2005年に設立され、東京・吉祥寺の「カフェ リゴレット」を皮切りに全国で20店舗以上のレストランなどを展開されている株式会社HUGE(ヒュージ)様。LINE WORKS導入を推進された本社勤務の松尾さんにその経緯と全体的な効果を、本社から遠く離れたところにある沖縄店の店長の関根さんに、LINE WORKSのご利用シーンやご感想などをうかがいました。
事業内容と、お二人の担当業務を簡単にご紹介ください。
情報システムリーダー 松尾さん :
「その街の、鼓動が集まるレストラン」を創るという志のもと、街の資産となり“百年品質レストラン”となっていくことを目標に掲げて、レストラン事業やウェディング事業などを展開しています。私は情報システムリーダーとしてIT部門を統括しています。
沖縄店長 関根さん :
沖縄県瀬長島にある「POSILLIPO」のマネージャーです。
LINE WORKS導入以前の情報共有は、どのような方法で行われていましたか?
情報システムリーダー 松尾さん :
メールやLINEに加え、一部の社員のみ社内SNSを利用しておりましたが、コミュニケーションツールの一元管理ができていませんでした。電話も多かったですね。
また、一般社員とアルバイトにはメールアドレスを用意していないので、会社からの告知は店舗アカウントのPCメールで確認してもらっていました。そのため、本人まで確実に届いているかどうか確認できず、その管理は店舗に依存してしまっていました。
LINE WORKS導入以前に課題となっていたのはどのような点でしょうか。
情報システムリーダー 松尾さん :
社内のコミュニケーションツールとして導入したSNSより、LINEが主に利用されていました。理由は、多くの人が利用しているので招待しやすく、使い方も簡単だったからだと思います。しかしながら、LINEはコンシューマー向けのサービスなので、機種変更すると過去の情報がなくなってしまったり、写真や動画の保存期間があったりという問題がありました。また、登録写真を本人の顔写真ではなくペットなどの写真にしたり、登録名をニックネームにしていたりするので、会社の資産として管理するには不十分でした。
LINE WORKSに決定された決め手を教えてください。
情報システムリーダー 松尾さん :
今お話した通り、コミュニケーションツールとして店舗内でもLINEを利用しておりましたので、その延長線上で、LINE WORKSの無料トライアルで検証してみました。その結果、LINEと同様の使い方であり、マニュアルのようなものを特に用意しなくてもよいことから、すぐに導入できると確信したからです。
また、会社として必要なセキュリティや管理側の負荷も考慮した作りになっていたのと、製品リリースから間もない期間でこれだけの機能を準備してあったので、今後の機能開発などにもしっかり対応してくれるという安心感と期待感から選定しました。何より、これだけの機能がありながら価格も良心的だったので(笑)
導入に際して、実際にどのようなプロセスを経たのでしょうか。
情報システムリーダー 松尾さん :
箱だけ用意してもなかなか進まないと思ったので、最初に、すべてのアカウントの準備を管理者側で行いました。まずは社員までのプロフィール、顔写真、組織などを入力し、初期パスワードも設定しました。おかげで、初めてログインしたスタッフも特に問題なく、導入が進みました。
どのような業務をされている方がLINE WORKSを利用されていますか?
情報システムリーダー 松尾さん :
正社員約300名と非正社員約800名、計1,200名。アルバイトにも情報共有の必要がありますので、全スタッフに登録させています。1対1のコンタクトも取れるので、採用後のフォローアップなどにも大いに活用しています。
LINE WORKSはスムーズに使い始められましたか?
沖縄店長 関根さん :
はい。使い方はLINEとほぼ同じですので、戸惑うことはありませんでした。ほかのスタッフも同様だと思います。
LINE WORKSはどのようなシーンでご利用なさっていますか?
沖縄店長 関根さん :
店舗内や社内の決定事項を、すぐに知ってもらう必要のあるメンバーやグループにシェアしています。以前はLINEを使っていましたが、LINE WORKSの導入で仕事とプライベートの使い分けが明確にできるようになりました。このことについては、自分よりもアルバイトスタッフのほうが、より強く感じているのではないでしょうか。
特に効果の高い活用シーンを教えてください。
情報システムリーダー 松尾さん :
一番効果的といえるのは、会社の最高責任者である社長からのメッセージを現場のアルバイトスタッフまで届けるときですね。情報には“温度”が大切だと思います。例えば、会議中に気がついたことや良い事例などを全スタッフに紹介したいときなど、LINE WORKSを利用してすぐに発信することが重要です。整理された文章でなくても、その時の思いをその時の感情で送ることが大事だと思います。
あとは、名簿代わりにも利用しています。どこの店舗に誰が所属しているかを確認するときだけでなく、新しいスタッフが入ったときや、スタッフがアルバイトから社員になったときなどに、連絡先を確認することができます。顔と名前が一致すると、会話だけでなく認識できるという意味でも社内コミュニケーション力が深まり、組織力もアップしました。
また、HUGEには「プロフィールブック」と呼んでいる社員のプロフィールを集めたものがあり、紙で発行して配っているのですが、これをホームにも掲載するようにしたので、人となりを知るツールとしても機能しています。
LINE WORKSの導入によって、どのような変化がありましたか?
情報システムリーダー 松尾さん :
社内コミュニケーション力と情報共有スピードが格段に上がりました。
また、情報がすべてストックされるようになったので、あとから活用したりマニュアル的な使い方ができたりなど、共有型の組織に変わりつつあると思います。個人と個人の間のつながりが増えて、ナレッジがたまるようになりました。
沖縄店長 関根さん :
沖縄は地理的にも他店から離れているので、情報が途絶えていて、導入前はこちらから聞きに行って取りに行かないと情報が入ってきませんでした。そのため、スタッフ全員に同じ意識を共有するのに苦労していましたが、LINE WORKSを入れてからは自然と他店の情報が入ってくるようになり、当事者意識の向上に役立っていると感じます。
たとえば、他店舗の経営会議の議事録がアルバイト含め全社員に共有され、いつでもどこでも見られるようになって便利になりました。実際に、議事録で共有されていた良かったアイデアを見たスタッフが、自分から取り入れるように働きかけるなど、サービス向上に役立っています。
HUGEは、店舗に同じブランド名を冠していてもチェーンではなく、マニュアルもないため、すべてお店ごとにゼロからパーソナルサービスを手作りしています。それを維持していくためには、常にやり方を革新していく必要があり、タイムリーさが必要なので、こういったツールがあることは会社にとってとても重要だと思います。
LINE WORKSを利用して今後やってみたいことはありますか?
情報システムリーダー 松尾さん :
Bot機能を活用していきたいですね。現在、POSシステムとLINE WORKSのBotを連動させ、1日の売上をトークで自動配信する仕組みをトライアル中です。また、店舗からよくある問い合わせなどのQ&AをBotで作成したり、必要なドキュメントを検索してフォーマットを取得できる仕掛けを用意したりしたいです。
ワークフローもLINE WORKSで行えるようになるとおもしろいですね。そして最終的には、社内のメールを廃止したいと思っています。
※掲載している内容、所属やお役職は取材当時のものです。