UDトラックス道東株式会社
2022-11-04
業種
小売・卸売
目的・効果
従業員間の連絡 支店・店舗との連絡 遠隔支援 ノウハウ共有 LINEとの連絡 連携ツール 業務の見える化 FAX削減・ペーパーレス 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アドレス帳
お話を伺った方
代表取締役社長 金尾 泰明さん  
北見支店 販売課 係長 池田 雄一さん  
北見支店 販売課 業務 LINE WORKS担当 前田 絵美さん  
北見支店 整備業務課 課長 平間 徹さん  
北見支店 整備課 係長 髙橋 裕也さん
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外勤と内勤、支店間だけでなく、顧客への連絡がスピーディかつ確実に。LINE WORKSとスマートグラスで、遠隔地のトラック整備士が行う修理の支援もスムーズになりました。

北海道の道東エリアでトラック等の販売と整備を行うUDトラックス道東株式会社の北見支店は、支店の社員間の情報共有をスムーズにする目的でLINE WORKSを導入。販売課の営業担当者は顧客のLINEともつながって活発な意思疎通を行い、整備部門は営業所にスマートグラスを導入して遠隔地の整備士の修理をサポートできる体制も整えるなど、構築したコミュニケーション環境を有効活用することで、いっそうの顧客満足と業績の向上を図ろうとしています。

 

本事例のポイント
  • LINE WORKSは、社内の課題解決に取り組んだ現場の社員が自発的に選定
  • 60km以上離れた営業所間で誰とでも瞬時に情報が共有される環境を構築
  • 顧客のLINEとつながり電話より確実で迅速なコミュニケーションを実践
  • スマートグラスを着用した遠隔地の整備士にスムーズな修理作業を支援

御社の事業内容をご紹介ください。

金尾社長 :

UDトラックスの販売会社である当社は、帯広に本社を構えUDトラックス・ブランドを中心とする車両の販売および車両整備を主力事業としています。扱う車両は小型・中型・大型のトラックのほか、ダンプカーやミルクローリーなど、公道を走る“働く車”全般にわたります。本社以外にも3支店を、帯広、北見、釧路に、営業所を中標津、紋別、網走に展開し、道東エリアを広くカバーし、「お客様にとっての最高の稼働を目指して」をモットーに、販売のみならずお客様がお使いになる車両を常に万全の状態に整備することにも注力しています。

 

 

社員の働き方においてはそれぞれが自発的に考えて動くことを重視しており、社内で活発に行われている改善活動は、業務課題に直面した社員が会社からの指示を待つのではなく自ら解決のために行動を起こします。課題解決の手段に必要なツールの導入も社員が選定しており、LINE WORKSもまた、コミュニケーションをよりスムーズにしたいという北見支店の社員の要望に応えて運用することになったものです。

LINE WORKSの導入前、業務現場にはどのような課題があったのでしょうか。

販売課 池田さん :

社用車で移動する時間が長い販売課の営業担当者は、お客様や社内の事務担当者からの電話にタイムリーに出られず、折返しすることが多くありました。一部の社員はプライベートのLINEで他の社員やお客様と連絡を取っていましたが、同一のアプリ上に公私のコミュニケーションが混在するという不都合がありました。

 

 

整備業務課 平間さん :

北見支店が管轄する紋別営業所と網走営業所に勤務する整備士の平均年齢は20代後半と若くて経験が浅く、不慣れな作業を依頼されたときには応援を要請されることがありました。両営業所とも北見支店からそれぞれ90km・60kmとかなりの距離があり、特に冬場は降雪があるため容易に応援の整備士を派遣することができません。北見支店にフォローの要請があったときは、修理の手順を記した要領書をFAXで送信してから電話で補足説明をするのですが、FAXと電話だけでは細かなニュアンスがなかなか伝わらずに苦慮していました。

 

 

整備課 髙橋さん :

LINEを業務に使っている紋別営業所と網走営業所の整備士から修理に関するアドバイスを請われた場合は、故障の状態を示す写真を北見支店に送ってもらうことができました。しかし業務でLINEを使うことに抵抗を感じている整備士からは、電話で説明を受けなければなりませんでした。言葉だけでは状況をよく把握できないので、画像をやり取りできるオフィシャルのコミュニケーションツールを導入したいと以前から思っていました。

 

 

販売課 業務 前田さん :

外出中の営業担当者宛ての電話をお客様から受けたときや、業務上確認したいことがあるときは電話かメールで連絡をしていましたが、接客中や移動中などですぐにレスポンスが得られないことが多かったので、販売課としてもタイムリーに連絡を取り合えるツールを活用する必要性を感じていました。

 

課題解決の手段として、なぜLINE WORKSを選ばれたのですか。

前田さん :

操作に慣れるのが難しい業務ツールを導入すると使える人とそうでない人に分かれがちですが、機能も操作性もLINEに近いLINE WORKSなら、全員が使いこなせる期待がありました。また、LINEは個別に友だち追加をする必要があるためやりとりの少ない、あるいは離れた拠点の社員とはつながりにくく、上長にはそもそもLINEでつながることをお願いしにくいという側面がありました。LINE WORKSなら自ら友だち追加をする必要がなく、会社から付与されたアカウント内のアドレス帳から社内の誰にでも直接連絡できるようになることも導入の決め手となりました。

販売課におけるLINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。

 【トーク】LINEから移行して公私を分け、外勤内勤、営業所・支店間で業務情報を速やかに共有
【外部トーク連携】営業社員が顧客のLINEとつながり、緻密なコミュニケーションを実践
【掲示板】ミーティングや紙の掲示に替わって通達を確実に周知

 

池田さん :

業務連絡はLINEからLINE WORKSに置き換わり、公私がしっかり区別されたうえで、販売課全体の情報連携が進みました。各営業社員の新車や中古車の受注状況もリアルタイムに共有されるようになり、それがよい刺激となって売上に対するモチベーションアップにつながっています。

営業社員のグループで受注報告しあうことでモチベーションアップにもつながる

LINEでのコミュニケーションを希望されるお客様とは、LINE WORKSの外部トーク連携でつながり、これまでと変わらず効率的に連絡を取り合えています。トラック類は特殊部品や装置を車両に取り付ける架装をすることが多く、事前に確認できなかった頃は納車時に「オーダーした架装と違う」と指摘されることがありました。架装パーツの画像などを事前にお客様に送って確認できるようになってからは、そのような手違いはまず起こらなくなっています。トークのやり取りの内容は電話と違って時系列で残るので、お客様との間で「言った/言わない」といったトラブルが発生することも未然に防げます

公私を分けながらお客様のLINEともつながれる。写真のやりとりで部品の事前確認もスムーズになり、トラブルの減少に。
前田さん :

社外にいる社員に用件を迅速・確実に伝えられるようになり、その結果として営業担当者によるお客様への対応も以前よりずっと早くなりました。メールと違って既読が付くので、トークに返信がなくてもメッセージを見てもらえたことが確認できます。伝言を取り次いだ側も安心することができます。

 

トークは電話をかけたりメールを送ったりするほどではないちょっとした感謝を伝えるのにも便利です。スタンプ1つで気持ちを表現することが、離れた相手にもまるですぐ隣で仕事しているかのような雰囲気を演出して、社員どうしの距離感を縮めることに貢献してくれています。

スタンプで感謝などの気持ちが伝わり、働く場所が離れていても気持ちよく仕事が進む

全社員への通達は本社が運用するグループウェアの掲示板に掲載されますが、北見支店では支店の社員宛ての通達をLINE WORKSの掲示板に載せるようになりました。対面や紙の掲示物とは違い、各社員が自分のタイミングで情報にアクセスできるので、周知を徹底することができます。

北見支店では社員全体に周知したい内容はLINE WORKSの掲示板を活用し周知を徹底している

整備部門ではLINE WORKSをどのように活用されていますか。

【トーク】営業社員から共有される写真情報から、より早い修理対応が可能に
【掲示板】整備士の残業状況を掲載することで残業を抑止

 

平間さん :

お客様が営業所担当者に送られた故障箇所の画像を整備士に共有することで、より迅速な修理対応ができるようになりました。

 

整備部門は他の部門に比べて残業が多くなる傾向があるので、各整備士の残業状況を掲示板に投稿して可視化しました。その結果、業務に追われている社員を他の社員が支援するようになり、整備部門全体の残業時間を縮減することができました。

部門の残業時間を見える化

スマートグラスとLINE WORKSを活用することで、修理の遠隔サポートがスムーズにできるようになったそうですね。

平間さん :

若手整備士を遠隔でサポートするために、修理作業時に装着しても負担にならない軽量のスマートグラス *を紋別と網走の営業所に導入しました。スマホやPCと接続することでスマートグラスにはデバイスの画面がそのまま表示されるため、ハンズフリーでビデオ通話の画面共有や図面の確認ができるようになります。

 

同社ではEPSON社のBT-35Eを使用

 

具体的には、まず車両の故障状況を写した写真や映像をLINE WORKSのトークやビデオ通話で北見支店の整備士に共有します。それを受けた北見支店の整備士が整備手順や図面などをLINE WORKSで送信します。現地の整備士がそれをスマホで受け取ってスマートグラスに映して、ハンズフリーで閲覧しながら修理を行う仕組みです。周囲の状況はシースルーで視認できるので、安全性にも問題はありません。先日、紋別営業所の整備士が扱ったことのないボルボ・ブランドのトラックの修理依頼を受けたときも、この方法で迅速に修理を完了させることができました。

 

 

髙橋さん :

まだ経験の浅い営業所の若手整備士たちは、1人で路上修理に赴く際に大きな不安を抱えていました。今はこの仕組みのおかげもあって、北見支店から万全のサポートを受けられるという安心感をもって修理に臨めます。そのような業務環境で素早く確実な修理を行うことは、お客様の車両の「最高の稼働」にも直結します。

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。

前田さん :

最近、帯広支店にもLINE WORKSが導入されたので、運用が進んだら北見支店との間で活用事例を共有し、お互いにさらなる業務効率化を図っていきたいと思っています。

 

金尾さん :

道東という広大な業務エリアを持つ私どもにとって、距離の制約を飛び越えてスピーディに情報を共有させてくれるLINE WORKSは、なくてはならないツールとなりました。使い方次第で活用の幅が大きく広がることがスマートグラスを利用した修理対応で証明されたので、これからも各業務現場で画期的なアイデアが出されることに期待しています。

 

 

【お話を伺った方】
金尾 泰明さん

代表取締役社長としてUDトラックス道東株式会社を率いる。

 

池田 雄一さん

北見支店の販売課 係長として営業業務に携わる。

 

前田 絵美さん

北見支店の販売課で事務を担当。LINE WORKSの運用管理者も兼任。

 

平間 徹さん

整備業務課 課長として北見支店と営業所の売上や労務を管理する。

 

髙橋 裕也さん

北見支店の整備課 係長として整備業務を担当。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2022年7月当時のものです。