そもそもチームワークとは何なのか
会社でも学校でもスポーツチームでも
「大変だけど、チームワークを発揮して頑張ろう!」
なんていうセリフは、わりとよく出てきますね。
でも、そもそも「チームワークを発揮している」って、どういう状態なんでしょう?
チームのメンバーがあまり深く意識していない、理解していない、なんてことありませんか?
ウィキペディアによると
チームワーク(teamwork)とは集団に属しているメンバーが同じ目標を達成するために行う作業、協力、意識、行動など。
最近の企業ではチームワークと正反対の成果主義の導入により競争意識は向上したものの、同僚との情報やノウハウの共有が行われなくなり若手が育たないなどといった弊害が起こり従業員の全体的な士気が低下しているという。そのためチームワークの重要性が再認識されている。
なんとたったこれだけしか書いてありません!
あまりにも当たり前な概念すぎて、説明の必要もないということでしょうか。
仲良くやってればチームワークが発揮できている?
さすがにこれは、そうではなさそうだぞ、と何となくわかります。
では、お互いの意見をぶつけ合っていれば、チームワークを発揮できている?
これは必要な要素のような気がしますが、これだけでは十分ではなさそうです。
阿吽(あうん)の呼吸で、良いパフォーマンスができれば、チームワークが発揮できている?
スポーツチームやバンドなんかをイメージすると、これはわかりやすいですね。
これはたしかにチームワークを発揮できている感じがします。
会社や課外活動などのプロジェクトにあてはめると、どうでしょう?
ちょっとわかりにくいですね。
「仕事で阿吽の呼吸」って、どういう感じでしょう?
しかも、それだけで「良いパフォーマンス」ができるとも思えません。
ここで、組織行動学上の定義を解説しても大変なので、私なりのシンプルな定義をご紹介して、話を進めます。
10の仕事を3人でやるとしたら、 3+3+4 に分解して進める。
これは、単なる「タスクの分解」であって、チームワークとは言えません。
3人で10の仕事をする過程で、さまざまな相互作用(シナジー)が生まれ、12の仕事が達成できる(高いパフォーマンスが出せる)。
こうなっていれば、チームワークが発揮できている、と言えます。
(私なりにシンプルにしてますが、カオナビさんの記事や、BizReachさんの記事で紹介されている一般的な内容とも大きな齟齬ありませんので、それなりに妥当な内容だと思います)
でも、どうやったら、こういう状態になれるんでしょう?
チームワークを発揮するために必要なこと
上で紹介した2つの記事では共通して、チームに必要な要素として、以下の5つが紹介されています。
- 明確な目標設定
- メンバーの役割分担
- メンバーの自律性
- 情報共有の徹底
- 意欲的な行動(実行力)
もうひとつ、別の有名なモデルをご紹介しましょう。
意外なことに日本語のウィキペディア記事がないのですが、タックマンモデルと呼ばれるものです。
チームは4つのステージを経て、パフォーマンスが出せる状態に至ることを示したフレームワークです。
- Forming 形成期
- Storming 混乱期
- Norming 統一期(個人的にこの訳語はイマイチ。意識統一期とか共通認識期とかの方がわかりやすい。2文字縛りなら規範期かな)
- Performing 機能期(これもイマイチ…実力発揮期とかがいいのに)
要は、チームができたら、ある程度の混乱や衝突が起きるのは必然で、むしろ衝突を経て、チームとしての共通言語や行動規範、共通の価値観などが作られないと、高いパフォーマンスが出せるチームにはなれないよ、ということを示しています。
さて、上でご紹介した2つのモデルは理論的には正しいですし、まぁそうかなと思うものの、なんとなくしっくりこない人もいるんじゃないでしょうか。
その理由はおそらく、どちらのモデルも比較的長期にわたる「プロジェクト」のようなものにはフィットするのですが、日常的な仕事にはあてはめにくい、普段の仕事のイメージと合わないからだと思います。
日々の仕事で、毎回衝突・混乱してるわけにもいかないですしね。
同じメンバーと、大きな意味では似たような、でも細かく見ると常にちょっとずつ違う仕事を、繰り返し実施していくようなタイプの仕事には、どうあてはめたらいいんでしょう?
グループチャットで仕事がはかどるワケ
常に上司の判断を待たないと、先に進められない。
毎回全員で話し合わないと、どうするのか決まらない。
誰かに相談しないと、正しい判断なのか自信が持てない。
こんな状態では、とてもチームとして高いパフォーマンスは出せません。
そこで、こういった状態を解消するために、注力してほしいポイントは「情報共有の徹底によってメンバーの自律性を高める」ところになります。
同じ仕事を繰り返すだけなら、マニュアルを整備していけば判断に迷うこともなくなるかもしれませんが、顧客対応や現場対応など、常にちょっとずつ違う仕事をするとなると、すべてのパターンをマニュアル化するわけにもいきません。
また、常に隣に相談できる上司や先輩がいるとも限りません。
たまたま隣にいたとしても、その先輩が今回と同じような状況を経験しているとも限りません。
先輩だろうが後輩だろうが、とにかく経験や知見を持った人からインプットをもらって、もっとも適切と思われる判断をして、仕事を進める。
それも目の前のお客様や状況に対応するために、ものすごくスピーディーに。
こんな風に仕事を進めたいけれども、いろいろな制約があって、なかなかそうはいかない、というのが多くの現場チームの現状でしょう。
こういう状況でこそ、グループチャットを使ってほしいのです。
誰に聞いていいかわからなかったので、とりあえずグループチャットに投げてみたら、思わぬところから良いアドバイスをもらえた。
以前、先輩が同じようなトラブルにあったのを覚えていたので、過去のチャットを検索して、その時の対応を参考にできたおかげで、何とか自分で解決できた。
外出中の上司がつかまらず困っていたが、同僚とグループチャットで相談していたら、ひと言「それでOK」とチャットが来たので自信をもって進められた。
こんな風に、メンバーの自律性を高めるのに、グループチャットが役に立ったという事例は、たくさんお聞きします。
イマドキの職場でチームワークを発揮したいならグループチャットが欠かせない
しかもここで大事なポイントは、情報共有のための仕組みを作って、「わざわざ情報共有する」という(余計な)仕事を作っていないことなんです。
現場の皆さんは日々忙しいですよね。
そんな中で「チームのために情報共有せよ」と言っても、なかなかそうはうまくいきません。
情報を探したい人は多いけど、入力したい人はいない。という典型的な情報共有のパラドックスに陥ります。
グループチャットの良い点は、わざわざ情報共有する必要がないというところです。
つまり、日々のやり取り(会話)をしているだけで、放っておいても検索可能なコンテンツ化されていくのです。
しかも、情報はすべて時系列なので、それを流し読みしているだけで「追体験」しやすいのです。
構造化された情報は理解しやすいものの、それを整理するのは大変です。
時系列で流れる話、つまりストーリーであれば、あまり整理されてなくても理解しやすく、人の記憶には残りやすいのです。
「なんかこんな状況、前にあった気がする」「たしか A先輩だったはず」
こういった断片的な情報でも、過去のやり取りを検索できます。
検索できれば、単なる過去のやり取りも一過性のものではなく、コンテンツとして有益に活用できます。
チームの人数が極限まで減らされたり、中途入社が増えたりと、必ずしも身近な上司や先輩が、似たような経験をしているとは限らないイマドキの職場。
ましてや、会社や部門としてまったく新しい取り組みが求められるような環境では、そもそも誰のどんな経験が役に立つのかわかりません。
こんな状況でこそ、グループチャットでやり取りする、グループチャットに投げかけてみる、という手軽で小さな取り組みが効果を発揮するのです。
まずは身の回りの小さなグループからはじめてみませんか
会社や学校で正式に導入されていなくとも、身近な人たちと手軽に始めることができるのが、チャットツールの良いところ。
さすがに、プライベートで使っているツールを使うわけにはいきませんが、LINE WORKSのような仕事用ツールの無料版であれば、手軽に、でも安全にはじめることができます。
まずはあなたと周りの仲間数人で試してみませんか?
きっと「あ、これ新しいかも」という発見があると思います。
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