リアル建設株式会社
2023-11-06
業種
建設・工事 農林畜産
目的・効果
従業員間の連絡 取引先との連絡 コンプライアンス・セキュリティ LINEとの連絡 連携ツール プロジェクト管理 グループウェア 予定の見える化 導入のしやすさ
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
カレンダー
メール
Bot
お話を伺った方
常務取締役 コーポレート本部長 塩田 邦彦さん(左)  
コーポレート本部 情報システム部 小笠原 崇仁さん(右)  
コーポレート本部 人事総務部 安全管理室 室長 淡路 則人さん  
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迅速・快適に使えるグループウェアとして活用。アルコールチェッカーやワークフローと連携し、業務効率化を推進しています。

土木インフラ工事を主力事業とするリアル建設株式会社では、近年増加傾向にある「なりすましメール」の対策にLINE WORKSを導入しました。メールのセキュリティが強化され、バラバラだった連絡手段がLINE WORKSに一本化されたことで、全社の連絡業務が大幅に効率化しました。さらに、アルコールチェッカー「アルキラーPlus」と連携し、道路交通法改正に対応する安全管理体制も整備されました。

 

本事例のポイント
  • なりすましメールへの対策や、外国人労働者の業務連絡に活用
  • 土木インフラ事業部では安全パトロールの記録を部門全体に即座に共有
  • アルコールチェッカーによる検知を管理者に自動通知し、早期対応と迅速な共有が可能
  • ワークフローシステムと連携させ、2日かかっていた承認が最短1時間に短縮

御社の事業内容をご紹介ください。

塩田さん :

当社は東京とその近郊で上下水道、ガス、電線共同溝などの土木インフラ工事を主力事業とする建設会社です。ライフラインの整備は人々の健康的な日常生活環境を支えるとともに、強靭かつ持続可能な社会の構築に不可欠です。しかし、建設業界は深刻な人手不足という問題に直面しており、当社も例外ではありません。その解決のための取り組みとして、当社は東京都認定の職業訓練課程を社内で実施しており、土木工事や上下水道配管などを担う人材を育成しています。さらに、外国人労働者や技能実習生を受け入れる体制も整えています。

 

LINE WORKSの導入に至った経緯と導入前に抱えていた課題をお聞かせください。

小笠原さん :

当社では、なりすましメールの増加に伴い、添付ファイルを開くとマルウェアに感染するリスクが高まり、より安全にメールをやりとりできる環境を整備する必要が出てきました。また、部門ごとに異なるビジネスチャットやメーラー、スケジュール管理ツールを使用していたため、全社で統一したツールを導入することでユーザーの利便性を高めたいと考えていました。

 

なぜLINE WORKSを選ばれたのですか。

小笠原さん :

土木インフラ事業の現場には10代から60代まで幅広い年齢層が働いており、多くの社員がプライベートでLINEを利用していました。その操作性に類似したLINE WORKSを導入することで、新たなツールの習熟に割く工数を大幅に増やすことなく容易に浸透することが期待されたからです。

 

トークを中心に多数の機能が備わったLINE WORKSのメール機能には、表示されるメールアドレスと経由したメールサーバーが異なる場合に警告する「なりすましメール警告機能」があります。これにより迷惑メールやスパムメールへの対策も可能で、セキュリティリスクを効果的に低減できそうでした。また、新たにドメインを取得せずに、既存のメールアドレスを引き続き使用できる点も魅力的でした。

運用開始前にはどのような準備をされましたか。

小笠原さん :

トークなどの基本的な機能の使い方については、社内マニュアルを作成して全社員に配付しました。運用開始後に寄せられる個別の質問については、基本的にLINE WORKSの公式利用ガイドのURLを伝えることで対応。公式ガイドを参照しても分からない場合は、「LINE WORKSそうだん窓口」に電話で活用方法を相談しました。

 

LINE WORKSの導入により全社でどのような変化がありましたか。

 

【メール】なりすましメールなどによるセキュリティリスクを低減
【カレンダー・設備予約】社内の共有設備を登録し、予約状況を可視化
【掲示板】全社に向けた通達を効率的に周知
【アドレス帳】連絡先を知らない社員にも簡単にコンタクト
【トーク】外国人労働者に自動通訳機能を使って業務連絡

 

小笠原さん :

なりすましの可能性が高いメールが送られてきた場合に警告が表示される機能があるので、安心してメールを受信できるようになり、セキュリティの向上には大変満足しています。

 

社員への定着もスムーズに進み、事務職や施工現場など、全社でLINE WORKSを使うようになり、どの部署の社員でも確実かつ迅速なコミュニケーションが図れるようになりました。

 

業務予定はLINE WORKSのカレンダーで管理・共有しています。カレンダーには、共有設備の予約状況を可視化できる設備予約機能があり、会議室やプロジェクターからダンプやローラーといった重機など、社内に存在するさまざまな共有設備を登録して、社員がいつでも簡単に予約をできるようにしています。

 

全社の共有設備をカレンダーに登録し、予約状況を可視化して、設備を利用したい社員が随時手配できるようにした

 

塩田さん :

全社員に周知したい通達などは掲示板で発信しており、連絡先を知らない社員にも簡単に連絡できるアドレス帳も多くの社員が活用しています。社外の取引先の連絡先もアドレス帳に登録しています。また、リモート会議ではビデオ通話機能が使われることもあります。

 

小笠原さん :

豊富な機能が一つのツールに集約され、グループウェアとして全社で活用できることがLINE WORKSのメリットです。一人ひとりは以前と比べて連絡業務にかかる時間が確実に短縮されているはずです。

自動通訳機能を使うことで外国人技能実習生とのコミュニケーションもスムーズになったそうですね。

塩田さん :

当社では外国人労働者や技能実習生が多く働いているので、さまざまな言語が使用されています。LINE WORKSには12言語に対応した自動通訳機能があるため、現場に関する注意事項なども周知しやすくなりました。

 

送信するトークのメッセージを即時翻訳。ベトナム人スタッフとの業務連絡において、通訳や翻訳の手間をかけずにコミュニケーションを取ることができるようになった

 

人事総務部では、外部のLINE WORKSとLINEとの安全な外部トーク連携機能を利用して、外国人労働者の受け入れ機関の担当者のLINEと連携し、パスポートやビザの期限管理に関するやり取りなどに活用しています。

土木インフラ事業部ではどのような導入効果がありますか。

小笠原さん :

施工案件ごとのチームでトークグループを作成し、活発なやり取りが行われ、社員間の意思疎通が以前よりも活性化しているのではないでしょうか

 

淡路さん :

安全品質管理の責任者である私は、施工現場におけるパトロールの記録をまとめたPowerPointを作成し、月例の安全会議で関係者に共有していました。LINE WORKS導入後は、日々のパトロールの結果をPDFファイルにして土木インフラ事業部全体のグループのノートに投稿できるようになりました。これにより、安全管理に関する情報、重要な注意事項や通達を迅速かつ効果的に周知することができるようになりました。管理者クラスのメンバーは、遅くとも半日以内には既読が付き、情報が確認されたことに安心感を持てています

 

施工現場で行った安全パトロールの記録などは土木インフラ事業部のグループのノートに投稿。月例会議の場を待つことなく、重要な安全管理情報が即時に共有されるようになった

業務用アルコールチェッカー「アルキラーPlus」とLINE WORKSの連携も実現しましたね。

・アルコールが検知されると管理者に自動通知、次の対応が速やかに
・担当管理者が講じた対応も管理者グループで即時共有ができる

 

小笠原さん :

道路交通法が改正され、一定台数以上の営業車・社用車を使用する事業所には、ドライバーの酒気帯びの有無を確認するアルコール検知器の使用が義務付けられることになりました。当社も営業車を50台以上所有しているため、対象となる事業所があります。安全運転管理を徹底しながら法改正に適応するため、パイ・アール社のスマホ連動型アルコール検知システムであるアルキラーPlus*を導入し、LINE WORKSと連携させました。

 

塩田さん :

始業時にドライバーの呼気をチェックし、アルコールが検知された場合、その情報が管理者のグループトークに自動で送信される仕組みです。通知を受けた管理者は該当社員の状況を確認するといった対応ができます。検知器が反応する原因がアルコールではなく、直前の飲食物の影響などである場合、口をすすいで再度検査を行い、アルコールが検知されなければ、管理者がその旨をグループに投稿し、社員を通常の業務に戻します。

 

検知器にアルコール反応があると、その情報が管理者のグループに自動送信され、管理者は該当社員に連絡ができ、管理者が対応した結果もタイムリーに共有
淡路さん :

私は現場のパトロール時にアルキラーPlusを携行し、必要があればいつでも検査を行えるようにしています。社員が万一にも始業前に飲酒をしないよう気を引き締めさせることができます。呼気からアルコールが検知された場合、パトロール中でも通知を受け取ることができるため、迅速に対応し必要な措置を講じることができます。アルキラーPlusとLINE WORKSの連携により、現場の安全管理が以前よりも一層徹底されるようになりました。

ワークフローシステムもLINE WORKSと連携させているのですね。

小笠原さん:

これまで、一部の稟議書はワークフローシステムを利用し、それ以外はExcelのフォーマットに入力した紙を出力して稟議書を回付していました。LINE WORKSの導入を検討したタイミングでこれまで使用していたワークフローシステムの更新があり、LINE WORKSと連携しているシステムに置き換えることにしました。

 

そこで、コスト的にも負担の大きくないサテライトオフィス社の「サテライトオフィス・ワークフロー for LINE WORKS*」を導入することにしました。LINE WORKSの掲示板と連携することができるので、申請者はLINE WORKSから直接に稟議を申請することができます。

 

掲示板にワークフローのシステムを連携。普段利用しているLINE WORKSから稟議書作成機能にアクセスできるため業務効率化に貢献

 

以前のワークフローシステムは、「PC利用」と「イントラネット内でのみ」という制限がありましたが、サテライトオフィス・ワークフロー for LINE WORKS*では、インターネットに繋がっていればスマホのブラウザから申請書を表示させることができるので、利便性の向上に繋げられると感じています。

 

申請したい稟議書を選択すると、社内規則で定められた決裁者が自動で表示され、稟議が回付される

 

あらかじめ選択した稟議書に応じて決裁者を設定できるため、申請者は指定の項目を入力して申請ボタンを押すことで、次の決裁者に自動で通知が届きます。決裁者はこの通知により速やかに気づくことができますしスマホでも確認できるので、どこにいても承認ができます

 

最も感じている効果は、申請から承認までのリードタイムが格段に速くなったことです。

紙の稟議書の場合、承認されるまで、少なくとも1〜2日はかかっていましたが、LINE WORKSとシステム連携してからは最短1時間で決議されるようになりました

また、紙の稟議書ですと、稟議基準表(決裁者を定めた社内規則)を見て誰が決裁者か確認する必要がありましたが、それが不要になったことも非常に効率的です。

LINE WORKSの活用を今後どのように発展させたいとお考えですか。

塩田さん :

LINE WORKSの機能の一つであるアンケート機能を安否確認に利用していきたいと考えております。他システムへの追加投資をせずに、従業員を守るための安否確認をするための体制を実現したいです。他のシステムではいざという時に利用方法がわからないということが発生することがあるかもしれませんが、LINE WORKSであればそういった懸念が少ないと思います。

 

【お話を伺った方】

塩田 邦彦さん

常務取締役コーポレート本部長として人事総務や財務経理、情報システムまで多岐にわたる業務を管理する。

 

小笠原 崇仁さん

社内の情報システムを管理。LINE WORKSの運用責任者でもある。

 

淡路 則人さん

安全品質管理責任者として施工現場の安全パトロールに従事。

 

※掲載している内容は2023年5月当時のものです。

 

*アルキラーPlus…日本全国約6,000社、利用継続率99.5%の実績を持つ(2022年時点)パイ・アール社の提供するスマホ連動型アルコール検知システム。なりすましによる虚偽報告ができない点や、カスタマイズが可能な利便性が支持され、2023年1月には新シリーズ「アルキラーNEX」を提供開始し、LINE WORKSとの連携を実装している。詳細はこちら

 

*サテライトオフィス・ワークフロー for LINE WORKS…サテライトオフィス社が提供するLINE WORKSと連携したワークフローシステム。詳細はこちら