで各保護者にログインしてもらえました。

メールやLINEでつながっていないメンバーには紙面を配布し、QRコードからメンバー登録をしてもらう。写真は新入学生へ向けた案内資料
LINE WORKSを導入して良かったと感じる点を教えてください。
鈴木さん:
私たちのPTAでは全メンバーのグループは作らず、部単位でトークグループを作成し、必要な人が必要な範囲で情報共有できるよう、情報整理しています。日々のトークでは「既読・未読機能」がついているので、情報が確実に伝わっているか把握しやすくなりました。主にイベントごとの連絡に使っており、たとえば「次のバレー大会で広報部の写真撮影担当者は、朝8時に体育館前に集合してください」というトークを送ると、指定した方からリアクションや返信がきます。未読のメンバーにはトークを送る際に「メンション機能」で、特定のメンバーに効率よく連絡を取れるところも便利です。
校長先生を含めた役員グループは「フォルダ機能」を使って、PTA総会の報告書、年間行事のスケジュール資料、救急救命講習の資料、運動会の準備資料など、PTAと学校が相互に共有しなければならない情報を共有しています。
学年部は活動の中に学校行事のお手伝いがあるので、たとえば子どもたちの田植えや稲刈りの行事ファイルを作成して、学校から来たお知らせをそのファイルに入れています。ほかにもプール当番や運動会の報告事項や反省点など、学校側にも必要な情報を「ノート機能」で共有しています。



お祭りや運動会の事前準備もトークで共有、ミニスタンプでメンバーが確認。
残しておきたいファイルはフォルダに保存し、いつでもデータの閲覧が可能に
藤岡さん:
生活指導部でも活用が進んでいます。学校登校時に子どもたちが横断歩道を安全に渡れるように旗を持って保護者が誘導する「旗当番」というものがあるのですが、その日の旗当番が終わると担当保護者から「本日の旗当番が終わりました」とトークが届きます。旗当番を欠席する保護者がでた場合、朝の忙しい時間ですがスピーディーに把握・対応ができています。
緊急時の対応も迅速になりました。たとえば、夏休みのプール当番中にお子さんが忘れ物をした場合プールに入れないので、保護者に直接LINE WORKSから連絡を取ることができます。以前は保護者へ直接連絡することができず、学校に「●年●組の●●さんが忘れ物をしてプールに入れないので保護者へ連絡をお願いします」と依頼をしていました。今では学校を経由せず直接LINE WORKSのアドレス帳から検索すれば、保護者に連絡が取れるので最短時間で解決できています。

福田校長:
LINE WORKS導入前のPTAとの「資料の共有」「連絡事項の共有」は、パソコンのメールを使っていました。外部とのメールが利用・閲覧できるパソコンが学校には1台しかないため、PTAとのやりとりの確認・返信の時間が限られていることが課題でした。
LINE WORKSを導入した今では、私は学校代表として役員グループに参加しているのですが、学校側もトークルームをみればPTAが「どんな活動をし、どんなスケジュールで、どんな動きをしているのか」が明確にわかるようになりました。
今までの学校・PTAの関係ではなかなか実感できなかったのですが、国本中央小学校PTAのメンバーのトークルームは、さまざまな情報共有・意見交換が飛び交うので、日々精力的にご協力いただけていることに気づかされました。本当に熱心なPTAのメンバーたちと活動できて感謝しています。

導入後、PTA活動に大きな変化や成果は感じられましたか?
渡邉さん:
PTAでは「保護者の名前、上のお子さんの名前+クラス」「下のお子さんの名前+クラス」が紐づけされていると管理が非常に楽になります。保護者とお子さんの情報は基本的にエクセルでも管理しているのですが、LINE WORKSのアドレス帳でもひと目でわかると運営上、非常に楽になります。たとえば一家庭に配る資料が1枚でいいものを、兄弟がいることによって必要のない2枚目を配布してしまうのですが、事前にわかっていればこれを避けることができます。
執行部でどこにお子さんの情報を登録しようかと話しあったのですが、最終的にプロフィールにあるニックネームに「お子さんの名前+クラス」を入力してほしいとPTAの皆さんにお願いしました。お子さんが複数いる保護者にはお子さんの名前もすべて入力していただきました。これは名簿などを管理する私たちからすると、想像以上の成果です。

旗当番の出欠確認・完了報告は、欠かせない。
アドレス帳では何年何組のどの子どもの保護者なのか把握できる
また、印刷物が少なくなったのも大きな改善点です。
学校の職員室の前に棚が設置されているのですが、PTAからの印刷物に生徒名を記入してこの棚に投函すると先生→生徒→保護者へと届くという、アナログな方法でお便りを届けていました。LINE WORKSを導入してからはPTAからの連絡をパソコンで資料作成してPDFデータにし、トークに送信して終了、本当に楽になりました。
先生の負担も減りましたし、印刷物配布でよくある「用紙をなくした」「子どもからもらっていない」というトラブルがなくなりました。
他校のPTAや学校関係者にアドバイスをいただけますか?
渡邉さん:
PTAのように数百名単位のメンバーに短期間で受け入れていただき、登録してもらえるツールはLINE WORKSのほかにはないと思います。新しいツール導入に抵抗がある保護者も多いと思いますが、LINEと似ているLINE WORKSのように使い慣れた操作感のツールを選ぶことは、スムーズに移行できる最大の秘訣だと思います。
鈴木さん:
PTAにとって最も重要なのは活動の負担を減らし、本来の目的である「子どもたちのための活動や時間」に集中できることです。LINE WORKSは、我々PTAや学校を助けてくれる強力なツールであると感じています。もし検討されているPTAがあれば、まずは役員や執行部など小さい単位から試験導入して、ぜひ使用感を体感してほしいです。

【お話を伺った方】
佐藤靖さん(前PTA会長)
鈴木淳さん(PTA会長)
渡邉真由子さん(PTA副会長)
藤岡ゆかりさん(PTA副会長)
福田泰さん(国本中央小学校 校長)
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2024年12月当時のものです。





