株式会社エーオーアイ
2024-05-21
業種
運輸・倉庫
目的・効果
従業員間の連絡 採用・労務 業務自動化・Bot 連携ツール グループウェア FAX削減・ペーパーレス 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
Bot
お話を伺った方
総務部 野村 幸太郎さん(左)  
総務部 山中 麻由さん(右)  
営業部 東扇島地区担当 名幸(なこう) 天佑さん
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LINE WORKSと連携ツールの活用で、アナログな総務業務の多くをデジタル化。社員間の連絡や勤怠管理が円滑になり、日払いアルバイトの受付管理もしやすくなりました。

倉庫や配送センターなどに物流サービスを提供する株式会社エーオーアイは、16箇所の事業所と本社におけるスピーディなコミュニケーション環境をLINE WORKSで構築。紙で行っていた日払いアルバイトの応募管理をLINE WORKSに置き換えることで、受付状況を共有できるようになりました。さらにLINE WORKSを『freee人事労務』と連携させてトーク画面から勤怠を打刻できるようにしたことで、勤怠報告や手作業による転記などが軽減。アナログだった多くの作業をデジタル化することで、業務生産性を向上させています。

 

本事例のポイント
  • 連絡手段を電話からトークに置き換えコミュニケーション速度を向上
  • 日払いアルバイトの受付状況をノート機能でタイムリーに共有
  • 会社からの通知・通達を掲示板で迅速に全体周知
  • 『freee人事労務』との連携でトーク画面から出退勤打刻が可能に

御社の事業内容をご紹介ください。

野村さん :

当社は関東近郊の委託先倉庫内に16箇所の事業所を有しています。倉庫や配送センターなどにおける物流業務を受託し、貨物の管理・選別・仕分け・検品・積み込みなどを代行しています。例えば豊洲市場では荷扱いだけではなく、仲卸会社から鮮魚の加工といった専門的な作業も含めて請け負うなど、お客さまのニーズに応じて多様な物流サービスを総合的にご提供できるのが特長です。

 

 

山中さん :

常時60名ほどの月払いアルバイトスタッフ、50名ほどの日払いアルバイトスタッフを運用しています。業務受託先のその日の作業内容に応じて、臨機応変に人員を配置できるのも当社の強みです。

 

以前はどのような課題を抱えていましたか。

野村さん :

当社の事業所には共用のPCを配置していますが、社用のメールアドレスは原則として本社の事務職員と事業所の現場長にしか付与していないので、外で働く社員と本社間の連絡は主に電話で行われていました。アルバイトスタッフの手配をする事務所には、「翌日の作業に何名のアルバイトを派遣してほしい」という要望が毎日各事業所から電話で伝えられます。それ以外にもさまざまな用件の連絡がひっきりなしにあるので、電話対応にかなりの時間を割かなければならないのが事務所の悩みでした。

 

多くの情報が紙で共有されるために業務全般が非効率的で、その最たるものがアルバイトの受付管理でした。当社は求人メディアを通じて日払いアルバイトをほぼ毎日募集しており、電話を受けた人が応募者の氏名を紙の名簿に記入することで、何人のアルバイトを受け付けたかを事務所のスタッフ全員が把握できるようにしていました。しかし、業務を受託する委託先倉庫の数が増えてきて、募集するアルバイトの人数も増えるにつれ、受付状況を紙の名簿で共有することに煩わしさを覚えるようになってきました。

 

以前は事務所全員で1枚の紙の名簿にアルバイト受付を記入し管理していた

 

山中さん :

社員の勤怠管理はタイムカードで行っていましたが、事業所で働く社員は基本的に本社に寄らずに直行・直帰します。そのため、経理も担当する総務部には勤怠報告書が毎日各事業所からメールで送信され、それを集計して給与計算をすることが非常に煩雑でした。また、残業や有給休暇の取得などには紙の申請書を提出して承認を受けることが必須で、書類を作成する社員にとっても、それを受理して処理する総務部にとっても手間がかかり、業務負荷となっていました。

 

名幸(なこう)さん :

勤務シフト表や本社からの連絡事項などは、いちいち紙に出力したものを掲示して共有しなければならないなど、情報共有がデジタル化されていないことに対しては事業所側でも以前から不便さを感じていました。

 

 

野村さん :

そうしたことから、紙文化から脱却して社内コミュニケーションを円滑にすることを検討するようになったのです。

課題解決の手段としてLINE WORKSを導入された理由を教えてください。

野村さん :

まずは無料版のビジネスチャットアプリをいくつか試してみたのですが、使い方が複雑で簡単に定着するとは思えませんでした。そこで注目したのが、LINEのUIを踏襲したLINE WORKSです。フリープランを試したところすぐに使いやすさを実感でき、これならチャットツールを使い慣れていない社員でもすぐに使いこなせるようになるだろうと期待されました

 

山中さん :

既読機能があるのが便利で、さらにトークだけではなく掲示板機能で情報を周知できるのもLINE WORKSの魅力でした。

LINE WORKSによって社内のコミュニケーションはどう改善されましたか。

【グループ】電話のように相手の業務を中断させることなく情報を確実に伝達
【ノート】刻々と更新されるアルバイトの受付状況をタイムリーに確認
【掲示板】全社員やグループ単位で重要な通達を速やかに共有

 

野村さん :

組織図に沿ったグループと各事業所のグループのほか、必要に応じて各種グループを作成することで、基本的な連絡手段が電話からLINE WORKSのトークに自然と置き換わりました。その結果、社員間の意思疎通が飛躍的に速くなっただけでなく、電話対応が減ったことで事務所の業務負荷も大きく軽減しています。

 

山中さん :

日払いアルバイトの応募受付は、紙の管理からノート機能を活用した管理に切り換えました。これまで、応募の電話を受けた人が、応募者の当社でのアルバイト経験の有無・性別・氏名・年齢を紙の名簿に記入していました。しかしそれでは、ほかの電話で応募を受けた人は都度、紙の名簿を探さないと最新の受付状況を把握できませんでしたし、ほかの人が記入しているときは名簿を見ることもできませんでした。それらの情報をグループトークのノートのコメントに入力するようにしたことで、応募の電話を受付ける社員がいつでも最新の状況を確認できるようになりました。

毎日の募集条件と照らしながら、応募を受け付けたアルバイトスタッフの氏名や年齢などをノートのコメントに入力。50人ほどいる関係者が受付状況を遂次把握できるようにしている

 

名幸さん :

事業所でも勤務シフト表やその日の作業内容、本社からの連絡などをグループや掲示板で共有できるようになり、口頭や紙の掲示物と比べてぐんとスピーディに伝達されるようになったことを実感しています。

 

私が担当する川崎市の東扇島地区には2つの事業所があり、アルバイトスタッフの人員配置などに関してよく連絡を取り合いますが、その手段も電話からLINE WORKSに切り替わりました。電話は相手の業務を中断させがちですが、その心配がないトークならストレスを感じることなくメッセージを送れます

 

各事業所は安全意識の向上に向け、本社からFAXで送られてきた事故やヒヤリ・ハットの事例報告書をファイリングして共有していましたが、その情報も今は掲示板にアップされるようになり、各社員が手元のスマホでいつでも簡単に閲覧することができます。事務所からの重要な通達も掲示板で確認できるようになり、あらゆる情報が速やかに周知されるようになりました。

 

掲示板を活用すれば重要な通知事項を迅速に周知できる

神奈川県川崎市の現場で働くアルバイトスタッフの管理も円滑になったそうですね。

山中さん :

川崎市の2現場で働くアルバイトスタッフは、以前は東京都北区の本社に集合してもらってから会社の車で川崎まで送迎していました。稀に連絡ないまま欠勤されたりすることがあるので、出勤状況を本社で正確に把握するための措置でした。LINE WORKS導入後は、それぞれの現場の担当社員から当日に誰が集まったかをリアルタイムにトークで事務所に伝えられるようになったことで、アルバイトスタッフも直接、川崎駅に集合してもらえるようになりました。それにともない、本社から川崎市の現場へ車で送迎する必要もなくなり、当社にとってもアルバイトスタッフにとっても時間が効率化しました。

 

アルバイトスタッフの当日の欠勤や配置転換などの情報も掲示板で共有している

煩雑だった勤怠管理はどのように効率化されましたか。

・『freee人事労務』と連携してトーク画面で勤怠時刻を打刻

 

山中さん :

LINE WORKSの導入と併せて、勤怠管理システムの『freee人事労務』も導入しています。勤怠データと給与計算を紐づけることで、転記や二重登録などの手間をかけずに給与支払いまで完了する仕組みを構築しました。さらに紙の書類で行われていた残業や有給休暇の申請・承認や年末調整など多くの事務業務をデジタル化しました。

 

タイムカードで行っていた社員の出退勤打刻は、『freee人事労務』とLINE WORKSを連携させることで、LINE WORKSの「チャットで勤怠Bot」に出勤や退勤とトークを送るだけで打刻できるようにしました。勤怠の情報は『freee人事労務』で自動集計されるようになり、以前のように勤怠報告書を手作業で集計して給与計算をする煩わしさから解放されました。

 

LINE WORKS の画面上からfreeeの出退勤の打刻をできるようし、タイムカードを手作業で集計する煩雑な作業が解消された

 

野村さん :

打刻の漏れや重複などのエラーがあるとその社員に自動でトークに直接通知され、管理者を介することなく修正してもらえるようになったことでも、総務部に余計な手間がかからなくなりました。

 

名幸さん :

日常的に使い慣れているスマホのLINE WORKSから、勤怠打刻や会社へのさまざまな申請が手軽にできるようになったことは、事業所で働く社員にとっても業務の省力化に大きく貢献しています。

LINE WORKSの活用を今後どのように発展させたいとお考えですか。

野村さん :

私はオンライン授業が当たり前のコロナ禍で大学時代を送った世代なので、FAXなどの紙文化が残っていることを入社後に知って驚きました。紙には紙の良さもあると思いますが、電子帳簿保存法の施行など国もデジタル化に舵を切っており、そうした流れに対応できない事業者は取り残されてしまうのではないかという懸念があります。そうした中でLINE WORKSが導入されたことは、DXに向かう絶好の機会になるのではないかと思います。

 

山中さん :

導入してから日が浅く、まだ事務的な連絡にしか活用できていませんが、社員どうしがもっとフランクに意思疎通できるツールとして定着すれば、社内のコミュニケーションはもっと活性化するはずです。

 

【お話を伺った方】

野村 幸太郎さん

総務および経理業務に携わる。LINE WORKSの導入や『freee人事労務』との連携の担当者でもある。

 

山中 麻由さん

社会保険加入手続きなどの総務業務と、アルバイトの給与計算など経理業務を担当。

 

名幸 天佑さん

冷凍倉庫の入出庫作業や従業員の勤務シフト、安全対策などを管理する。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2024年3月当時のものです。