コールセンターは顧客サービスの提供や問い合わせ対応など、企業と顧客との重要な接点となっていますが
その運営にあたっては人材不足や顧客ニーズの多様化による業務プロセスの複雑化など多くの課題が存在します。
その課題を解決するための方法として「ボイスボット」の導入が注目されています。
こちらの記事ではコールセンターやコンタクトセンターへのボイスボット導入の必要性、基本的な仕組み、
解決できる主な課題をわかりやすく解説!
ボイスボットの導入を検討する際の意思決定のヒントとなる情報満載です。
《目次》
・ボイスボットとは
・ボイスボットの種類
・IVRとボイスボットの違い
・IVRorボイスボット利用経験率
・ボイスボットでの問題解決率
・ボイスボットへの期待値
・ボイスボット導入企業への印象
・今後導入予定のITソリューション
・ボイスボット導入のデメリット
・コンタクトセンターのあるべき姿
・ボイスボット導入で実現できること
◆ボイスボットとは?
ボイスボットとは、音声認識技術を活用して人間の音声を理解し、自動的に応答するシステムです
主に顧客対応や業務支援の場面で活用されており、従来の電話応対を効率化する手段として注目を集めています。
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①音声認識でテキスト化
顧客が問い合わせ電話をかけると、音声認識技術を用いて、顧客の自然な音声での発話内容をテキスト化します。
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②自然言語処理で解決
人間が使う自然言語をコンピューターが理解できる形式に変換する技術で、顧客の問い合わせ内容を理解し、最適な回答を提供することができます。
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③音声合成技術で読み上げ
解析された回答内容を自然な音声に変換し、顧客に伝えます。
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④オペレーターへ転送
問い合わせ内容によっては、ボイスボットでは回答できない場合もあります。その場合、ボイスボットが問い合わせ内容をオペレーターに転送することもできます。
・ボイスボットの種類
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①汎用的なボイスボット
予め用意されている汎用の聴取項目を組み合わせてシナリオを作成。有人対応前の一次受付などに活用されている。
折り返し受付や、単純な一次受付など、早期に安価に構築ができるものの、システム連携がないため、バックグラウンド作業が発生したり、完全に人の置き換えにならないことが多い。
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②AIを搭載し独自にカスタマイズされた最新型ボイスボット
システムと連携し、企業状況を考慮し専用のシナリオを作成。有人対応自体をAI対応に置き換えることができる。
構築に時間と費用がかかる一面、システムやPBXとの連携、企業に合わせた個別の学習ができるため、有人対応を大幅に削減し完全自動化を目指せる
・IVRとボイスボットの違い
- 音声を利用したコールの振り分けにはこれまで、IVR(音声自動応答システム)が使われてきました。
顧客から入電があると、あらかじめ用意した選択肢を音声ガイダンスで自動的に流す仕組みで、
用件別に番号を入力してもらうとその用件に適したオペレーターに電話を振り分けます。
選択肢や階層が多い場合、何度も番号を押したり、選択をやり直したりする必要があるため、ストレスや不便さを感じることがあります。
その結果、想定した振り分けが行われず、オペレータを呼び出すケースが減らないという課題が生じています。
ボイスボットの場合は顧客が実際に知りたい内容を最初に話し、問い合わせに応じた処理が行なわれるため、IVRでのデメリットが解消されます。
ボイスボットのアナウンスで問い合わせが解決できると、オペレーター対応が減り、IVRよりも業務効率化が見込めます。
◆ボイスボットの必要性
・IVRorボイスボット利用経験率
- 2023年のボイスボット利用実態調査結果を見ると、自動受付(IVR)や音声認識(ボイスボット)によるコンタクトセンターの効率化が進んでいることが分かります。労働人口の減少に備え、機械化やシステム化を目的としたボイスボットの普及も進んでいるようです。
出典:音声AI(ボイスボット)利用実態調査2023 トランスコスモス株式会社(https://www.transcosmos-cotra.jp/)
・ボイスボットでの問題解決率
- ボイスボットで問い合わせした人の56.6%と半数以上が問題解決できたと回答しています。この結果は前年よりも増加していることからボイスボット自体の有効性やAI技術の進化により顧客満足度が向上してきていると予測されます。
- 出典:音声AI(ボイスボット)利用実態調査2023 トランスコスモス株式会社(https://www.transcosmos-cotra.jp/)
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・ボイスボットへの期待値
- ボイスボットを体験したことのない人に期待値を調査したところ、「受付時間を気にしなくていい」「待ち時間がなくなる」などのメリットがあれば利用したいと回答した人がおよそ80%近くもいました。
- 出典:音声AI(ボイスボット)利用実態調査2023 トランスコスモス株式会社(https://www.transcosmos-cotra.jp/)
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・今後導入予定のITソリューション
- 今度導入予定のITソリューションとして、昨年から大幅に割合を増した「ボイスボット」が、2022年では最も高い割合を得ました。コールセンターを進化させる仕組みとして、近年注目されています。
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出典:コールセンター白書2022(リックテレコム)を基に作図
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・ボイスボット導入時のデメリット
- ボイスボットの利便性や必要性が注目される一方で、「人と比べると回答精度が低い」「音声認識の精度が低い」などの声もあり、この課題を如何に解決するかがボイスボット導入に際してのポイントとなります。
- 出典:音声AI(ボイスボット)利用実態調査2023 トランスコスモス株式会社(https://www.transcosmos-cotra.jp/)
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◆ボイスボットが実現できること
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・コンタクトセンターのあるべき姿
- 企業は顧客からの問い合わせに対応するための複数のデジタルチャネルを設置しています。しかしながら電話やメールでの対応が減ることはなく、その他のデジタルチャネルを増やしてもうまく活用できていないのが実態です。また、顧客の年齢層によっては、そもそも、電話による対応を好む層が一定数存在するということもあります。これに対して、ボイスボットは、顧客の発話による問い合わせを認識し、効率的かつ迅速な顧客対応を実現します。
・ボイスボット導入で実現できること
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①運営コスト削減
これまで多くの人手を必要としていた電話応対業務は、採用や人件費、研修コストなど、多大な負担を伴っていました。
さらに近年は、採用難や人手不足が深刻化しており、必要な人材を確保すること自体が困難な状況です。
こうした課題に対して、ボイスボットは24時間365日安定した対応を可能にし、人材確保や教育にかかるコストを大幅に削減します。
結果として、運営コストの最適化とともに、限られた人材をより付加価値の高い業務へとシフトさせることが可能になります。
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②業務効率化
これまでオペレーターが個別に対応していた問い合わせや予約受付、よくある質問への回答などをボイスボットが自動で処理することで、
対応にかかる時間と工数を大幅に削減することが可能です。
人手ではどうしても発生する対応のばらつきや待ち時間も最小限に抑えられるため、全体の業務フローがスムーズになります。
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③顧客満足度向上
待ち時間の短縮や、問い合わせへの即時対応が実現できるため、顧客にストレスを与えにくくなります。
また、聞き取りやすい音声案内やスムーズな誘導により、利用者の利便性も向上。これらの積み重ねが、企業に対する信頼感や満足度の向上につながります。
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- 企業は顧客からの問い合わせに対応するための複数のデジタルチャネルを設置しています。しかしながら電話やメールでの対応が減ることはなく、その他のデジタルチャネルを増やしてもうまく活用できていないのが実態です。また、顧客の年齢層によっては、そもそも、電話による対応を好む層が一定数存在するということもあります。これに対して、ボイスボットは、顧客の発話による問い合わせを認識し、効率的かつ迅速な顧客対応を実現します。
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◆企業の課題に合わせオーダーメイド開発できるボイスボット
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・LINE WORKS AiCallとは
- 企業のニーズや環境に合わせてシステム開発することでAIによる電話の完全自動対応を実現するボイスボットです。顧客からの問い合わせを自動化することで、オペレーター不足、人件費高騰などコールセンターやコンタクトセンターの課題を一気に解決します。また顧客がコンタクトセンターに求めている「問い合わせに対して、迅速かつ簡単に繋がり問題を解決すること」こちらもAIによる対応でスムーズなご案内が可能となり顧客満足度の向上に繋がります。コンタクトセンターの運営、オペレーター人材採用にお悩みの方はぜひLINE WORKS AiCallをご活用ください。