福岡県福岡市と太宰府市で訪問看護ステーションおよび機能訓練特化型デイサービス施設を運営しているユーコネクト株式会社は、口頭で行っていた情報共有を改善するためにLINE WORKSを導入。リアルタイムかつ正確な情報共有を実現しました。またヤマト運輸と連携したLINE WORKSのアプリ「宅急便を送る」も活用。荷物の発送手続きや経費精算の面倒な手間が軽減され、発送者および経理部門の負担が劇的に少なくなりました。
本事例のポイント
-同時に複数人と連絡がとれるため、緊急時の応援要請が迅速に
-記入漏れの発生しがちな備品の発注依頼はテンプレート機能を使って確認作業がゼロに
-ヤマト運輸と連携したLINE WORKSのアプリ「宅急便を送る」を活用し、発送手続きや経費精算に係る手間を大幅に削減
御社の事業内容をご紹介ください。
金丸さん:
当社は、福岡市にて「訪問看護ステーションユーフィット 福岡」、太宰府市では機能訓練特化型デイサービス「ユーフィット太宰府」と「訪問看護ステーションユーフィット」と3箇所の施設を運営しています。デイサービス「ユーフィット太宰府」では、「介護施設からの卒業」を目指し、日常生活動作の訓練やトレーニングジム並みの充実したパワーマシンを活用した体力作りプログラムなどを提供しています。また両訪問看護ステーションについても、「訪問看護からの卒業」を目標としつつ、「住み慣れた自宅で療養生活を送りたい」というご利用者さまの思いに応えるため、24時間365日、訪問看護ケアサービスを提供中です。
LINE WORKSを導入する以前はどのような課題に直面されていましたか。
金丸さん:
「アナログな情報伝達手段」および「コミュニケーションツールの乱立」が以前の課題でした。例えば全社に通達をする場合も、当社代表からの口頭による伝言が現場の従業員に下りてくるような体制でした。しかし全従業員へ通知されるまでに時間がかかるほか、全員に周知できているのか管理職側として判断が付かない状態でした。
加えて、伝達事項は申し送りノートで共有したり、事業所間の各種書類のやり取りは社用車で運んで手渡しで行うケースもあるなど、情報伝達手段が非常にアナログな状況でした。また、取引先が使用しているコミュニケーションツールに合わせて都度個別に導入していたため、ツールが乱立し使い分けにも大変苦慮していました。
課題解決策として、LINE WORKSを選んだ理由は何でしょうか。
金丸さん:
ビジネスチャットのなかにはメールアドレスを登録しないと利用できないケースがありますが、当社の場合、全従業員がメールアドレスを持っているわけではありません。その点、LINE WORKSであれば各アカウントの登録にメールアドレスは不要ですし、個人のスマホでも利用できます。加えて、外部サービスとの連携が可能な点もポイントでした。
LINE WORKSの活用方法および導入効果を教えてください。
【グループ】事故渋滞時などの緊急における応援要請が関係者全員に即座にできる
【掲示板】発注書のテンプレートを活用し、発注業務の効率化を実現
金丸さん:
管理者としてはLINE WORKSの各種機能を理解するのに多少時間はかかりましたが、展開自体はスムーズでした。疑問点は概ね「LINE WORKSコミュニティ」を見て解決できています。主に使用している機能はグループトークと掲示板、ヤマト運輸と連携したアプリ「宅急便を送る」です。グループトークは管理者や経営陣、職種ごとのグループのほか、社外の方も参加するプロジェクト単位のグループを作成し、リアルタイムなコミュニケーションを実現しています。
訪問看護師は車で移動しますが、事故渋滞に巻き込まれたり次の訪問先へ遅延しそうな際には、グループトークで代わりの看護師を募ることがあります。LINE WORKS導入前は、事故遅延が発生した場合、連絡を受けた管理者1人が対応を迫られていましたが、LINE WORKSを導入した現在は、グループ上で関係者全員に代わりの看護師を募ったり、対応できる看護師が「私、行けます」と連絡を入れてくれたりと、複数人での調整がスピーディになりました。
また掲示板には、各種お知らせや必読の業務連絡、社内提出書類のフォーマットなどを掲載しています。特に活用しているのが掲示板のテンプレート機能を使った「発注書のテンプレート」です。具体的には、名刺や封筒などの発注書のテンプレートを作成することで、各拠点の従業員は必要事項を入力するだけで本社の発注担当者に発注依頼が通知される仕組みです。
かつては、納期期限や発注数など必要項目が抜けた状態で依頼もあり、その都度、再確認に手間と時間がかかっていましたが、テンプレートの活用によりフォーマット化されたため、差し戻しなどがなくなりました。
ヤマト運輸とLINE WORKSが連携したアプリ「宅急便を送る」の利用に至った経緯と使ってみた感想をお聞かせください。
金丸さん:
当社は特定の宅配業者とは契約しておらず、荷物の大きさや重量に応じて、その都度、業者を選んで発送しています。また、荷物を送る従業員自身がすべて準備から手続きまでを対応しています。ただ、このオペレーションでは手間と時間がかかります。例えば、特定の宅配業者に決めていない都合上、伝票が常に手元にあるとは限りません。予備の伝票は、一度本社に印字を依頼する必要があり、ストックするにしても今度は伝票の管理をしなければなりません。また、コンビニや営業所などへ持ち込んで発送するときは、その場で伝票を手書きしなければならないほか、手続きをする従業員は送料を立て替えるため、あとで経費精算をする手間がかかります。すると、経理の仕事も当然増えるわけです。
このようなさまざまな課題を抱えていた頃、ヤマト運輸とLINE WORKSが連携したアプリ「宅急便を送る」の提供が開始されたということを知り「これは便利そうだ」と思い、利用を開始しました。
LINE WORKSから発行した「発送用二次元バーコード」をコンビニの専用端末にかざせば、発送手続きを済ませることができますし、一度発送した住所は保存されるため、2回目以降の発送手続きが楽になります。さらに送料もLINE WORKSの利用料と合算して請求がくるため、発送準備の手間、発送依頼時の窓口での手間、経費精算の手間など、あらゆる手間が削減されました。
「宅急便を送る」の利用イメージ
そのほか、利用されている機能はありますか。
金丸さん:
アンケートやカレンダー、ビデオ通話も使用しています。
アンケートは主にスケジュール調整に利用しており、例えば外部事業者さんとの打ち合わせ日時の調整にも活用しています。アンケートを使うことで、スケジュール調整はかなりスムーズになりました。
またカレンダーは、例えば採用担当者へ面接日のリマインドをするために利用し、ビデオ通話については、他の事業所にいるスタッフとの手軽なコミュニケーションに利用しています。
さらに、バックオフィスと管理者スタッフ間でグループフォルダを共有し、提出書類は期日までに格納するという運用にしたことで、バックオフィス業務もかなり効率化しました。
改めて、LINE WORKSを導入して良かったと感じる点を教えてください。
金丸さん:
人づてに伝え合っていた業務連絡を、一律かつ確実に全員へ届けられるようになった点です。これまで当社は、人づてに情報を伝達し合うこともあり、誰にどこまで情報が届いているか不透明な部分がありました。気の利く従業員が申し送りノートに手書きで情報共有していたのですが、ご想像の通り、それはとても大変な作業です。その点、LINE WORKSのグループトークや掲示板などの活用により、発信者が伝えたい言葉のままで迅速な情報共有ができるようになりました。
今後、LINE WORKSをさらにどのように活用していきたいですか。
金丸さん:
現状では、従業員からの発信は質問への回答程度に留まっていますが、今後はアイデアや意見が行き交う場にしていきたいと考えています。事業拡大も見据え、掲示板でのヒヤリハットの共有や、事業所独自の施策の共有など活発に活用していきたいですね。
【お話を伺った方】
金丸 喜美子さん
本社にてバックオフィス業務全般に従事。LINE WORKSの運用管理者。
※LINE WORKSコミュニティ…LINE WORKSについての質問や活用方法を誰でも自由に共有するスペース。https://community.worksmobile.com/jp/
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2022年12月当時のものです。