岐阜、愛知、東京で複数ブランドの美容室を展開する株式会社サムソンSophia。フランチャイズ事業も全国展開する同社は、本部と各店舗間、また店長どうしのコミュニケーションを促進するためにLINE WORKSを導入。多忙な店長が手元のスマホでリアルタイムに情報を確認できるようになり、密なコミュニケーションを図れる環境が整いました。同社の皆さんに、LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお話しいただきました。
本事例のポイント
- 本部からのメッセージを手元のスマホで速やかにキャッチ
- 本部と店長、店長間の「報・連・相」が迅速に
- 重要なドキュメントをDriveで管理し、全国の店長が簡単にアクセス
御社の事業内容をご紹介ください。
岩井さん :
1973年創業の当社は岐阜、愛知、東京にBLANCO(ブランコ)、AZURA(アズーラ)、SUPRAM(スープラム)の3ブランド11店舗の美容室を直営しています。フランチャイズ事業も展開し、BLANCO、AZURA、SAMSON&DELILA(サムソン&デリラ)の3ブランド約60店舗を全国各地で運営しています。
以前はどのような課題を抱えていましたか。
岩井さん :
十数年前から店舗数が拡大して、本部と各店舗間、また店長どうしの円滑な情報共有が困難になっていました。この課題を解消するためにグループウェアを導入し、チャット機能で遠隔でも情報共有ができるようになったのですが、PCのアプリでしか使用できないのが難点でした。グループウェアには、本部から店長だけが見られる情報が流れています。しかし各店舗に設置されたPCは、お会計時やその他の業務でも店舗スタッフが共有で使うため、店長はグループウェアの情報を確認するために、毎回ログイン・ログアウトをする手間がありました。おのずと店長はグループウェアを逐一確認しなくなり、本部から店長間の報連相は改善されませんでした。
平岩さん :
私たち店長は、常に接客やスタッフの管理などに気を配っているため、営業時間中にPCをチェックする時間は正直あまり取れません。そのため、本部からのメッセージを受け取って即応したり、他店の店長と緊密に連絡を取り合うことが困難でした。LINEが普及してくるとともに自然と個人のLINEを使って、店長どうしで業務の情報をやり取りするようになりました。スマホに情報が届いてプッシュ通知されることで、重要なメッセージを速やかにキャッチできるというのは便利だなと感じていました。
岩井さん :
個人LINEの業務利用について、本部としてはシャドーITを懸念するようになりました。そこで、既存のグループウェアに替わってスマホやタブレットで使える会社公式のコミュニケーションツールを導入することで、本部と店長間の「報・連・相」をスムーズにしようと考えたのです。
課題解決の手段としてLINE WORKSを選ばれた理由と、運用までの経緯を教えてください。
岩井さん :
いくつかのツールを検討した結果、スマホファーストのUIで使い勝手がよく、チャット以外にもホーム(掲示板)やカレンダーなどグループウェアとしての機能も備わっている点に魅力を感じて、LINE WORKSを選定しました。本部と各店舗がさまざまなドキュメントファイルをスムーズに共有できるよう、クラウドストレージのDriveが使えるベーシックプランで利用を開始。アカウントは本部の社員と各店舗の店長に配布し、店長専用のタブレット端末も別途用意したり、BYODでのスマホ利用も促進しました。こうして、店長どうしの連絡ツールも個人LINEからLINE WORKSに置き換わり、シャドーITの懸念も払拭(ふっしょく)することができました。
LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。
・本部と店長、また店長どうしのコミュニケーションが円滑化。
・情報伝達が即日で完了かつ確実に伝わったことがわかり、報・連・相が効率化。
・時間に余裕がうまれ、接客の品質向上にも貢献。
岩井さん :
グループウェアのチャットがLINE WORKSのトークに置き換わったことで、本部から店長への情報伝達が格段にスピードアップしました。既読機能があるので、急用に関しては未読者のみに電話をかけて伝えるなどの対応も取れます。その結果、「報・連・相」が総じて効率的になったと感じています。
当社は2021年5月にお客様用の公式通販サイト(セカアナ)をオープンし、ヘアケア商品の会員制通販サービスを開始しました。売上実績を明確にするため、どの店舗のお客様による売上かが分かる販売データを毎日グループトークに送信して共有しています。添付された画像がプレビュー表示されるので、わざわざファイルを開かなくてもどんな内容かをさっと把握できる点も便利です。
平岩さん :
グループウェアを利用していた頃は本部からのメッセージに気づくのが遅くなりがちでしたが、LINE WORKSが導入されてからはスマホでタイムリーに受け取れます。以前は店舗の全スタッフに急いで知らせるべき重要な情報が届いていても、周知するのが翌日以降になってしまうことが少なくありませんでしたが、今は遅くとも終礼時までには全員に伝わっています。
店長どうしは定期的に会議をしており、以前は議題に関連する紙の資料をコピーして持ち寄り、配布していました。今は資料を写真やPDFで共有するようになったことで、コピーを取る手間が省け、ペーパーレス化にもつながっています。新型コロナの影響で集まれなかったときは、トークによるやり取りが会議の代わりとなったこともあります。
岩井さん :
また、日々の各店舗の売上や個人売上ランキング、本部が企画するキャンペーンやイベントの告知、コンテストで受賞したスタッフの作品写真といった情報はホームに投稿します。投稿すると社員のスマホに通知が届くため、多くの情報が以前とは比較にならないほど素早く伝わるようになりました。
売上データ、売上げランキングや本部からの告知などはホームに集約
LINE WORKSの活用によって本部と店長、また店長どうしのコミュニケーションがとても円滑になり多くの業務が効率化しました。その結果、どの店舗でも以前にも増して接客の品質向上につながっていると感じています。
トークやホーム以外にLINE WORKSのどんな機能を活用されていますか。
【Drive】社内書類のフォーマットや在庫表を格納し、いつでもどこでも閲覧が可能
【外部トーク連携】広告出稿におけるスムーズなやり取りで社外連絡を効率化
岩井さん :
各種申請書や報告書など社内書類のフォーマットや各店舗の月次の在庫表をDriveに保存し、店長がいつでも閲覧や出力ができるようにしています。
LINE WORKSのメニューに、別システムへログインできるアイコンを追加しています。LINE WORKSを立ち上げるだけで、その導線から業務に必要なシステムにアクセスできるため、従業員が複数のアプリやブラウザを立ち上げる手間を効率化できます。
本部の社員は、外部のLINE WORKSやLINEと連携できる外部トーク連携を許可しています。例えば、販促媒体の担当者のLINE WORKSとトークで連絡できるようになったことで、広告出稿に関する細かいやり取りがスピーディかつスムーズになったことも、業務効率化に大きく貢献しています。
LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。
岩井さん :
現在は本部の社員と各店舗の店長のみがLINE WORKSを活用していますが、今後はさまざまな業務の責任者にもアカウントを配布して、本部との間で密に情報共有ができる体制を構築したいと思っています。
【お話を伺った方】
岩井 孝浩さん
各店舗の管理および社内の総務業務を担当。
平岩 史江さん
岐阜市の直営美容室「BLANCO G-South」店長。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2021年6月当時のものです。