株式会社ネクト
2020-07-15
業種
金融・保険
目的・効果
従業員間の連絡 業務自動化・Bot
主な活用機能
トーク
掲示板
Bot
お話を伺った方
株式会社ネクト 代表取締役 針間 芳昭さん
品質管理責任者 堤 真姫さん
ホームページ

CTI*と連携し、内勤の通話内容を外勤営業に即通知。顧客対応が迅速・確実になりました。

山口県下で最大規模を誇る総合保険代理店を展開する株式会社ネクトは、内勤と外勤との連絡や情報共有にLINE WORKSを活用。お客様からの問い合わせ内容を営業担当者へ伝えるために、CTIシステムとLINE WORKSをBot連携し、迅速かつ確実に伝えることができるようになりました。今回は、代表取締役の針間 芳昭さんと品質管理責任者の堤 真姫さんにLINE WORKSの活用についてお話を伺いました。

 

本事例のポイント
  • 内勤・外勤との連絡が迅速・確実に
  • CTIシステムと連携し、窓口で受けた電話内容が外勤に即通知
  • ファイル共有で紙書類による回覧物を削減

株式会社ネクト様の業務と、皆さんの主な業務内容をご紹介ください。

針間さん :

当社は山口県を中心に保険代理業を展開しています。生命保険が10社、損害保険が5社と、数多くの保険会社の商品を取り扱っております。地元ではネット販売よりも対面による販売のニーズが高く、ご縁を大切にしていただけるお客様が多いことから、本社および山口支店のほかに、萩支店、長門支店、宇部支店の3店舗を展開し、県下最大規模の体制でお客様のサポートを行なっております。

 

堤さん:

私は本社で主に事務を担当していますが、会社全体のISOの管理業務や、IT導入時の管理・指導といった業務も兼任しています。

LINE WORKS導入前は、どのような課題に直面していましたか。

針間さん:

以前の外勤と内勤どうしの主な連絡手段は、電話やメールでした。保険会社からは新しい保険商品の説明や既存の保険商品に関する連絡事項が頻繁にあります。例えば、台風などの災害が起きると、特別措置の連絡や特約利用についてのお知らせが保険会社から書類で通知されてきますが、社内ではそれらの書類を回覧板で順番に回すといったアナログな連絡手段だったため、全員に共有するのに時間がかかっていました。また、書類をメールで送り共有することもありましたが、ちゃんと見たのかわからないという点も課題でした。

 

堤さん:

私は本社での内勤が主ですが、今までお客様からの問い合わせの電話を外勤の営業担当者に伝達することが多かったです。しかし、電話をしても出ない、ショートメッセージで送っても気づいたかどうかわからない、口頭のやりとりによる聞き漏らしや聞き間違いといった点から円滑な業務遂行の妨げに課題を感じていました。

課題解決の手段として、なぜLINE WORKSに着目されたのですか。

針間さん:

そのような中、3年前の平成28年に改正保険業法が施行されることになったのです。この改正法の中でも、保険商品の販売勧誘規制に関して新たに導入された、「意向把握義務」「情報提供義務」は、いずれも重要な規則で、保険代理店の現場の保険募集実務に大きな影響を与えるものでした。私たちの会社も契約者に関する個人情報の取り扱いや記録について、より厳密な管理体制が必要になったのです。そこで、これらの課題を解決するために、地元山口のシステム開発会社であるティー・エヌ・ライフシステムズ社に相談したところ、「クラウド型保険業務統合管理システム Next-Insure」*を紹介いただいたのです。
このシステムは、日報や契約情報、CTIといった機能が統合されたクラウド型のシステムで、CTI(Computer Telephony Integration)機能にLINE WORKSが連携されていました。できるだけ社内のオペレーションを減らし、かつスピーディに対応できる。この用件を満たしたシステムとして、Next-InsureとともにLINE WORKSも導入することにしました。

運用開始時にはどのようなことを社員に告知しましたか。

堤さん:

私は導入準備の段階から関わりました。LINE WORKSは改正保険業法におけるセキュリティ面の条件を満たしていますが、まずは、個人情報に関係するデータ、内容のやりとりの禁止のルールを設け、運用開始しました。基本的には社員間のみの利用で、各支店別や役割別のグループトークなどを作り、みんな自由に活用しています。

LINE WORKSの具体的な活用シーンとその効果についてお聞かせください。

堤さん:

LINE WORKSのトークによって、内勤・外勤の連絡や支店内での情報共有は改善されたと感じています。特に、状況のわからない相手に対して、気にせず連絡を入れておけるのは大変便利だと感じています。内勤で顧客対応したことが営業に伝わっていないなど、いわゆる報連相ができていなかった部分をフォローできるツールとしてLINE WORKSは重宝しています。

急ぎではないけど聞きたいこと、例えば、打ち合わせしたいことなど、以前は電話をして折り返しを待っていましたが、今はLINE WORKSに送っておけば気づいてくれます。「こんなことで電話してきたの」というようなことが以前はありましたが、今はなくなりました。

トークによるやりとりの例
針間さん:

私たちの仕事では当たり前ですが、事故や入院などは土日も関係なく発生し、その第一報は保険会社へ直接ではなく私たちに来ることが多いです。お客様からは「ごめんね、休みなのに・・・」と言いつつも連絡が来ますので、いつでも対応できる必要があります。昔はメモがないと手にペンで書いていましたが、今は自分や仲間にLINE WORKSで送っておけばよいので、備忘録として活用できています。

 

また、グループトークで簡単にファイル共有できるようになったので、以前は回覧板で回していた紙書類もなくなり、ペーパーレスにつながっています。

 

保険商品という特性上、お問い合わせいただくお客様はなんらかの不安を抱えられています。その不安をいち早く解消してあげられるのは、迅速かつ丁寧な対応のみです。LINE WOKRSによって私たちの情報共有が迅速・確実になった効果は、なによりもお客様への対応に表れているのではないでしょうか。

ホームは会社全体へのお知らせなど掲示して活用

CTIとLINE WORKSのBot連携における利用はどのようなものですか。

堤さん:

平成28年の法律改正によって、契約者とどのようなコンタクトを取ったのかを全て記録に残す義務があります。導入した保険代理店業統合管理システムでは、契約者がどのような保険契約を持っているかを確認することができるほか、日報管理としてお客様とのやりとりを記録したり、会社から持ち出した資料などを一元管理しています。

 

CTIは、お客様から電話があると、電話番号から該当する顧客情報がPC画面に自動でポップアップ表示されます。会話が始まると同時にお客様の問い合わせに対応でき、お客様とのコンタクト履歴も記録することができます。

そのポップアップした画面から営業担当者のLINE WORKSへ伝言を送ることができるのがCTIとLINE WORKSのBot連携です。

 

 

要件の定型文を選んで営業担当者へ送ることもできます。それをBotが受け取って担当者のLINE WORKSに届け、通知する仕組みになっています。内勤の電話応対者は、いちから文面を書く必要がないので省力化につながり、営業担当者も「TELあり(報告のみ)」「TELあり(至急折り返し)」といった要件で判断できるので、全体的な顧客対応力の強化につながっています。

CTIポップアップ画面

Botから伝言が届いたLINE WORKS画面

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。

堤さん:

ホームやカレンダーなど、まだちゃんと使えていない機能があります。さまざまな機能を活用しつつ、会社全体での情報共有・ナレッジ共有を進めていきたいです。

 

針間さん:

私たちは「保険のプロ」として常にお客様に対し、迅速な対応と丁寧なアドバイスをモットーにしています。ご縁があって生まれたお客様との出会いやつながりをしっかりと続けていくためにも、LINE WORKSの機能を活用し、社内の情報共有やナレッジの共有をより一層、しっかりと行なっていきます。

 

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2020年1月当時のものです。

 

*Next-Insure…有限会社ティー・エヌ・ライフシステムズ社が提供する保険代理店業クラウド型活動支援システム。NTTデータ社の保険会社共同ゲートウェイと連動して、日報や活動履歴、契約情報などをクラウドで一括管理できる。http://www.tn-style.com/

 

*Computer Telephony Integration(CTI)…電話の発着信や通話をヘッドセットの接続されたパソコンで行なう。顧客データベースと連動してパソコンの画面上に通話相手の情報を表示したり、情報を追加したりできる。