株式会社ジェイ・ファーム
2023-11-17
業種
小売・卸売 食品
目的・効果
従業員間の連絡 支店・店舗との連絡 取引先との連絡 連携ツール プロジェクト管理 グループウェア 会議・朝礼 業務の見える化 FAX削減・ペーパーレス 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
アンケート
Drive
お話を伺った方
代表取締役 中島 克也さん(右中)  
営業サポート マネージャー 兼 総務人事部 マネージャー 阿部 瑞紀さん(右)
  事務管理部 中岡 真弥さん(左中)
  西日本営業部 眞田 静香さん(左)
 
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業務ツールをLINE WORKSに集約し、年間139万円のコストを削減。営業と事務の連携が強化され、取引先からの受注対応もスピーディになりました。

菓子・食品の卸売りやオリジナル商品のOEMを手掛ける株式会社ジェイ・ファームは、社内で使われていた複数の業務ツールを一元化する目的でLINE WORKSを導入。グループウェアとして活用することで社内の情報連携が強化され、お客さまからの受注や協力会社への発注業務も円滑化。優れた商品陳列事例などの情報共有が活発になり、そのナレッジをお客さまへの提案に活かすことで売り上げアップにも寄与しました。また勤怠ツールと連携し、労務管理の効率化も実現しています。

 

本事例のポイント
  • 好事例を全社で共有することで他の営業社員のナレッジ蓄積や提案活動に活用
  • 内勤者も売上や商品陳列の様子を知ることで、仕事への貢献度を実感しやりがいが向上
  • テンプレート機能を活用し、受発注書や商談報告書の作成や共有が簡便に
  • 勤怠管理システム「HRMOS勤怠 by IEYASU」と連携し、労務管理にも活用

御社の事業内容をご紹介ください。

中島さん :

当社は菓子・食品の専門商社で、全国の仕入先から調達しての卸売りにとどまらず、お客さまのニーズに応えてオリジナル商品を企画・開発するOEMも行っています。食品専門店、スーパーマーケット、ホームセンター、量販店、ドラッグストアなどが主な得意先です。コロナ禍で健康維持・増進に効果がありそうな商品の引き合いが伸びたほか、足元では訪日インバウンド向けの和テイストのお土産商品の需要も増大しており、年商は約30億円に上ります。

 

導入前はどのような課題に直面していましたか。

阿部さん :

営業部員が卸売り商品や開発商品を受注すると、内勤の営業事務員にその内容を伝えて仕入先への発注手配を依頼するのですが、連絡手段が電話とメールだったために速やかな意思疎通を図るのが困難でした。電話による口頭の伝達では言い間違いや聞き間違いが発生しがちですし、受注品の発注漏れが起きたり、営業部員と事務員が衝突することもありました。

 

 

中岡さん :

東京営業部には営業社員しかいないので、発注手配は大阪本社の事務員が行います。拠点が離れているだけに、コミュニケーションの取りづらさを感じていました。また、事務員が営業部員のスケジュールを把握していないため、大事な商談中に電話をかけてしまうことがよくありました。

 

 

阿部さん :

社員はスケジューラーを使っていたりいなかったり、使っていたとしてもツールが統一されておらず、リモート会議の手段も複数あるなど、社内で使用するツールがバラバラなことが業務効率を妨げる要因となっていました。

LINE WORKSを選定した経緯を教えてください。

阿部さん :

LINE WORKSの存在を知った東京営業部の社員の提案を受けてフリープランを営業部だけでしばらく試用しました。一斉に情報共有ができて、意見を集めやすくなったことでコミュニケーションがスピーディになることを実感。またLINEと操作性が似ているLINE WORKSなら定着しやすいと評価されました。

 

さらに、高いセキュリティレベルを担保していることへの安心感や、グループウェア機能によって業務ツールが一元化され、余分なコストカットができることへの期待もあり、有償版を全社に展開することを決めました。

LINE WORKSの導入によってどんな効果を感じていますか。

阿部さん :

まずは、これまで社員で個々に導入していたスケジューラーやリモート会議ツールがLINE WORKSに一本化できました。目的に合わせてメンバーを招待してチャットができるグループトークや、全社員に周知ができる掲示板など、メールと電話以外に全社員とコミュニケーションできるツールとして浸透したことで、さまざまな業務が効率化しています。特に、離れた拠点間でやりとりが多い営業部では効果が出ています。

営業部員と事務員の連携が強化され、受発注業務がスピードアップしたそうですね。

阿部さん :

会社全体や部署ごとのグループ、さらに部門を横断して業務内容に応じたグループを作り、情報を迅速・確実に共有しています。電話やメールとは比較にならないほど緻密な業務連絡を行えるようになりました。

 

メッセージがテキストとして残り、誰が既読になったかも明確なので、「言った」「言わない」のトラブルが起きることもありません。LINEのようにスタンプ1つで感情を伝え合えるのも魅力です。

部門の枠を超えた緻密な情報共有が速やかな業務遂行につながる

 

眞田さん :

『営業部員+事務員』のグループでは、営業1人につき3人の事務員が入り、受発注のやりとりをしています。営業部員がお客さまから受注した内容は、LINE WORKSのテンプレート機能を活用して、発注手配依頼のフォーマットに必要事項を入力して『営業部員+事務員』のグループのノートに投稿。事務員がその情報に基づいて直ちに仕入れ先に商材を発注しています。これによって手配漏れが防止され、営業部員はどの案件をいつ発注したか、手元の携帯で随時確認することが可能になりました。

 

 

中岡さん :

以前は、営業部員からの発注は電話による口頭で行っていたため、形に残らないことからミスが生じることがありました。しかし、現在では営業部員がLINE WORKSのテンプレートを使って簡単に発注依頼ができるようになり、事務員も入力されたテンプレートの内容を元にして発注書を作成できるようになったので、ミスの削減に繋がっています

発注手配依頼のテンプレートに入力されたデータをそのまま印刷して発注書に

営業活動ではどのような効果が生み出されましたか。

阿部さん :

お客さまの店舗で、よく売れている商品陳列風景やPOPを効果的に使っている売場の写真を営業部員が全社グループに投稿しています。そうした事例の共有は、他の社員にとって有用なナレッジとなるだけではなく、お客さまへの提案活動にも有効で、結果として売り上げアップにもつながっています。さらに、営業部員の各々がどの商品がどれだけ売れたかを報告し合うことで、営業部全体が活性化しました

 

全社員のトークで商品の陳列写真を投稿し、ナレッジ共有に

 

眞田さん :

営業活動に必要な商品情報はDriveにアップしています。お客さま先での商談中にDriveにアクセスすれば、商品の資料やPOPの見本をその場でさっとお見せすることができます。商品提案書も保存しており、商談時に確認したい細かな内容をその場で閲覧できます。また、貿易担当者が作成した輸入スケジュールのPDFなどもDriveに保存されているので、海外から仕入れる商材が納期に間に合うかどうかを確認するのにも便利です。

多彩な商品情報をDrive保存。出先でも瞬時にデータにアクセスできる

CRMツールをLINE WORKSに置き換え、運用コストの削減にもなったそうですね。

阿部さん :

当社では、CRM(顧客管理)ツールを導入していましたが、営業活動における商談報告書の共有程度にとどまり、ほとんどの社員がその高機能を使いこなすことができていませんでした。

そこで全社で活用が進み始めたLINE WORKSのテンプレート機能と掲示板機能を使えば、CRMツールの代わりになるのではと考えました。あらかじめ商談報告書のフォーマットでテンプレートを用意し、営業部員に活動内容を入力してもらいます。全社員が最新の営業動向を把握できるようにするため、入力した商談報告書は掲示板にアップするようにしました。

営業部員による商談の内容はテンプレート機能を使って報告書としてまとめられ、掲示板で全社員に共有

 

中岡さん :

掲示板は業務中の隙間時間などにこまめに見るようにしています。商談報告書に目をとおすと、どのお客さまからどんな発注がありそうか予測できるので、心構えをしておくことができます。また、これまで使っていたCRMツールを解約でき、年間約139万円のコスト削減を実現できました。LINE WORKSを使うことで必要のなくなったツールはほかにもいくつかあり、当初予想した以上の節減効果を得られたことにも満足しています。

 

お客さまや委託会社と外部トーク連携機能でつながっているのですね。

阿部さん :

営業部員によっては、お客さまのLINEやLINE WORKSと外部トーク連携機能でつながっています。また大阪本社の移転に際しては、総務部門の私が内装を設計する会社のLINE WORKSと連携し、デザインの資料となる写真や図面、請求書などのやり取りをスピーディに行いました。

 

外部トーク連携機能の活用で、社外の取引先のLINE WORKSとも円滑にやり取り

勤怠管理システムと連携され、打刻や勤務状況の確認が簡便になったそうですね。

阿部さん :

内勤者がタイムレコーダーで行っていた勤怠管理をより厳密に行うため、勤怠管理システムのHRMOS勤怠 by IEYASUを導入しました。選定の決め手となったのは、LINE WORKSと連携してトーク画面で簡単に出退勤時刻を打刻できることです。PCから勤怠管理システムにアクセスする必要がなく、その月の労働時間、残業時間、有給休暇残数など勤務サマリーもトーク画面で確認できます。導入以後は有給休暇の消化が増えているように思います。

 

トーク上でボタンをタップするだけで出退勤時刻が打刻される

経営者としてLINE WORKSの導入効果をどう感じていますか。

中島さん :

LINEと同様にフランクな雰囲気で業務情報を手早く共有できるとともに、誰がどこで何をしているかが可視化されたことで、社員どうしの距離感がぐんと縮まりました。私から社員への労いの言葉も、トークならタイムリーに発信できます。

 

これまで内勤者は、お客さまの店舗や仕入先などの雰囲気を知る機会がありませんでした。しかしLINE WORKS導入後は、営業部員が商談で赴いた際に撮った画像とともに、「こんなに売れたよ」といった報告を全社のグループで共有するようになり、内勤者はお客さまや仕入先に対する理解や親しみが深まっています。これがモチベーションの向上につながり、仕事がより丁寧になるという効果が生まれていると感じています。

LINE WORKSの活用を今後どのように発展させたいとお考えですか。

中島さん :

さらなる業務効率化やペーパーレス化に向け、販売管理ソフトなどとの連携もはかれればと考えています。今後は新規事業を手掛けるなどビジネスの拡大を推進するつもりですが、LINE WORKSはそこでも情報基盤として重要な役割を担ってくれると期待しています。

 

【お話を伺った方】

中島 克也さん

代表取締役。商品開発型の食品専門商社である株式会社ジェイ・ファームを2007年に設立。

 

阿部 瑞紀さん

営業事務と営業を経験し総務人事部 マネージャーに。営業事務のサポートも兼務。

 

眞田 静香さん

営業事務を経て営業部員となり、西日本エリアの顧客を担当する。

 

中岡 真弥さん

営業事務員として営業部員による営業活動を支援する。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2023年8月当時のものです。