社会問題の解決に取り組む「未来」創造企業をテーマに、各地にサッカー教室などを運営する株式会社globeコーポレーションは、経営理念が浸透するよう全社員に直接社長メッセージが伝えられ、社員間でスムーズな連絡を取り合うためにLINE WORKSを導入。業務報告がトークで迅速に行われるようになるとともに、支部を越えた社員間のコミュニケーションが促進され、様々な成果を得ています。外部トーク連携で新卒内定者のLINEと繋がることで、入社前の連絡もスムーズに行われるようになりました。
– 本事例のポイント –
- 社員が増えても社長から直接メッセージを届けられる環境を構築
- 支部内でのつながり・支部を越えたつながりができ、自発的なコミュニケーションが活発化
- 新卒内定者のLINEグループで細やかな意思疎通を実現
御社の事業と、皆さんの主な業務内容をご紹介ください。
安藤さん :
「地域」や「人」にかかわる社会問題の解決をミッションとする当社は、子どもたちの社会性を養うためのサッカー教室、高齢者の健康増進とコミュニティ提供のための健康教室、育児中のお母様のためのレストラン運営をはじめとする多角的な事業を展開しています。最も規模の大きな事業は3歳から小学6年生までのお子様を対象とするサッカークラブの運営で、北関東、甲信越、北陸に約200の教室を開設しています。私は群馬県前橋市にある本社で、広報、人事労務、営業企画などの業務を担当しています。
齊藤さん :
私は2020年4月に入社し、サッカー教室を運営する部門に配属されました。
名取さん :
同じく2020年4月入社で、サッカー教室関連の業務に携わります。
これまでどのような業務課題を抱えておられましたか。
安藤さん :
当社では役職者と本部社員のみがグループウェアを使っていますが、それ以外の社員にはオフィシャルのコミュニケーションツールを用意していませんでした。そのため、社員間の業務連絡の多くがプライベートで使用しているLINEで行われるようになり、秘匿すべき業務情報を社外の人に誤送信してしまうなどのセキュリティリスクが懸念されるようになりました。また、プライベートのLINEを業務に使いたくないと考える社員もおり、全社員がスムーズに意思疎通を図れる環境が整っていないことも課題となっていました。
近年は事業の拡大とともに各地に展開する事業所の数が増加していることから、経営理念を浸透させるための社員教育にも力を入れています。
その一環としてLINE@で情報を発信するようになりましたが、興味のない社員には読み飛ばされてしまっていて。「会社から」という漠然とした発信ではなく、「本部の誰々さんから」「どこどこ支部のリーダーから」「社長から」といった直接発信するメッセージの方が社員の心に響くのではと考えました。
LINE WORKSに注目された理由と、導入に至った経緯を教えてください。
安藤さん :
大半の社員が使い慣れているLINEに似た操作性を備えており、特別な導入教育を必要としないところに魅力を感じました。運用コストは比較的安価だと思いますが、LINEのように無料ではないことをアナウンスし、費用をかけてでも社内コミュニケーションを活性化したいという会社の思いを社員に理解してもらえるようにしました。導入決定後は、LINEで作成されていた各グループは削除してもらい、LINE WORKSに移行せざるを得ない状況を醸成。全社集会で導入目的や利用方法を説明し、約100名の全社員にアカウントを発行。原則として外部トーク連携を禁止したほかは特に制約を設けていませんが、トークのログを管理者が監査できることを伝え、ネガティブな発言を抑制するようにしています。基本的には各社員の私有スマホでの利用ですが、業務効率向上のためPCにも入れるようアドバイスしています。
LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。
安藤さん :
これまでメールで行っていた業務報告がトークに置き換わりました。サッカー教室を展開する各地の支部のリーダーが、各教室で活動する社員からの業務報告をスムーズに受けられるようになり、メールで扱う情報と、トークで扱う情報が整理されました。さらにサッカー教室に通うお子様がお休みになるといった連絡が支部にあれば即座に教室の担当者に伝えられるなど、情報を速やかに共有する仕組みが構築されました。以前は、教室の担当者はスクールが終わると支部に戻って上長に業務報告をしていましたが、LINE WORKS導入後は直帰して自宅からトークで業務報告を送れるようになり、働き方改革の推進にも役立っています。
以前は支部間のつながりが薄く、それぞれに独立した会社みたいな雰囲気がありましたが、LINE WORKSを利用するようになってからは各支部のリーダーどうしが自発的に連携するようになりました。例えば、業務マニュアルをより使いやすくするためのプロジェクトチームが発足するといった事前に想定していなかった成果も得られています。
LINE WORKSの利点は、誰もがLINEのような感覚でさまざまな情報をフランクに発信できる点にあります。例えば「これからこんな営業活動を展開します」といった意思表示を全社に向けてする社員が現れ、それに対してエールが送られるなど、お互いを高め合うインナーコミュニケーションが活発になりました。当社には「有言実行の毎日を送る」「他人に求めることは自分にも求める」「相手を知り期待以上を狙う」など全60項目の経営哲学がありますが、個々の項目のイメージをスタンプ風の画像として作成。その画像をトークに添えることで、日々の社員どうしのやり取りの中で経営哲学が浸透するような工夫もしています。
トーク以外にどんな機能を利用されていますか。
安藤さん :
売上速報や総務部からのお知らせなど、全社員に向けて発信する情報はホーム(掲示板)にアップして周知を図るようになりました。社内イベントへの参加の意思確認や、毎月紙媒体で発行している社内報に対する感想の収集など、アンケートも活用しています。
また、2020年度の新卒者採用活動から、外部トーク連携で内定者のLINEと繋がれるようにしました。人事担当者と内定者全員が所属するグループをつくり、さまざまな連絡事項を伝えています。
内定者のLINEとグループトークで繋がり入社までのフォローを行う
入社前にLINEで会社とコミュニケーションできる環境が用意されていたことを、どうお感じになりましたか。
齊藤さん :
メールではビジネスライクな文書を作成するのに手間取りますが、LINEなら形式張らずに気楽な雰囲気でやり取りができます。そのおかげで、会社との間でスムーズな意思疎通をすることができたと思っています。
名取さん :
内定中に、出社時の服装をどうするかといった相談を内定者どうしでしたことがあります。私たちの世代にはLINEが広く浸透しているので、会社や他の内定者との連絡に使えるのは非常に便利に感じました。
LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。
安藤さん :
現在、サッカー教室の活動後は、教室の担当者が全保護者様に電話をかけて、無事にスクールが終了したことや、その日のお子様の様子などをお伝えしています。多数の保護者様に電話をすることは大きな業務負担ですし、電話に応答されないケースも少なくありません。これまで保護者様との外部トーク連携は禁じてきましたが、連絡業務を効率化するため、今後は保護者様のLINEとつながり、スクールのその日の活動報告をLINE WORKSから提供できるようにするなど、お客様へのサービス品質向上にも活用していきたいと考えています。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2020年2月当時のものです。