フォトサービスショップの「パレットプラザ」と「55ステーション」に加え、モバイルショップも全国に展開する株式会社プラザクリエイト。最近はオリジナルTシャツのデザイン・プリントを行う新サービス「WeTy(ウィーティー)」の提供も開始されました。多様な事業を手掛ける同社は、本部内、各店舗内、また本部と店舗間の連携を強化するため、LINE WORKSを導入。トークをはじめとする豊富な機能を活用することで、タイムラグのないコミュニケーションと情報共有ができる業務環境を整えました。
皆さんの業務内容をご紹介ください。
松田さん :
システム部 基幹システムグループのマネージャーとして、会計・販売・人事など、社内基幹システムの設計・構築・運用を担当しています。
佐々木さん :
システム部 インフラグループのリーダーである私は、ネットワークやサーバーなど社内向けインフラの設計・構築・運用を行っています。松田とともに、LINE WORKSの導入にも携わりました。
以前の課題と、LINE WORKS導入に至った経緯を教えてください。
松田さん :
運用している基幹システムがいずれもレガシー化し、維持や改修に多くのコストと時間を要することから、全体的な刷新を迫られるようになりました。中でも、既存のグループウェアは一方的に情報を発信するだけだったこともあり、社内や店舗内、また店舗と本部間のさらなる密なコミュニケーションを図るため、見直しを検討することになりました。
佐々木さん :
テレワークやオフィスのフリーアドレス化の推進もあり、社員がどこにいてもスムーズに連絡を取るには、チャットツールを導入する必要があると考えました。店舗のスタッフが業務連絡にLINEを使っているケースも見られ、シャドーITのリスクを防ぐことも喫緊の課題となっていました。そこで注目したのが、セキュリティ性が高く、特別な導入教育を必要としないLINE WORKSでした。
松田さん :
主にチャットの利用を想定して無料トライアルを行ったところ、トーク以外にメール、カレンダー、共有設備予約、無料音声・ビデオ通話など豊富な機能を備えているLINE WORKSは、グループウェアとして活用できることがわかりました。使い勝手の良さ、コストパフォーマンス、多様な機能を一元管理できることなどを総合的に評価し、グループウェアに替わるツールとして導入することを決めました。
既存のグループウェアからLINE WORKSへのリプレースは、どのような手順で行われましたか。
松田さん :
営業部員など社外でコミュニケーションを取る必要のある社員約700名のほか、全国約400のフォトサービス店舗に1アカウントずつ配布。会社からスマホを支給されていない社員については、本人が申請することでBYODでの利用を認めました。
導入に際しては、人事部が管理する社員情報をインポートし、グループウェアに保存されていた社内文書をDriveに移行。スケジュールデータに関しては、個々の社員が自らLINE WORKSのカレンダーに移行しました。混乱を避けるため、まずはトークやカレンダーなどを使うことでLINE WORKSに慣れてもらい、その後メールの利用を開始してもらうという2ステップでの展開を行いました。
佐々木さん :
メールについては移行日を設定し、システム部がバックグラウンドで準備をした上で、当日の朝出社した社員にメールクライアントの設定や旧メールのエクスポートなどを行ってもらいました。事前に手順書を配布し、サポート要員を各部署に巡回させるなどしたので、メール移行についても遅滞なく完了しました。
LINE WORKSの具体的な活用シーンとその効果についてお聞かせください。
松田さん :
導入後すぐに、電話やメールで行われていた業務連絡の大半がLINE WORKSのトークに置き換わりました。メールはちょっとした内容を伝え合うにもかなりの時間がかかりますが、LINE WORKSなら即時性の高いやり取りが可能です。活発な利用を促進するためトークルームを自由に作成できるようにしたこともあり、全社的にコミュニケーションが活性化。トークや無料通話で会社との連絡を取りやすくなったことは、テレワークなどの促進にも貢献しています。
システム部では、日常的な業務連絡だけではなく、重要な意思決定などもLINE WORKSのトークで行われることがあります。こうした動きは、他の部署にも広がっていると思います。
トークルームとは別に、組織を横断するメンバーとコミュニケーションを図るためのグループを作成できるのもLINE WORKSのメリットです。トークに加えてメーリングリストや共有フォルダも活用できるので、プロジェクト型の業務でメンバーが情報を共有するのに適しています。グループの作成は申請制ですが、取締役と総務部、システム部が参加する「オフィス改革プロジェクト」をはじめ、これまでにいくつかのグループが作成されています。
また、以前のグループウェア用のサーバーは社員用と店舗用を個別に稼働させており、そのほかメールサーバーもありました。1サーバーあたり監視に年24時間、ハードウェア障害対応に年4時間、OSセキュリティアップデート対応に年36時間、バージョンアップ対応に年40時間、合計で約104時間、つまり毎年約312時間もサーバー運用に費やしていたのです。それが不要になったことも、LINE WORKS導入によってもたらせた大きな成果です。
佐々木さん :
2019年5月より、オリジナルTシャツのデザイン・プリントサービス「WeTy (ウィーティー)」の提供を開始しています。サービスの概要としては全国にあるフォトサービスショップの店頭や、EC事業部が運用するWebサイトなどで承ったお客様からのご要望を“デザイン指示書”にまとめ、それをもとに別拠点のデザインセンターにいる専任デザイナーがデザインを作成してお客様にご確認いただくという流れです。
当初は“デザイン指示書”をデザインセンターにFAXやFTPで送信していましたが、そのやり方では時間がかかるため、PDFにした“デザイン指示書”をLINE WORKSで送る運用に変更しました。トークにはメッセージも添えられるので、デザイナーへの指示伝達が格段にスムーズになったと聞いています。以前は電話で行われていたデータの受領確認もLINE WORKSなら既読がつき受領の電話が不要になることで、これまでよりスピーディかつ確実に行えます。
Driveではどのような情報が共有されていますか。
佐々木さん :
さまざまな社内文書のほか、店舗やEC事業部と別の拠点にいる「WeTy」のデザイナーとが、お客様にご確認いただくデザインデータをやり取りするのにも使われます。各プロジェクトチームでは、メンバー同士がスケジュールの共有もしています。
松田さん :
オンプレミスのサーバーを運用することなくストレージサービスを利用できるのも、LINE WORKSの魅力です。
LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させていくお考えですか。
松田さん :
毎週、既存のテレビ会議システムで本部の様子を各営業所に流しながらの朝礼を行っていますが、その朝礼をLINE WORKSのビデオ通話で行い、必要に応じて全国各地の拠点からもメッセージを発信できるようにしたいと考えています。ビデオ通話は離れた拠点同士を結んでの会議や、在宅勤務者などと会社のより緻密なコミュニケーションにも活用できるはずなので、まずは全社の朝礼で使うことで、ビデオ通話機能の便利さを社員に周知させたいという思いもあります。
社員にトークで配信
佐々木さん :
今後、組織横断のプロジェクト型ワークが増えると思うので、部署の枠を超えたメンバー同士が手軽に情報を共有できるグループトークルームがより積極的に活用されるようになればと思います。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2019年7月当時のものです。