ガス配管工事を中心とした都市のインフラ整備に貢献するとともに、暮らしを便利に快適にするエンジニアリングを提供する中井エンジニアリング株式会社様。社内情報共有の円滑化に向けてLINE WORKSを導入した結果、現場での業務が多い現場監督や工務管理者の労働時間削減にも成功しました。今回は藤井さん、古田さん、小谷さん、佐原さん、正久さんに導入の経緯や効果をお聞きしました。
事業内容と皆さんの役割を教えてください。
古田さん:
当社は都市ガスのインフラの普及・保守を担当しており、主に業務システムの設計、構築、ネットワーク保守、サーバー運用などを担っております。近年は関西に加えて、関東でもガス管工事などを請け負っております。私自身は以前、情報システムを担当しておりましたが、ガス事業本部に移動して、より現場に密着したシステム構築に携わるようになりました。今回は拠点間の連絡を円滑化するという目標のもと、LINE WORKS導入に携わることになりました。
小谷さん:
私はガス工事(建設部門)の工務課長として、工程管理、現場差配、監督および協力会社の教育などを担当しております。
正久さん:
私は現場監督者として、仕事の割り振りや現場の工程管理、現場で発生したトラブル処理などを担当しております。社内で事務処理を行うこともありますが、普段は8割以上現場に常駐しています。
LINE WORKS導入以前に課題となっていたのはどのような点ですか。
古田さん:
以前は電話、メール、FAXによるやりとりが中心でした。社員には携帯電話を貸与していましたが、いわゆるガラケーで、通話機能のみの携帯電話でしたし、メールも社内のPCでしか使用できないという状況でした。外出中の社員との連絡手段は電話のみで、非常に不便を感じていました。電話に出られないこともありますから、情報伝達遅延による時間のロスが課題となっていました。
当社では現場監督者が現場の状況を撮影して、その画像と一緒に進捗報告をすることが多くありますが、スマートフォンではない通常の携帯電話では画像の送信ができません。そのため現場監督者は現場での業務終了後にわざわざ事務所に戻って報告をする必要があり、社員の負担になっていました。自社サーバーで運用しているメールやスケジュールには、社内ネットワークに接続されたPCからしかアクセスができないため、メール確認のためだけに事務所に戻る現場監督者もいたようで、必然的に残業が増えてしまいます。メールはクラウドではありませんから、PCが故障した場合はメールデータが損失するというリスクもありました。
LINE WORKSを導入した経緯や決め手を教えてください。
古田さん:
まずは社内情報共有の円滑化を目指し、スマートフォンを社員に貸与することが決まりました。それに伴い、情報共有をよりスムーズにするためのツールも精査したのです。
クラウド型のグループウェアやビジネスチャットツールをいくつか検討しましたが、使い方が難しかったり、満足のいく機能を求めるとオプション契約が必要になったりすることなどがネックでした。そんなときに、「協力会社やお客様とLINEでやりとりをしたい」という意見が現場から上がりました。現場の要望を反映すべくLINEで情報共有できるサービスを検索し、LINE WORKSと出会ったのです。
藤井取締役:
実は昨年から当社では、現場監督者に加えて管理者に対しても、もっと現場の業務へ関与するようにという指示を出していました。しかしそれではどうしても管理者が長時間労働になってしまうため、管理者の負担増を避けるためにも、遠隔で的確な指示ができるツールを探していたのです。
佐原さん:
早速社内でLINE WORKSのトライアル参加者を募り、約100名の社員で検証を行いました。その結果「リアルタイムでやりとりができる」「社外にいても予定表が見られる」など、好意的な感想を得ることができました。
古田さん:
優れたツールでも使ってもらわなければ意味がありませんから、当初から「使いやすさ」を重視してツールを選定していました。その点でもLINE WORKSは優れていたのです。オプション契約なしでもIPアドレス制限やログ管理などの管理・セキュリティ機能が充実していましたし、会議室の予約状況やほかの社員の予定を外出先から確認できる点、そしてLINEと連携できるのも魅力的でした。容量の大きいDriveでデータを保管できる点も決め手になり、グループウェアとしてBasicプランを導入しました。
正久さん:
導入決定後は管理者を対象に説明会を実施し、その後サービスごとに段階的にLINE WORKSへ切り替えていきました。現在は「LINE WORKSをもっと積極的に活用したい」と、社員から提案をもらうこともあります。
LINE WORKSの具体的な利用シーンを教えてください。
小谷さん:
工程管理のために社内でグループをつくり、現場情報や進捗を共有しています。現場で危険な箇所がないか、スケジュールに遅れが出ていないかなど、迅速に細かい部分まで確認できるので助かっています。工事の様子やTBM(Tool Box Meeting)と呼ばれる朝礼風景をLINE WORKSのビデオ通話で中継してもらい、気になることがあれば事務所から遠隔で速やかに指示をするようにしています。また、ノートを利用して注意事項などの伝達を行っているグループもあります。
LINE WORKS導入後の効果を教えてください。
正久さん:
現場の情報共有に画像や動画を活用できるようになったことで、より正確な情報をタイムリーに伝えることが可能になりました。これまでは管理者からの回答を待つために、作業をストップせざるを得ないケースもありました。LINE WORKS導入後は管理者からすぐに回答をもらうことができるため、スケジュール遅延の防止にも役立っています。
また、現場にいながら施工報告ができるのも非常にありがたいです。現場の業務終了後に一度事務所に戻るケースが減少したので、我々の負担が軽減されていると感じます。
小谷さん:
今までであればパトロールも含めて現場に行く回数が多くあったのですが、LINE WORKSであれば現場に行かなくても現場の状況が瞬時にわかるので、行く回数を減らすことができ、我々管理者の業務効率も大幅にアップしました。情報共有のためのやりとりの時間は、これまでの半分以下になりました。
意外な収穫だったのは、社員教育にもメリットが生じたことです。現場の画像や動画を送ってもらうことで、現場監督者たちがどんな視点で現場を見ているかがわかるようになったのです。たとえば、現場では道路の許可条件通りに現場ができているか、抜けがないか等、以前はこちらから指摘をするだけだったのですが、現場監督が撮った写真を見ることで、どこをチェックしているかを知ることができるようになりました。こちらからの指示を受けるだけでなく、画像や動画を撮影するなかで、自らさまざまなことに気づいてもらえればうれしいです。
※掲載している内容、所属やお役職は取材当時のものです。