株式会社アプロ・ドットコム
2019-09-09
業種
人材サービス
目的・効果
従業員間の連絡 BCP・安否確認 非対面接客・営業 LINEとの連絡 予定の見える化 導入のしやすさ
主な活用機能
トーク
グループ
カレンダー
アンケート
お話を伺った方
株式会社アプロ・ドットコム 管理部 マネージャー
松本 佳之さん(左)と 大阪オフィスの社員のみなさん
ホームページ

中小企業だからこそ「人がやるべき仕事に時間をかける」を重視。 社内連絡の非効率さを1つで解消できるのが、LINE WORKSでした。

本事例のポイント
  • 出先社員からの問い合わせを、電話からトーク(チャット)へ
  • 社員の予定をLINE WORKSカレンダーで見える化
  • 安否確認に、アンケート機能を活用

 

全国の調剤薬局などに薬剤師を紹介・派遣する株式会社アプロ・ドットコム。女性社長が率いる同社は、2拠点で社員26名。ITツールやテレビ会議も積極的に取り入れ、厳しいコスト意識で業務効率化を推進しています。一方で、社員同士の連絡方法のアナログな慣習が課題だったそうです。LINE WORKSのカレンダーとトークによって、どのように業務効率が向上したのか、管理部の松本 佳之さんにお話を伺いました。

御社の事業概要と、松本さんの業務内容をご紹介ください。

松本さん :

当社は薬剤師専門の人材紹介・派遣を行う企業です。クライアントは調剤薬局やドラッグストア、病院などで、フルタイムの勤務だけではなく、急な欠勤をカバーしてほしいといったニーズへのスポット対応もしています。オフィスは東京と大阪にあり、この2拠点で北海道から沖縄まで全国をカバーし、月に400人ほどの薬剤師を紹介・派遣しています。

管理部のマネージャーである私は、派遣社員との契約業務や給与計算などの労務管理に加え、社内のITインフラ整備やシステムの運営・管理も兼任しています。

以前の課題と、LINE WORKS導入に至った経緯をお聞かせください。

松本さん :

当社の営業社員は派遣社員とクライアントの両方をサポートしており、契約内容や登録状況などの確認で、出先からオフィスへ頻繁に電話問い合わせをしてきます。電話を受けた社員は質問に対応したり、別の担当者に取り次いだりするため、その都度、業務の中断を強いられていました。また、メールは、社員間でもつい文頭に仰々しい挨拶文を付けることから、時間のロスが生じてしまいます。

 

そうした状況を改善するため、急用以外の用件をチャットでやり取りすることに決めてSkypeを導入し、その後、社員が使い慣れているLINEに切り替えたりしていたのですが、そもそも業務でのLINE使用はセキュリティリスク管理上の問題を感じていましたし、当社には解決すべきもう1つ別の課題がありました。

現在は使われなくなった、ホワイトボード予定

それは、東京に15名、大阪に11名いる社員のスケジュール管理を、それぞれのオフィスのホワイトボードで行っていたことです。
そして、社員同士がお互いの行動を把握するため、事務担当者がボードに記された各人のスケジュールをメールに転記して毎朝全員に送信していたのです。このアナログな作業は非効率的ですし、日中に生じた予定変更は共有できていませんでした。

 

そこでスケジューラの導入を検討し、チャットとカレンダーの機能を併せ持つLINE WORKSに注目したのです。スケジューラだけならGoogleカレンダーなどのサービスもありますが、使う社員も、管理する我々もなるべく1つのツールにまとまった方が効率的ですし、LINEと比較してセキュリティ面が大幅に向上することにも魅力を感じ、全社員への導入を決めました。

トークの活用シーンとその効果についてお聞かせください。

松本さん :

会社支給のスマホとPCで利用を開始したところ、LINEと操作性が似ていることもあり、すぐに定着しました。トークは外出先の社員からの問い合わせ対応だけではなく、ブレインストーミングのようなやり取りにも使われるようになり、LINE WORKSの導入以後、社内コミュニケーションが活性化していることを感じます。

 

当社には20代~60代までおりますので、LINEを使ったことがないメンバーもおりましたが、すぐに使い方を覚えトークもカレンダーもスムーズに活用しています。
また、これまで社長に送信するメッセージはかしこまった雰囲気になりがちでしたが、お気に入りのスタンプを使って簡潔なやり取りをするようになったので、社員と社長の距離感も縮まったように感じます。

社外のLINEユーザーやLINE WORKSユーザーとやりとりできる「外部トーク連携」については、当社に登録する薬剤師のうち、LINEでの連絡を希望する方に対して活用しています。
また、遠方にお住まいの登録希望者との面談を、外部トーク連携のビデオ通話で行ったこともあります。外部トーク連携は薬剤師の紹介・派遣先企業様とのコミュニケーション促進にもつながると思うので、今後は積極的な活用を検討するつもりです。

カレンダーの活用で、業務効率化はどのように進みましたか。

特定のスケジューラを全社で使うようになったのはLINE WORKSのカレンダーが初めてでしたが、ホワイトボードに書いていた内容をそのまま入力するだけなので、スムーズに進みました。
各自がマイカレンダーにその日の外出や来客の時刻・場所・目的などを入力し、必要に応じて他の社員のスケジュールを照会しています。急な予定変更も反映されるので、会議の日程調整も楽になり、お互いの行動をしっかり把握し合えるようになりました。

個々の社員の行動予定を可視化して共有

 

LINE WORKS導入以前の、ホワイドボードの内容を転記して全社員にメールで送信する作業には、1日10分ほど要していました。東京と大阪の2拠点で合計20分、月に20日として計算すると、月間約400分にもなります。カレンダーの活用によって、その無駄な業務を撤廃することができました。

全社員のスケジュールが可視化されたことで、会議の開催に先立って都合を確認し合う必要もなくなり、カレンダーを見て全員が空いている時間帯に迅速に日程を入れられるようになりました。カレンダーはテレビ会議システムや、各オフィスの会議室の設備予約にも利用しています。

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させていくお考えですか。

松本さん :

会社から社員への通達や告知などは、今後は掲示板のように投稿できる「ホーム」を利用し、トークと使い分けることで、社員がいつでも閲覧できるようにしたいと考えています。

現在整備を急いでいるのが、アンケート機能を活用した災害時などの安否確認体制の確立です。2018年6月に発生した大阪北部地震の際は、電話でもメールでも連絡を取れなかった一部の社員と、LINEでのみコミュニケーションが取れました。大型台風なども多く、いざというときの連絡体制の構築は急務です。当初はフリープランで運用していましたが、トークやカレンダーの活用による業務効率化が期待できるだけではなく、BCP対策として有効だったため、十分に費用対効果が高いという判断から有料のライトプランに切り替えました。

LINE WORKSは、社員数がそれほど多くない企業でも業務効率化に十分貢献しそうですね。

私たちには、「自動化できる業務は極力ITを利用することで、人は、人にしかできない業務をしよう」という考えがあります。そのためにRPAやMA(Marketing Automation)ツールを導入していましたが、その一方で社員間のコミュニケーションツールの活用に関しては立ち遅れていました。LINE WORKSを利用して実感したのは、電話やメールに頼ったこれまでの業務連絡やスケジュール共有の仕方が、いかに非効率的だったかということです。

 

一般に規模の小さい企業は業務効率化に費用をかけることを躊躇しがちですが、費用に見合うリターンやリスク対策が期待できるなら、中小企業こそ積極的なIT化に踏み切るべきではないでしょうか。

 

 

※掲載している内容、所属やお役職は2019年7月当時のものです。