株式会社東急百貨店
2019-01-18
業種
小売・卸売
目的・効果
従業員間の連絡 支店・店舗との連絡 FAX削減・ペーパーレス 導入のしやすさ
主な活用機能
トーク
お話を伺った方
株式会社東急百貨店 宇都木さん、鹿島さん、大宮さんのインタビュー
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刻々と変わるマーケットの状況を把握して、リアルタイムで情報を共有して売り場に反映。圧倒的な情報共有のスピードアップに加え、コミュニケーション活性化やモチベーションアップにつながっています。

東急グループにおけるリテール事業の中核として、国内に小型専門店・関連会社を含めた16店舗を、海外に2店舗を展開している株式会社東急百貨店様。国内・海外出張の頻発する食品統括部において、社員同士の迅速な情報共有の手段としてLINE WORKSを活用されています。今回は情報システム部企画担当の宇都木さん、開発案件専任バイヤーの大宮さん、菓子担当兼開発案件担当バイヤーの鹿島さんに、LINE WORKSの導入までの経緯や具体的な利用シーンなどをお聞きしました。

事業内容と皆さんの役割を教えてください。

宇都木さん:

社内の情報システム、ITインフラ担当として、業務システムの企画・開発管理・運用管理を担当しております。

 

大宮さん:

新規事業・新規物件などの開発案件専任バイヤーとして、新たなテナントやブランドの誘致、新店舗内での店舗配置の考案などを担当しております。

 

鹿島さん:

菓子担当兼開発案件担当バイヤーをしております。菓子担当バイヤーとしては、現状の売り場をより良くするための施策考案やフロアの改装、また、お菓子の年間二大イベントであるクリスマスとバレンタインに向けた施策考案などを手がけています。取引先や他店舗、競合店舗の視察のために、日中は外出することが多くあります。

LINE WORKS導入以前に課題となっていたのはどのような点ですか。

宇都木さん:

一部の店舗でSNSの掲示板機能などを使用しているケースはありましたが、ほとんどはPCのメールや電話によるやりとりでした。しかしPCのメールは、返事をするのが外出先から戻ってきてからになってしまうこともあり、やりとりに非常に時間がかかっていました。画像を共有したいときは、デジタルカメラで撮影した画像を一度パソコンに取り込んでから送るという、手間のかかる方法しかないこともネックになっていました。

 

特に会社からは携帯電話を貸与していなかったため、なかには個人の携帯電話や個人アカウントのLINEを使って業務に関するやりとりをしている人もいたようです。こういったシャドーIT(※)は機密情報の漏洩といったセキュリティ事故のリスクがありますし、遅い時間のやりとりをどこまで業務とみなすのか、労務管理上の懸念もありました。
※シャドーIT…企業側が導入したITシステム以外の機器やサービスを従業員が利用すること。

大宮さん:

これまでは主にメールでやりとりをしていましたが、メンバー全員が集まるミーティングの機会を待って、口頭や書面で情報共有することもありました。しかしこの方法では、タイムラグや連絡漏れが生じることもあり、不便に感じていました。

LINE WORKSを導入した経緯や決め手を教えてください。

宇都木さん:

以前から「いつまでも電話とメールでのやりとりをするのはベストではない」と感じており、メッセンジャーソフトやチャットツールに関する情報収集を進めていました。しかしユーザーには、ITリテラシーの高くない人もいるのが実状ですから、新しいツールを導入しても使いこなせるのか、不安がありました。そもそも販売の現場で、そういったツールをどのように活用するのか、具体的なイメージもわきませんでした。

 

そんなときに食品統括部より、「バイヤーが外出先で撮影した画像をリアルタイムで共有できる方法はないか」と相談を受けたのです。食品統括部の社員は特に外出が多く、外出先からの連絡ツールがメールや電話では不便だという課題が顕在化していたのです。

 

それを機に、新ツールの本格的な実導入に向けて複数のUC製品(※)、メッセンジャー製品、ビジネスチャット製品などを検討しましたが、海外製のサービスはユーザーインターフェースに癖があり、直感的でないため、使いこなすには慣れが必要だと感じました。
それに対してLINE WORKSは、私たちが非常に馴染みのあるLINEにインターフェースが似ていたので、「ITリテラシーが高くない人は使いこなせない」という問題を払拭してくれるのではないかという期待を持つことができました。こういったチームでのコミュニケーションツールは、チーム全員が使用できないと意味がなく、離脱者を出してはいけませんから。
※UC製品…ユニファイドコミュニケーション製品

 

実際に、トライアル導入1ヶ月後に効果検証アンケートを実施したところ、約9割の社員が「LINEとほとんどインターフェイスが変わらないので迷わず操作できた」と回答したとの結果が出ました。操作感が良く教育が不要であることに加え、監査機能が充実していること、管理画面が使いやすいという点も決め手になりました。若手世代が積極的に活用してくれたこともあり、スムーズに導入できたと思います。

LINE WORKSの具体的な利用シーンを教えてください。

宇都木さん:

現在は食品統括部の25人と、情報システム部9人など、57人でLINE WORKSを使用しています。バイヤーは展示会で発見した新商品のタイムリーな情報や、海外出張時に視察した小売店の状況、自社で参考にできそうな他店のディスプレイ方法などを共有しているようです。取引先の工房を視察させていただいた際には、その結果の共有にも活用しています。
情報システム部では、札幌や海外など遠方店舗とのビデオ会議に利用しています。移動コストをかけずに打ち合わせができるようになり、非常に重宝しています。

 

大宮さん:

新規店舗がオープンした際には必ず足を運ぶのですが、お客様の入り具合などをLINE WORKSでメンバーに即時共有しています。特に初日のお客様の並び具合は重要なので、LINE WORKSで必ず画像を送って報告するようにしています。こういった情報をいかに早く共有するかは、自分たちの戦略を練るためには非常に重要なのです。

そのほかにも国内・海外出張で新しい店を見に行って得た情報、日々の外出先で見聞きした内容なども、チームメンバーと速やかに共有できるようになりました。取引先との商談時に、画像を提示しながらいろいろな説明ができるのも便利です。
あるバイヤーが自社店舗に足を運んだ際に商品の品切れに気づき、その旨をLINE WORKSで社内にいる別のバイヤーに早急に連絡したおかげで、素早く手配できたというケースもあります。

鹿島さん:

地方の店舗に視察に行った際にも有益な情報のリアルタイム共有に役立っています。改装案件の進捗状況も画像で共有できるおかげで、より正確な情報を伝えられるようになりました。私は菓子担当ですが、惣菜担当とグループを作り、活発に意見交換もしています。エリア全体のモチベーションを高めるために、成功事例や要改善事例を共有したり、各店舗責任者が自分の意見を発信したりすることもあります。

LINE WORKS導入後、どのような変化がありましたか?

宇都木さん:

バイヤーの業務は刻々と変わるマーケットの状況を把握して、すぐに売り場に反映させる必要がありますので、LINE WORKSの持っているリアルタイム性が非常に役に立っています。リアルタイムに情報が共有できるようになったことで業務効率がアップし、バイヤー本来の業務により集中できるようになったのではないでしょうか。メールよりも柔らかい文章でやりとりできるため、コミュニケーションも活発になったと感じます。

鹿島さん:

LINE WORKSを使用するようになってからは、会議の場において紙で共有していた頃にくらべて、圧倒的に情報共有のスピードがアップしました。やはりリアルタイムに発信すると、臨場感が違います。LINE WORKSでスタンプを交えてやりとりする方が、その場で盛り上がりますし、コミュニケーションも活性化するのです。単なる連絡手段としてではなく、コミュニケーション活性化やモチベーションアップのためにLINE WORKSを利用しているという状況です。また、誰でも気軽に意見やアイディアを発信できるようになったことも良い変化だと思います。お客様の意欲を高められる声掛け方法や、フロントの飾り付けなど、店舗ごとの運営ノウハウも共有できるので、お客様の満足度向上にもつながっていくと思っています。

 

 

※掲載している内容、所属や役職は取材を実施した2018年5月のものです。