茨城県つくば市で宿泊・飲食業を中心に事業展開する株式会社ベストランド。採用活動においては電話で入社スタッフとやりとりしていましたが、何度も電話をかけなおす、紙の不備書類の返却と再提出の往復などから、採用から入社手続きの完了までに数週間を要していました。同時に、入社スタッフの問い合わせ対応をする店長の業務負担や、回答を待たされてストレスを抱える入社スタッフへのフォローが課題に。LINE WORKSの外部トーク連携で入社スタッフとの打ち合わせがスムーズになり、入社手続きにかかる労務作業時間を大幅に短縮できました。
【本事例のポイント】
– 入社スタッフのLINEと安全・セキュアに連絡を取り合える環境を構築
– 採用から入社までの期間を1週間→2〜3日に短縮
– 飲食店の店長が顧客のLINEとつながり顧客接点を強化
– ホテルの夜間トラブル発生時もグループトークで報告・対処が速やかに
御社の事業内容とご自身のお役職についてご紹介ください。
小林さん :
株式会社ベストランドは茨城県つくば市にて複数の事業を展開しております。創業当時は駐車場やテナント管理などの不動産業がメインでしたが、2005年のつくばエクスプレス開通に伴い、宿泊業や観光業にも注力すべくホテルベストランドを設立しました。飲食事業としてホテル内にイタリアンレストランや、和田アキ子さんがプロデュースする和食店の「わだ家」などを併設しております。
またホテルの郊外にも、ベストランドグループ系列店のカラオケ店を運営。2022年10月には国産牛焼肉食べ放題のお店「肉匠坂井 つくば研究学園店」をオープンしました。
私は人事課の課長として、主にスタッフの人事管理と労務管理を担当しています。
LINE WORKSの導入前まで、どのような課題を抱えていましたか。
小林さん :
人事課としての業務の中に採用活動があります。入社スタッフとの主な連絡手段は電話でしたが、入社書類の説明や入社日の調整のために電話をかける際、タイミングが合わず出てもらえないことが多々ありました。提出書類に不備があれば返却と再提出を繰り返し、回収までに2週間かかったケースもあります。採用から入社までの期間をもっと短縮できるようにならないかと悩ましく思っていました。
また、入社書類の受け取りや給与など雇用関係の問い合わせは、現場の店長が対応しています。しかし店長も一人ひとりの雇用条件の詳細は把握していません。人事課に確認しないとわからない、日々の業務が忙しいこともあり、回答に時間がかかってしまうことがありました。店長が業務を抱え込んでしまうことと、回答をすぐにもらえないことでストレスを感じてしまう入社スタッフ、両者の負担が心配でした。
課題解決の手段として、LINE WORKSを選定された理由を教えてください。
小林さん :
LINE WORKSには、LINEとつながることができる外部トーク連携機能があります。面接時に採用する相手のLINEとその場でつながり、その後の書類の説明や問い合わせ対応などを人事課が直接やりとりできれば、大幅な時間短縮が狙えるのではないかと思いました。
採用におけるLINE WORKSの具体的な活用とその効果をお聞かせください。
小林さん :
面接時に優秀な人材と思えたら、その場で即採用するようにしています。その際に、人事担当である私のLINE WORKSアカウントのQRコードを印刷した雇用契約書をお渡しし、相手のLINEに友だち登録してもらいます。
電話をかけていたころとは異なり、トーク上ならお互いの都合で連絡が可能なので、時間を選ばず必要なやりとりを行うことができるようになりました。
給与の振込先を登録するのに必要な銀行口座や免許証などの本人確認書類は、画像をトークへ送っていただくようにしています。これにより一部の労務作業を前倒しで手掛けることができるようになりました。さらに提出前の不備を防ぐことができ、書類の再提出が少なくなっています。LINEを使い慣れている若い世代のスタッフは特にリアクションが早いです。2週間かかっていた入社手続き完了までの労務作業が最短で数時間で済むようになり、採用から入社までの期間も1週間前後から最短2~3日と大幅に短縮されました。
入社スタッフからの雇用関係の問い合わせなども、人事課へ直接届くようになったことで店長の業務負担が削減され、質問者への対応速度も格段にアップしています。
スタッフのLINEと人事課のLINE WORKSとのやりとり
新店舗「肉匠坂井」の開店前にオープニングスタッフとして新規に60名を雇用した際には、研修日程など共通の情報発信に転送機能を用いて一斉送信しました。LINE WORKSの転送機能はメールのBCCのように、トーク内容を複数のトークルームに一斉に送れるので、面識のない者どうしであるスタッフたちへの配慮ができます。
これらの機能のおかげで、大人数の採用でも人事課2名でスムーズに対応できました。今まで対面か電話で対応していた人事課にとっては、LINE WORKSは革新的な業務ツールとなりました。基本的に入社手続き後は、正社員には社内のLINE WORKSアカウントを付与し、アルバイトスタッフとは外部トーク連携のままつながっています。アルバイトの雇用が増えたこともあり、外部トーク連携の登録人数の上限を増やすために、フリープランから有料プランへアップグレードしました。
飲食業では店長もLINE WORKSを活用されているそうですね。
小林さん :
人事課と同じく、お客様や取引先とつながる手段として自身のLINE WORKSのアカウントのQRコードを名刺に印刷して活用するスタッフが増えています。焼肉店の店長は、ご来店されたお客様へのご挨拶と同時に名刺を渡し、その場でお客様のLINEと外部トーク連携しています。
お店のご予約受付や、ご来店いただいたことへの感謝のメッセージなどをお送りするコミュニケ―ションのツールとして活用することで、お客様に当社の存在をより身近に感じていただける機会が生まれています。
お客様のLINEと店長のLINE WORKSでつながり、幅広いコミュニケーションが可能に
宿泊業での活用はいかがですか?
小林さん :
ホテルは24時間365日営業していますので、発生したトラブルに迅速に対応することが常に求められます。
先日、夜勤中に客室と客室の間を通る排水パイプの水漏れトラブルが発生しました。今まではフロントのスタッフから関係者一人ひとりに電話で連絡をしていましたが、電話対応をはじめると人員がそちらに割かれてしまいます。フロントの夜勤が一人の日は、肝心の現場への対応が遅れてしまうこともありました。
LINE WORKSを導入した現在は、まず夜勤のスタッフが現場へ向かい、その様子を動画撮影して関係者を集めたグループトークに送信するだけで、全員へ同時に情報共有することができるようになりました。途中から招待されたスタッフも今までのトーク履歴を遡って閲覧できますので、誰をアテンドするかの相談や、どのように解決するかなどの打ち合わせの経緯を何度も説明しなくても済むようになり、スタッフどうしの連携がスムーズになり迅速に対応できました。
トラブル発生から解決まで、リアルタイムに情報を共有
LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。
小林さん :
勤怠管理において、トークルームへメッセージを送ることで打刻ができる、LINE WORKSのKING OF TIME連携はとても興味深いです。現在、労務関係の情報を処理する際に複数の外部システムを利用しているので、もっと一元化を進めて効率化したいと思います。
【お話を伺った方】
小林いづみさん
人事課課長として、人事・労務管理を担当。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2022年11月当時のものです。