株式会社奏ホールディングス
2022-12-19
業種
医療・福祉・介護
目的・効果
従業員間の連絡 コンプライアンス・セキュリティ 連携ツール 予定の見える化 導入のしやすさ 電話・メールの削減
主な活用機能
トーク
グループ
掲示板
タスク
アンケート
お話を伺った方
代表取締役 佐喜眞(さきま)勇希さん(中)  
管理本部長 金城 大輔さん(右)  
総務部 又吉 凜さん(左)
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セキュアでタイムリーなコミュニケーション基盤をLINE WORKSで構築。 タスク機能や勤怠管理ツール連携などの活用で職員の勤務状況が見える化され、業務効率化や残業時間の抑制につながっています。

【連携ツール】HRMOS勤怠 by IEYASU

沖縄県でグループホームの運営や福祉事業に関するコンサルティングなど、障がい福祉サービスを提供する株式会社奏ホールディングスは、職員のコミュニケーション基盤をLINE WORKSで構築。障がい福祉サービスの利用者に関する情報をセキュアにやり取りでき、各シフト間の申し送りも確実に引き継げる環境を整備しました。タスク機能を活用した業務の進捗管理や、勤怠管理ツールとのAPI連携で、多くの業務の効率化を実現しています。

 

本事例のポイント
  • グループホームの運営に携わる職員が情報を安全に共有できる環境を整備
  • タスク機能で業務の進捗状況が可視化され、日報の提出が不要に
  • 勤怠管理ツールとの連携で勤務状況を可視化し、給与計算も省力化

御社の事業内容をご紹介ください。

佐喜眞(さきま)さん :

当社は共同生活援助を中心とする障がい福祉事業を行っています。現在、沖縄本島で20カ所以上・約400室のグループホームを運営しており、230名ほどの方が入居されています。併せて就労支援事業所や相談事業所も開設し、入居者の自立した生活や就労を支援するとともに、グループホームの運営を始めたい事業者に対するコンサルティングも行っています。

 

以前はどのような業務課題に直面していましたか。

佐喜眞さん :

2019年の会社設立後、運営するグループホームの数が短期間で急速に増えたのに対して、社内のコミュニケーション基盤が未整備で、職員間の業務連絡に個人LINEを使っていました。やり取りする際は利用者のプライバシーに極力触れないよう配慮していましたが、それでも秘匿すべき個人情報がプライベートの友だちへの誤送信等で外部に漏えいする潜在的なリスクがあり、早急な対策が必要でした。

 

金城さん :

ほかにも添付されたファイルの保存期間が短い、退職した職員とのつながりが持続されてしまうなど、個人LINEの業務利用には多くの不都合がありました。

 

 

又吉さん :

また、LINEのグループ数も増え、休日も私用アカウントに業務連絡が入るので、重要な情報を見落としてしまうこともあり、公私を区別できないのも問題だと思っていました。

 

課題解決の手段としてLINE WORKSを選ばれた理由と、運用開始までの経緯をお聞かせください。

金城さん :

まずはグループウェアの導入を検討したのですが、グループホームの運営に特化したシステムを構築するには膨大なコストがかかることから断念。一般的なグループウェアの導入も考えたのですが、ITが得意ではない年配の職員も多いことを考えると、定着しないのではないかという不安がありました。

 

佐喜眞さん :

比較的操作が簡単なビジネスチャットツールを試験的に使ってみましたが、それでも多数の職員から操作が難しいという声が寄せられました。そこで目を向けたのがLINE WORKSです。全職員が使い慣れているLINEと操作性が近いので、無理なく移行できるのではないかと思いました。私の経営する別の会社では以前からLINE WORKSを利用しており、使い勝手のよさは実証済みでした。

 

金城さん :

まずコンサルティング部門で試用し、それまで業務連絡に使っていたLINEと同等以上の機能があることを確認できたので、全社に導入することを決めました。グループホームへの展開にあたっては各施設の代表者に基本的な操作法をレクチャーし、代表者から各職員に説明してもらいました。特別な導入教育を必要としないのは、LINE WORKSならではの魅力だと思います。

 

当社は残業ゼロを方針としているので、職員間のLINE WORKSによるやり取りは日勤の就業時間である9時~17時の前後に1時間ずつ加えた8時~18時に制限して運用を開始しました。

LINE WORKSの具体的な活用シーンと導入効果をお聞かせください。

【グループトーク】業務情報をスピーディかつセキュアに共有
【タスク】管理者が各職員の業務状況をタイムリーに把握することで日報を廃止
【掲示板】会社からの重要な通達事項の周知を徹底
【API連携】勤怠管理の業務負荷を大幅に軽減

 

佐喜眞さん :

期待したとおり、操作が難しいという声はなく、運用開始と同時に全職員に定着しました。LINE WORKSを導入した当初の目的が情報セキュリティの向上だったので、まずは利用者の個人情報をセキュアにやりとりできる体制をつくれたことに安心しました。

 

金城さん :

組織図に基づく部署や20数施設のグループホームに加え、新規オープンかかわる職員といったプロジェクト単位でグループを作成したことで、情報を整理された状態で共有できるようになりました。各グループホームに数名ずつ配置されている職員は3シフト制で勤務していますが、シフト間の申し送りや引き継ぎもスムーズに行われています。

 

又吉さん :

仕事とプライベートのコミュニケーションがしっかり分けられるようになり、重要な業務連絡が膨大な情報の中に埋もれてしまうということもなくなりました。

 

連絡事項を画像とともにタイムリーに伝達。 より緻密な「報連相」が実践されるようになった

 

佐喜眞さん :

私は外部のLINE WORKSやLINEと連携できる外部トーク連携機能で、税理士や社労士などのLINEとつながっています。意志疎通や書類のやり取りが、電話やメールよりずっとスムーズになったことを実感しています。

トーク以外にどんな機能を活用されていますか。

金城さん :

私はコンサルティング部門の統括もしていますが、各職員の業務の進捗をタスク機能で管理するようになりました。進捗状況はカレンダーにも反映されるので、各人がその日どんな仕事を進めているかが一目瞭然です。また、タスクがいつ完了したかも把握できるので、業務日報を提出してもらう必要がなくなりました。1日の業務が終了した後に日報を作成するのは職員にとって負担だったので、その煩雑な作業をなくせたことはLINE WORKSがもたらしてくれた大きな成果です。今後はこのやり方をグループホームにも広げ、同様に日報を撤廃できるようしたいと思っています。

 

タスク機能で個々のメンバーの進捗状況をタイムリーに把握。 結果として業務日報の作成・提出が不要になった

 

佐喜眞さん :

会社から全職員への通達は、以前はメールで行っていましたが、いまは掲示板にアップするようになりました。メールは誰がいつ読んだかわかりませんが、LINE WORKSの掲示板ではどのメンバーが既読になったかわかるので、未読の職員に個別に連絡することで周知の徹底を図れます。

 

 

トークだけでは見逃しがちな会社からの重要な情報は、 職員がいつどこにいても確認できるよう掲示板にアップ

 

又吉さん :

カレンダーは自分だけではなく全職員のスケジュールを確認できるのが便利です。設備予約機能を使うことで、本社の会議室を手軽に予約できるようになりました。

 

自分、メンバー、会社の予定をカレンダーで可視化し、スケジュールを効率的に管理

 

金城さん :

スケジューラはそれまで使っていたツールの利用をやめて、LINE WORKSのカレンダーに移行しました。IT化を推進すると扱うツールが増え、職員が混乱しがちです。それを防ぐために、業務に必要なツールは可能な限りLINE WORKSに集約させています

労務管理にもLINE WORKSを活用されているそうですね。

金城さん :

勤怠管理を省力化するため、勤怠管理ツール「ハーモス勤怠」を導入して、LINE WORKSと連携させました。職員がトーク上で出勤・退勤の打刻ができるようになりました。以前は勤怠管理を紙ベースで行っており、月末にならないと職員の勤務状況を把握できませんでしたが、いまでは職員の勤務状況が可視化され、残業防止をより徹底できるようになりました1週間ほどかかっていた給与計算業務も2日程度で完了し大幅に短縮されました。このように、SaaS系サービスと連携させることで業務の効率化や改善を図れるのもLINE WORKSの大きな利点です。

 

LINE WORKSのトーク画面から出勤・退勤時間を簡単に記録

LINE WORKSの活用を、今後どのように発展させたいとお考えですか。

金城さん :

社内申請の書類や集計作業など、まだまだ紙ベースで行っていることが多いため、LINE WORKSと連携してワークフローをデジタル化できるアドオンツール「サテライトオフィス・ワークフロー」の導入を検討しています。

 

佐喜眞さん :

福祉業界にはまだ紙の文化が根強く残り、それが業務効率を妨げる要因となっているので、社内の申請業務はもちろん、将来的には利用者に提出していただく申請書類のペーパーレス化も図りたいと思っています。LINE WORKSで実現できる効率化はほかにもたくさんあるはずなので、引き続き業務のIT化を積極的に推進していきます。

 

【お話を伺った方】

佐喜眞 勇希さん

2014年にグループホームの運営を開始し、2019年に奏ホールディングスを創設。幅広い障がい者支援を行っている。

 

金城 大輔さん

事業全体を統括するとともに、ITインフラの整備と管理にも携わる。

 

又吉 凜さん

ホームページの運用やパンフレットの作成など広報業務を担当。

 

※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した2022年7月当時のものです。