ヤマト運輸株式会社
製品・サービス
LINE WORKS AiCall
お話を伺った方
リテール事業本部 CX推進部 部長 有薗 功二様
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「顧客接点のデジタル化が進んでも、電話での問い合わせは0にはならない」 ヤマト運輸が集荷受付にLINE AiCallを導入し、 電話窓口の利便性向上に踏み切った理由

本事例のポイント

-課題:

・繁盛期や夜間帯など、お客様からのお電話がつながりにくい状況を改善したい
・オペレータの業務量を緩和することで、ゆとりのある働き方を可能にしたい

-期待:

・いつでも、お客様からのお電話がつながりやすい環境
・コールセンターを利用するお客様の満足度向上
・お客様とのコミュニケーション手段が多様化する中、
電話でもストレスフリーな体験を届けたい

-成果:

・実証テスト後のお客様アンケートでは、満足度80%以上
・「電話の待ち時間がない」「AIオペレータとのやりとりがスムーズ」
とポジティブな反応が多数
・さらにAIオペレータの作業完了率が想定以上となり、有人対応を必要とする
緊急性の高い問い合わせに対し、これまで以上に時間をかけられるようになった

 

宅急便は「止めてはならない」。ヤマト運輸が電話窓口にLINE WORKS AiCallを導入した理由

有薗さん :

ヤマト運輸株式会社では、お電話による集荷依頼の一次受付として、AIオペレータによる対応を実施しています。2020年11月に法人向けサービスを開始し、2021年1月にエリアの拡大、4月に個人向けサービスを開始しました。

かつては“電話一本で集荷”という手軽さが好評をいただいていましたが、時代の変化に寄り添い、今ではWebやLINE公式アカウントからの集荷依頼など、デジタルチャネルも増やしています。しかし、電話による集荷依頼が無くなることはありません。私たちとしては、「お客様が使い慣れている手段を使って、ストレスなく集荷依頼をしてほしい」と考えていますので、電話も大切な接点の1つとして、お客様の満足度を上げるためにはどうしたら良いかを常々考えておりました。

長い間コールセンター運営の課題となっていたのは、「安定した人材確保の難しさ」です。これは弊社に限ったことではありませんが、そもそも採用が難しいこと、時期や時間帯によって人員が増減してしまうため、お客様からのお電話がつながりにくい時間帯が発生していました。

そしてその状況に追い討ちをかけたのが、新型コロナウィルスの蔓延です。コールセンターが密になることを避けて、出勤人数を大幅に減らすことになりました。一方で、巣ごもり需要から宅急便の需要は激増。宅急便を送りたいとご連絡くださるお客様が増える中で、その電話を受けるスタッフがいないという事態になりました。
社員の安心安全を守るために仕方がないとはいえ、お客様の要望に応えられないこの状況が、悔しくて仕方がなかった。二度とこの状況を繰り返さないため、「つながるコールセンター」を実現する選択肢として出てきたのが、AIの活用でした。

我々は「ものを運ぶ」という社会的インフラを担っています。お客様が送りたいのは、荷物ではなく、想い。だから、止めてはならない。この使命感のもと、一次受付となる集荷依頼に音声AIを導入することで、お客様がストレスを感じることなくつながる環境を構築することを決めました。

お客様とLINEとともに、「ヤマト運輸のAIオペレータ」を創りあげる

 

有薗さん :

AIオペレータの導入にあたり、同様のサービスを提供している2〜3社のデモを体験しました。その中でもLINE WORKS AiCallでの会話は圧倒的に機械感がなく、「これだ!」と直感的に選びましたね。

社内検討の際、正直社内からは「認識精度は大丈夫なのか?」と心配の声もありました。そのような声には、まずご自身で体験してもらうことで、ほとんどの方の心配が解消されたようです。そして、実は導入前のSTEP0として、法人のお客様100社を対象としたテスト導入も実施させてもらいました。ヤマト運輸のサービスは日本全国で提供しているので、方言やなまりをしっかり聞き取れるかを、事前に確かめたかったんですね。そのため100社は日本各地から偏りなく選びましたが、問題なく聞き取れるという結果が出ました。

AIオペレータによる集荷依頼の対応完了率の高さ、そしてどの地域であっても問題なく使用できるという認識率の高さによって、お客様からポジティブな反響をいただけました。

LINEさんには様々なリクエストをしましたが、この実証テストの成果が想定以上だったことで、その後のエリア拡大や個人向けサービスの提供はスムーズに進みました。

LINE WORKS AiCallは定型化されたパッケージのサービスではなく、実際の現場の環境やオペレーション、ユーザーの性質に合わせて細かくチューニングしてくれると捉えています。私たちとしては、「ヤマト運輸にとって最適な音声AIとはなにか?」をLINEのご担当者さんが一緒に検証していただけたことが、何よりも心強かったです。そして、実証テストにご協力いただいたお客様からのご意見をもとにサービスをブラッシュアップしていきました。お客様・LINE社・ヤマト運輸で協力して「ヤマト運輸のAIオペレータ」をつくりあげた結果、多くのお客様から支持を得られるサービスになったのだと思います。

AIオペレータの存在により、有人対応はより親身に。
LINE WORKS AiCallはヤマト運輸の「大切な仲間」になった

有薗さん :

AIオペレータが対応できない要望は、自動的に有人対応窓口につながるようになっています。そのため、複雑性や緊急性が高い要望に対しては、人が直接丁寧に対応できるようになりました。また、これまでは有人での対応を行っており、集荷依頼を承った後、内容をシステムに打ち込みセールスドライバーに送るという手作業があったのですが、LINE WORKS AiCall導入後は、自動でその情報が送られるようになり、作業の軽減へつながり、入力ミスもなくなりました。

本格的に導入した後の反響ですが、「待ち時間がなくスムーズ」「AIの技術がすごい」など、一般のお客様からの反応も肯定的です。ヤマト運輸が何か新しいことを始める時、その判断基準は「お客様にとって良いものかどうか」なので、LINE WORKS AiCallを導入して良かったのだと、安心しています。

365日、LINE WORKS AiCallは大切なお客様からのお電話にいつでも対応してくれています。ヤマト運輸にとっては、もはや仲間のような存在です。これまで世になかったものをこれからの当たり前にしていくために、今後はさらにお客様がご利用しやすいサービス範囲の拡充や、品質向上を行っていきます。

ツールを入れることが目的ではない。「お客様にとって良いものか」を模索して選んだ

 

有薗さん :

急速なデジタル化に伴い、企業とお客様とのコミュニケーションツールは多種多様になりました。確かにデジタルツールは便利です。しかし、だから電話が不要かと言われると、それは違うと考えています。

コミュニケーションの手段が多様化するのであれば、お客様が希望するチャネルを準備し、選んでいただきたいと考えています。電話を使い慣れているお客様は当然いらっしゃるので、そのようなお客様にも向き合い、発生する課題をきちんと解決するため、LINE WORKS AiCallという選択肢を選びました。

現時点での機能には満足していますし、今後は更なるアップデートに期待しています。今後は集荷依頼以外にもLINE WORKS AiCallの技術を適用していければと考えています。理想としては、あらゆるサービスへの分岐点になってもらうこと。現状、サービスごとに電話番号が異なるなど、Webチャネルが点在しているのため、AIオペレータに要望を伝えるだけで適切な窓口へと導いてくれる存在になったらいいなと思っています。より、人との会話に近いサービスを提供していきたいですね。

すべては、お客様にとって良いサービスを提供し続けていくためです。テクノロジーを活用して変化していくことは大事です。試せるものはどんどん試して、ヤマト運輸のコールセンターは、お客様にとってよりつながりやすく、身近な存在であり続けます。

 

LINE WORKS AiCallの5つの導入利点

-「スムーズにつながる」ストレスフリーな問い合わせ体験を提供
-人に近い形でのお客様とのコミュニケーションを実現
-顧客満足度の向上
-AIと人の作業分担により、複雑性の高い問い合わせに時間をかけられるように

-集荷受付完了後自動で集荷ドライバーに情報を連携、有人オペレータの作業軽減

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※掲載している内容(製品名含む)、所属やお役職は取材を実施した2021年10月当時のものです。