大手コンビニエンスストアのフランチャイズ加盟店として、京都市内に複数の店舗を運営する株式会社スズキリファイン。LINEで送られてくる多数のアルバイトスタッフの勤務希望を取りまとめてシフト表を作成するのに手間取っていた同社は、その作業をLINE WORKSのアンケートに置き換えることで、調整業務を大幅に省力化しました。また、チームメンバーとメモを共有できるノートの活用により、各店舗からのスタッフへのさまざまな通達事項を、以前より確実に伝えられるようなりました。
会社の主な事業と皆さんの業務内容をご紹介ください。
勝屋さん :
当社は大手コンビニエンスストアのフランチャイズ加盟店として、京都市内に6店舗を運営しています(2019年8月に1店舗新設予定)。会社にはコンビニ事業部とは別にカンボジア事業部があり、カンボジアでのカフェ経営や貿易事業も行っています。私はコンビニ事業部 部長として、店舗運営やスタッフの運用などに関わる業務に携わっています。
村井さん :
私は大学生のアルバイトスタッフです。他のスタッフをトレーニングできるトレーナーの資格を持っており、店舗業務を行うほかに、入店直後のスタッフに業務トレーニングを施すこともあります。まだ特定の店舗に配属されていない「無所属」というカテゴリーの新人を統括するバイトリーダーも兼ねています。
LINE WORKS導入以前はどんな課題がありましたか。
勝屋さん :
店舗で働く100名近いアルバイトスタッフのシフト調整を行うため、以前は個々のスタッフの希望勤務日・時間帯をLINEで所属店舗に伝えてもらっていました。その記載の仕方には特定の書式がなく、単に「5時~8時」などと書かれている場合は午前か午後なのかわからず、本人に問い合わせるなどの手間を要します。また、LINEで送られてきた希望をいったん手書きで表に書き写す際、しばしば転記ミスが発生しました。
私のもとには、各店舗で取りまとめられたシフト表の原版が送られてきます。「無所属」のスタッフからの希望は私が直接集めるので、それらを合わせて最終的なシフト表を仕上げるのですが、この作業に毎週かなりの時間と労力を割いていたので、効率化できる手段はないかと考えるようになりました。
ほかに、LINEで送信したファイルには保存期限があり、社員間での情報共有がしづらいという課題もありました。スタッフの個人情報を扱うこともあるので、LINEを業務に使うことにセキュリティ上の不安も感じていました。
村井さん :
個人アカウントのLINEで他のスタッフとさまざまな業務連絡をしており、公私の区別がつかないことに少し抵抗を感じていました。
トークのやり取りはどんどん流れていくので、自分が翌週のシフト希望を既に出したかどうかといったことがわからなくなることもありました。
LINE WORKSを選ばれた理由と、運用開始までの流れを教えてください。
勝屋さん :
大きな負担となっていたシフト調整の手間を省けるソリューションをリサーチし、アンケート機能を備えたLINE WORKSに注目しました。LINE WORKSのアンケートなら、各スタッフの勤務希望を同一のフォーマットで収集できます。それをデータとして取り出せれば、簡単にシフト表に落とし込めるようになることが期待されました。
導入時決定後は、LINE WORKSの招待URLをアルバイトスタッフのLINEに発信してLINE WORKSアプリのインストールを促し、全員にBYODで利用できるようにしてもらいました。それ以降の新規スタッフ採用時は、雇用契約書を書いてもらう際にLINE WORKSの利用目的を話し、その場でアプリをダウンロードしてもらうようにしています。
2019年2月にフリープランを導入し、LINEとLINE WORKSの併用期間を経て、同年6月でLINEの業務利用を終了。今後はシフト調整や能力審査をLINE WORKSのアンケート機能でしか行わないことを全員に伝え、LINE WORKSの利用を則したのです。もともと大半のスタッフが使っていたLINEと操作性が似ているので、導入と定着はスムーズに進みましたが、LINE WORKSの存在を知らなかったスタッフからセキュリティ性について質問されることがありました。その際は「ユーザーアカウントの追加や管理は管理者によって行われる当社専用のアプリなので安全に使える」と説明することで安心してもらいました。
フリープランからライトプランに切り替えた経緯を教えてください。
勝屋さん :
フリープランではLINE WORKSに登録するメンバー情報の一括編集などの機能が制限されています。他の業務を対応しながら、メンバーの一人ひとりの登録や修正を行うことにとても非効率さを感じていました。アルバイトスタッフが100人を超えたのを機に、登録データの一括編集機能を備え、管理者向けの機能もより充実しているライトプランに切り替えました。
LINE WORKSの具体的な活用シーンとその効果についてお聞かせください。
勝屋さん :
各スタッフに翌週1週間分の勤務希望をアンケートで募るようになったことで、統一されたフォーマットで提出されるようになりました。そのデータをCSV形式のファイルで取り出せるので、各人の希望を手書きで転記しながらまとめていた頃と比べて、シフト調整に要する時間が週平均5~8時間、多いときで月40時間ほど短縮されています。回答が遅いスタッフへの再通知も手軽にできるようになり、業務負荷が大幅に軽減しました。
当社では運営元による資格給制度とは別に独自の能力審査を行い、その結果を時給に反映させることでスタッフのモチベーションを高めています。能力審査は私による評価、店長による評価、自己評価からなり、評価項目に〇△×のいずれかをつける自己評価についても、アンケートを活用することで以前よりスムーズに吸い上げられるようになりました。
バックヤードで携帯電話のキャリア回線がつながりにくい店舗でも、Wi-Fiなら問題なく接続できるので、店長などへの連絡に無料音声通話をよく使います。ビデオ通話もできるので、今後は店長同士の会議などに利用することも考えています。
店舗で働かれるスタッフとして、LINE WORKSにどのようなメリットを感じられていますか。
村井さん :
個人のLINEで業務連絡をすることがなくなり、公私の区別がつくようになりました。通常の連絡はトーク、シフト調整はアンケートと分けることで、以前のように自分の出した勤務希望がトークに埋もれて確認するのに手間取ることもなくなりました。
私には「無所属」のスタッフに各店舗からの通達や注意事項を連絡する役割もあります。トークでは投稿したメッセージがどんどん流れていくので、それを防ぐためにノートで情報を発信するようになりました。ノートに書き込むテキストは、太字にしたりアンダーラインを引いたりすることができます。アルバイトスタッフには外国人も多いので、強調した部分を読むだけでもだいたいの意味を理解してもらえるように工夫しています。
強調したい文字を修飾することもできる
アルバイトスタッフ同士がトークでやり取りすることもあるのですか。
勝屋さん :
特に制限はしておらず、突発的に出勤できなくなったスタッフが、代わりに勤務できるスタッフを探したりする際に活用されています。ただし個々のアカウントの詳細情報は伏せており、アドレス帳では所属店舗と氏名がわかるだけなので、プライバシーは保たれています。
LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させていくお考えですか。
勝屋さん :
導入から日が浅いためまだ十分には活用し切れていませんが、各店舗のスケジュール管理や、新人スタッフへのトレーニングの日程調整、また私の行動予定を他のスタッフに把握してもらうために、カレンダーを有効利用したいと思っています。スタッフへの各種通達・通知にトークだけではなくホームも活用することで、周知の徹底を図れればとも考えています。今後はライトプランのランニングコストに見合うだけの利用をするためにも、多様な機能をしっかり使いこなしていくつもりです。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2019年7月当時のものです。