連携ツール
和アクセサリーの製造・販売や着物レンタル事業などを通じ、日本文化の美しさを発信している株式会社和心。本社と全国88店舗のスタッフ間のコミュニケーションツールとしてLINE WORKSを導入し、業務情報を素早く共有できる体制を構築しました。クラウド受付システムとの連携による受付業務省力化や、店舗スタッフの採用面接・新人スタッフの研修にビデオ通話を導入など、さまざまな業務の効率化に多彩な機能を活用しています。
事業内容と皆さんの役割をご紹介ください。
武田さん :
当社は「日本のカルチャーを世界へ」を企業理念に、自社デザイナーが手がける和アクセサリーを販売する「モノ事業」、着物レンタル等の「コト事業」などを通じて、日本のおもてなしの心や礼儀作法を発信しています。私は人事部 副部長として、人事採用や人事評価などに加え、多様な社内イベントの企画・管理業務も担当しています。
福田さん :
私は人事部勤務を経て、2018年に管理部へ異動しました。総務・労務関係の業務がメインですが、来客時の総合受付や、LINE WORKSの運用管理なども行っています。
LINE WORKSを導入する以前は、どのような課題がありましたか。
武田さん :
各地に88の店舗を展開している当社にとって、本社・店舗間でさまざまな情報をスピーディーに共有することは非常に重要です。これまでいくつかのコミュニケーションツールを使ってきましたが、いずれも使い勝手が満足できるものではなく、私用携帯で利用する場合は社員間のやり取りを会社が管理できないことも課題となっていました。
福田さん :
各店舗のアルバイトスタッフに連絡する際は主にメールを送信していましたが、受信側のPCは店舗共用の1台しかなく、忙しい営業中だとレスポンスを得るのに時間がかかっていました。
武田さん :
そこで新たなチャットツールを探し、多くの社員が使っているLINEのビジネス版であるLINE WORKSに注目。まず本社の管理部門、続いて本社全体で試用し、利便性の高さを実感したので全社に導入しました。
LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果を教えてください。
武田さん :
BYODで社員の携帯にアプリをダウンロードし、本社や店舗のスタッフが必要に応じてグループを作成してさまざまな業務情報を共有しています。社員数は約600名にも及ぶので、トークグループのメンバーのアイコンに顔写真を使うようにして、相手が誰かを一目でわかるようにしています。その結果、社内のコミュニケーション環境が向上したと思います。
福田さん :
手元のスマホから確認・返信ができるようになったのでスタッフからのレスポンスも以前と比べてスピードアップしました。
管理部門からメールが送信されるとアルバイトスタッフは身構えてしまいますが、LINE WORKSによるメッセージなら心理的に受け取りやすく、ビジネスライクになりがちなメールよりも柔らかい雰囲気でコミュニケーションが図れます。
店舗などのスタッフ同士はLINEで業務上の連絡をし合うことが多かったのですが、個人のコミュニケーションツールで業務のやり取りをすることに抵抗を感じる人もいたようです。LINE WORKSの導入でプライベートと業務の連絡手段が切り分けられたことを、多くのスタッフが歓迎しています。
武田さん :
遠隔地から応募される方の便宜を図り、店舗スタッフの採用面接をビデオ通話で行うこともあります。その場合は応募者専用のアカウントを配布し、スマホなどでログインしてもらっています。2019年1月に出店した岡山県倉敷市の店舗では、新人スタッフのための研修をビデオ通話で行う試みもしました。本社の教育担当者によるビデオ研修は音声・画像ともまったく問題なく伝わり、研修を受けたスタッフによると教育担当者の熱意も十分に感じられたということなので、今後はこうしたリモート研修を積極的に推進していきたいと思っています。ほかに、クラウド受付システムのRECEPTIONISTを導入してLINE WORKSと連携させることで、受付業務の効率化も図りました。
RECEPTIONISTの導入に至った経緯をお聞かせください。
福田さん :
多くの取引先を持つ当社には日々多数の来客があり、会社説明会や採用面接を行うときは、応募者の方々も来訪されます。以前は会社の入口に置かれた1台の内線電話で対応しており、受付業務を兼務していた私は、来客があるたびにオフィスのある3階と受付のある1階を往復して担当者に取次いでいました。担当者が離席している場合は会社中を探し回らなければならず、かなりの時間と労力を費やしていました。また、同じ時間に来訪が重なるとお客様をお待たせすることもあり、なんとかその応対を効率化できないものかと思っていました。
武田さん :
受付対応が合理的でなかっただけではなく、内線電話が旧式の製品だったため、「美しさ」を追求する当社の雰囲気にそぐわないというところもありました。そこでさまざまなソリューションを検討したところ、来訪者がタッチパネルで操作できるRECEPTIONISTのインターフェースがスタイリッシュであることや、LINE WORKSと連携すると直接担当者に来客を通知できる便利さに魅力を感じ、社長に導入を上申しました。
LINE WORKSとRECEPTIONISTの活用で、受付業務はどう改善されましたか。
RECEPTIONISTから来訪を担当者に直接通知
福田さん :
RECEPTIONISTを導入する前は、来訪者からの内線電話を受けるたびに他の業務を中断して取次いでいました。今は、来客通知がLINE WORKSに連携させたRECEPTIONISTのBOTから担当者本人に発信されるので、担当者自身が直接来訪者に応対できます。来客通知は予め設定したグループにも同時に発信されるため、離席中の担当者が通知に気づかない場合はグループの誰かが応対してくれるので、私が対応する件数は8割ほど削減されました。そのため、受付以外の業務に集中できる時間をしっかり確保できるようになりました。
武田さん :
来訪者は内線電話で丁寧にご自分の名前を名乗る必要がなく、タッチパネルで担当者に通知するだけなので、お客様の側も便利になったのではないかと思います。事前にアポイントを取っておらず、通知すべき担当者を検索できない来訪者はそのまま引き取られることが多く、飛び込み営業がなくなったのもメリットの1つです。比較的低コストで導入できることもあり、受付の効率化を検討する多くの企業にとって有用なソリューションだと感じています。
LINE WORKSやRECEPTIONISTの活用を、今後どのように発展させたいですか。
武田さん :
LINE WORKSはこれまでトークの活用が中心でしたが、新店舗出店のニュースや、メディアに取り上げられた社長のインタビュー記事など、全社に共有させたい情報については、今後はホームにアップすることで周知を図りたいと思います。また、一部の部署で自発的に使われているアンケートも、もっと積極的にさまざまな機会で活用していきたいです。
福田さん
RECEPTIONISTは今のところ担当者の名前を検索していだたくことでお客様を受け付けていますが、事前に来客予定を登録し、お客様宛の招待メールでお知らせした受付コードを入力していただくという方法もあります。今後来訪する方がさらに増えれば、そうした機能も利用することで、受付業務をより効率的にしたいと考えています。
プロフィール:株式会社和心 様
- 本社:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-20-12和心ビル
- 社名:株式会社和心
- 代表:代表取締役 森 智宏
- 資本金:828,558千円
- 従業員数:600名
- URL:https://www.wagokoro.co.jp/
【運営サイト】
- 通販サイト「The Ichi」:https://www.wargo.jp/
- きものレンタルwargo:https://kyotokimono-rental.com/
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2019年2月当時のものです。