こんにちはLINE WORKSカスタマーサクセスチームです。
「LINE WORKSを会社で使いたいけれど、スマホは支給できない…」
会社から社員にスマートフォンやパソコンを支給していない場合、社員の私物のスマホでLINE WORKSを使ってもらうことが、選択肢になると思います。
社員の私物のスマホを利用すれば、会社側のコストや管理負担費用が少なくてすみ、使い慣れた機種を利用できるなど、多くのメリットがあります。
一方で、 従業員・メンバーのみなさまに私物スマホの業務利用について理解してもらう必要もあります。また、セキュリティや私物を業務に利用することによるリスクの観点からどのように運用するべきか悩まれる管理者の方は多くいらっしゃいます。
今回は、私物のスマホを利用するメリットとデメリットと、導入を進める際のポイントをご紹介していきます。
本記事で紹介する内容
私物のスマホを利用するメリット、デメリット
私物のスマホを利用したLINE WORKSの運用方法を検討したり、社員に説明したりするためには、まずメリットとデメリットを理解することが重要です。会社と社員それぞれの立場から整理してみましょう。
- ・私物のスマホを利用するメリット
社員のメリット
- ■使いなれた私物の端末を使えるので使い方を覚える必要がない
- ■業務用と私物の両方を持ち歩かなくてすみ、紛失のリスクを軽減できる
- ■私物のスマホは常時携帯しているので、すぐに対応ができる
会社のメリット
■社員の私物を使うため端末代金や通信費がかからない(会社が一定の料金を負担するケースもあり)
■貸与時や機種変更時におけるトレーニングが不要
■スマホの管理や故障対応などの管理部門における業務が不要
■社員が常時携帯しているので、緊急時の連絡手段として利用できる
■端末支給の有無に関わらず、LINE WORKSなどのツールを導入できる範囲が広がる
- ・私物のスマホを利用するデメリット
社員のデメリット
- ■業務上発生した通信費を自己負担しなければいけない場合がある
- ■いつもでもどこでも仕事ができるため、労働時間が長時間化する可能性がある。
会社のデメリット
- ■会社で指定したアプリなどの利用を強制できない
- ■労働時間が増加し、労働法上の問題が発生する可能性がある
- ■社員のプライベートデータと業務用データが混在してしまう
- ■退職する際に、会社の営業機密や社内データを端末に入れまま退職社員にもっていかれてしまう可能性がある
- ■紛失・盗難などにより個人情報が漏えいした場合に、会社の責任が問われる可能性がある
私物スマホの利用を進める場合に、考慮するべきポイント
ここまでご説明したように私物のスマホを業務で利用するには、メリットとデメリットがあります。会社やチームのメンバーに私物のスマホを利用してLINE WORKSを導入することに納得してもらうには、少しでも「デメリット」を減らす工夫をすることが大切です。ここからは、私物スマホの利用を進める場合に考慮するべきポイントを4つに分けてご説明していきます!
まずは、社員のみなさまに私物のスマホを利用する場合のメリットを説明し、理解してもらいましょう。この時にポイント②以降を参考にして、私物のスマホを利用するデメリットへの対策も行う旨を一緒に伝えることも重要です。
それでも納得してくれないメンバーがいる場合に、私物スマホの利用を強制するのは効果的ではありません。まずは既存の連絡手段と、LINE WORKSの両方を使いながら徐々にLINE WORKSに移行させていくのがおすすめです。
社内で、LINE WORKSの利用に積極的な社員から連絡手段として使い始め、LINE WORKS利用の良さを伝えてもらうのもポイントです。その際に、既存の連絡手段でも問題はないけれど、LINE WORKSを使うと情報が早く届く、追加の情報が手に入るなどのメリットがあると、興味を持ってもらいやすくなります。
② 通信費の負担をどうするか
個人で負担している通信費を会社が負担・補助するべきなのか、という点について悩まれる管理者の方は多くいらっしゃいます。会社のツールとしてLINE WORKSを利用してもらうために、以下2パターンのいずれかで、通信費の負担を減らす工夫をしているお客様が多いようです。
パターン1:オフィスや事務所にWi-Fiを整備する
社内でWi-Fiを提供し個人の端末からの接続許可することで、通信費の個人負担を減らすことができます。外出がそれほど多くなく、店舗や営業所、事務所など、特定の場所で使うことが多い場合におすすめです。
パターン2:一定額を経費として会社が負担する
外出の多い営業職、ドライバー職など、社外から頻繁に連絡を取るメンバーの方が多い場合には、会社側が通信費として一定額を補助する場合もあります。
あるお客様では、月に3,000円(1GB=1,000円で、2GB分の利用+電話料金1,000円分を想定)を通信費の補助として支給している例もございます。
私物のスマホにLINE WORKSを入れるかどうかは個人の裁量に任せているケースだと、特に通信費の負担・補助を行っていないお客様もいらっしゃいます。その場合、個人のスマホにアプリのインストールを徹底するのが難しいこともあるようです。
通信費補助のほかにも、通信料を抑えるための工夫として、利用データ量が大きい音声通話やビデオ通話などの利用頻度に気を付けるのも良いかもしれません。
私物のスマホを業務で利用すると、業務時間外や休日も仕事の連絡が気になってしまうのではないか、労働時間が長時間化するのではないか、と心配する声は管理者だけでなくメンバーの皆様からもよく挙げられます。
仕事とプライベートの区別ができるように、本格的にLINE WORKSを利用開始する前に以下のような簡単なルールを決めるのがおすすめです。
使い方のルール(例)
- 業務時間外や休日は通知をオフにしてよい
- 業務時間外や休日は既読をつけなくて良い、返信も不要
また、業務時間外や休日には通知の一時停止や、おやすみモードを活用するのもおすすめです。ワンタッチで通知を一定時間停止させたり、おやすみモードを設定すれば、終業時間〜始業時間まで毎日決まった時間帯に通知を止めることも可能です。
詳しい設定方法はこちら
https://guide.worksmobile.com/ja/common/common-guide/notification/snooze/
また、そもそも業務時間外に対応を迫るような連絡をすること自体を減らしていくような管理職向けのルール作りを、組織風土等に合わせて整備することもおすすめです。業務時間外や夜間の連絡は、緊急時の連絡のみとしておくことで、急ぎ対応が必要な緊急時にも連絡に気づきやすくなります。
ケーススタディ − セキュリティ対策 −
最後に、個人のスマホを業務に利用するとセキュリティが心配という方もいらっしゃると思います。LINE WORKSでどのようなセキュリティ対策ができるか予め把握しおけば、万が一の時にも安心ですね。
セキュリティに関して、よくご質問がある2つのケースについてご紹介していきます。
ケース1:社員が私物スマホを紛失/盗難にあった場合の、具体的な対処法は?
紛失したスマホから強制的にログアウトをさせることができます。さらに、再ログインを防ぐためにパスワードを変更します。この場合、他の端末を使ってLINE WORKSの利用を継続することができます。
強制ログアウトとパスワードの変更は、別の端末やパソコンからログインすることで、メンバー自身で実施可能です。あるいは、管理者へ報告し、管理者画面から実施することもできます。さらに、管理者が実施する場合には、アカウントを一時的に全ての端末で利用できないように設定することも可能です。
メンバーが設定する方法:https://help.worksmobile.com/jp/topic/common/account/check-access-log-of-my-account/
管理者画面で設定する方法:https://guide.worksmobile.com/ja/admin/admin-guide/manage-members/members/members-information/
ケース2:社員が退職した場合どうすればいい?
退職した社員のアカウントを、管理者画面から削除します。退職者はログイン中のすべての端末から強制的にログアウトされ、再度アクセスすることができなくなります。
LINE WORKSはクラウドサービスなので、端末にはデータが残りません。そのため退職者が会社の機密情報を持ち出しすることも防げます。
また、アカウントを削除しても退職者が書いたトークやノート、作成したファイルはLINE WORKSから消えることはないので、引継ぎの情報を残しておくことができます。
メンバー削除の方法:https://guide.worksmobile.com/ja/admin/admin-guide/manage-members/members/delete-members/
端末支給ができない状況でも、会社や広い範囲でLINE WORKSを利用するということができるなど、様々なメリットがありますが、私物スマホを業務で利用する際には気をつけるべき点もあります。この記事を参考にして、会社や組織にあった使い方を検討してみてください!
また、詳しく運用方法をご相談したいという方のために、無料の導入カウンセリングを実施しています。ぜひこちらもご利用ください。
- ※ 本掲載記事の内容は投稿当時の情報となり、2022年4月1日に改定された新料金プランとは一部異なる内容を含む場合があります。