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北見赤十字病院
北海道東部・北見市にある北見赤十字病院は、少子高齢化や医師不足を背景に、今後ますます求められる医師の働き方改革や地域医療・介護・福祉との連携強化を図るツールとしてLINE WORKSを導入。電話連絡をトークに置き替え、現場のコミュニケーションが効率化されました。さらにカレンダーの活用により医師の予定が見える化されたことで、業務時間の短縮にもつながり、業務負荷の低減のみならず、迅速な医療提供体制の構築を実現しています。 本事例のポイント -カレンダーで予定を管理し、手の空いている医師へピンポイントでヘルプ要請が可能に -医師と連携室の連携が強化され、患者のスピーディな受け入れ体制を構築 -医師どうしや診療科を超えた情報共有にテンプレートを活用し、相談業務を効率化 -緊急性の高いレポートを担当医師が即時確認できる仕組みを整備 北見赤十字病院の概要をご紹介ください。 上林さん: 1935年に開設された当院は、北海道指定の地方センター病院、地域医療支援病院として3次救命救急センターを有し、網走市や紋別市などを含むオホーツク3次医療圏で中核的な役割を担っています。総職員数は北見市の人口の約1%にあたる1,192名、そのうち医師数は126名です。また近年の沿革としては、2005年1月に地域がん診療連携拠点病院指定を受け、2014年12月には新病院をオープンし、2018年4月、北海道の委託を受けて道立北見病院を指定管理し、二病院一体運営を開始しています。 2022年10月には院内体制を変更して新たに「患者支援センター」を開設するなど、地域に根ざして歩みを進めてきました。職員一同が、オホーツク医療圏の最後の砦として、地域医療・介護・福祉と連携しながら、医療を提供しています。 LINE WORKSを導入された経緯を教えてください。 上林さん: 当院のある北見市を含むオホーツク医療圏は超高齢社会が進んでいます。例えば、高齢化が最も進んでいる留辺蘂(るべしべ)自治区では、約2.2人に1人が高齢者です。現在進行形で医療・介護度の高い患者さんが増えている状況です。 もともと医師数は全国や北海道平均に比べて少ない地域でしたが、医師以外の職種も働き手が少なくなっていきます。こうした現状に対応するためには、「医師や他職種、地域医療・介護・福祉との連携強化と、医師のタスクシェア・タスクシフトをすすめ、効率的で適切な医療を提供できる体制を整えること」がポイントで、そういった体制の実現のために重要なのが「情報共有」になります。 当院は、北海道大学大学院医学研究院消化器内科学教室の関連病院です。大学院で「肝臓」、「内視鏡」、「化学療法」、「胆膵」、「炎症性腸疾患」の専門分野を修めた医師が分野別に指導医師として派遣され、若手医師とともに現在は計10名で診療に携わっています。 当科の役割を24時間365日、絶え間なく果たすためには、指導医師と若手医師の協働は当然として、指導医師間でも各々の専門分野を互いに指導しあって、全員が「総合消化器内科」医師としてタスクシェアする必要があります。そのためには「情報共有」が何より大切です。 例えば緊急時にどこで誰が困っているのか、誰の助けが必要なのか、誰が手助けできるのか、最も皆で助け合わなければならない時に、そもそも緊急事態になっていること自体の「情報共有」が難しい、という課題がありました。また、各指導医師との相談業務が時間外となりがちなことも課題でした。 現場の情報共有の促進と、医師のスケジュール管理の徹底と業務環境の改善を図るため、LINE WORKSの導入を進めたのです。 院内でのLINE WORKS展開までの流れを教えてください。 上林さん: 幹部クラスのスタッフにスマホが支給されたタイミングでLINE WORKSを試験的に使い始めました。主に新型コロナ感染症関連の業務連絡で使用してみたところ、徐々に私を含め多くのスタッフがその使いやすさと活用の幅に魅力を感じ、私が所属する消化器内科・腫瘍内科の医師10名でも運用を開始しました。 その後、当科で一定の効果が出たこともあり、外科や麻酔科などほかの診療科にも運用範囲が広がっていきました。 LINE WORKSは医師の働き方改革にどう活用されていますか? 【カレンダー】医師の予定が見える化され、効率的なヘルプ要請を実現 【グループ】電話からグループに置きかえ、患者受け入れ連絡をスムーズに 【テンプレート】事前に共有事項が整理され、効率的な「報・連・相」を実現 上林さん: 消化器内科・腫瘍内科の医師はLINE WORKSのカレンダーに予定を登録して、「予定の見える化」を進めています。この予定の見える化により、電話効率の向上ひいては業務時間の短縮に寄与しました。 若手医師が指導医師にヘルプを呼ぶ場合、以前は誰の手が空いているか分からず、何となく手が空いていそうな先生に電話をかけていました。ただそれでは、何人にも電話をかけなければならず、無駄な業務が発生していました。 現在は、若手医師が指導医師の予定をカレンダーで確認してから、ピンポイントでヘルプの電話をかけられます。多忙な指導医師へ架電をするという「電話のかけづらさ」もなくなり、心理的なストレスも減ったように思います。 また、電話を受ける側の指導医師にとっても、医療行為中やインフォームドコンセント(IC)の時など、緊急の呼び出し以外の電話が受けにくい状況下での着信の数が軽減しました。 情報の共有スピード向上という観点では、一斉送信ができるグループトークも役に立っています。例えば、緊急で患者さんを受け入れる場合、以前は救急担当医師が関係者一人ひとりに電話をかけて、受け入れ患者さんの詳細を伝えていました。現在は、医師を含め関係者が所属するグループに患者さんのIDと受け入れ病棟の情報を一斉送信すれば、即座に情報共有が完了します。複数の関係者に情報が伝達されるので、「いま手伝えるよ」「すみません、その時間は対応できません」といったやり取りも生まれ、タスクシェアも進みました。 さらに、以前は困難だった診療科をまたいだカンファレンスの開始時間の調整もスムーズに行うことができています。 グループトークを用いてスピーディな情報共有とタスクシェアを実現。診療科をまたいだ調整業務もスムーズに 松田さん: テンプレートを活用することにより、医師どうしの相談に係る業務も改善されました。若手医師が専門分野の指導医師に相談したい際に、指導医師に事前に共有するべき項目をまとめたテンプレートもつくりました。 相談を受ける指導医師は、テンプレートで事前に把握した相談内容をもとに対応できるので、相談も短時間で済むようになりました。「いまちょっと良いですか?」とその場で情報を拾い合いながら対応するのとでは、相談を受ける側の負担がまったく異なります。さらに、テンプレートには回答期限も記載するようにしているので、急がずカルテ記載で回答できる場合、相談を受ける医師は自分の都合の良い時間で対応が可能となっています。 内視鏡分野の指導医師へ、「早期がんを疑う病変に対して、追加検査の必要性の判断や、専門的検査のスケジュール調整」などの相談について、指導医師が事前に欲しい情報をテンプレートにしています。 このように相談相手から事前に欲しい情報をまとめたテンプレートを活用することで、相談に係る業務時間の短縮と負担軽減になり、またタスクシェアや医師としてのナレッジ共有の効率化なども実現しています。 テンプレートを活用し、医師どうしのコミュニケーションが効率化 (左図)若手医師から内視鏡分野の指導医師への相談(右図)外科医師からの腫瘍内科医師への症例相談 そのほか、カンファレンス資料や着任時のマニュアルなど各種資料をフォルダに格納して、情報の集約およびペーパレス化をすすめています。さらに、会議日程や若手医師の曜日担当の変更などに関する調整や医師の意見収集にアンケート機能を活用しています。 医師への業務改善に関する調査をアンケートで実施 地域連携課と医師とのコミュニケーションはどのように変化しましたか? 西岡さん: 地域連携課では、1日に60件程度、外部医療機関からの紹介受診を対応しております。以前は紹介があった際、対応を急ぐか判断に迷う場合は、外来病棟で忙しく働く看護師に電話をして、さらにその看護師が医師と相談した上で、受診日や入院日の対応を決めていました。そのため、すぐ近くのクリニックで待っている患者さんに、一度帰宅していただくこともあるなど、受け入れ判断までに時間を要していました。 -
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株式会社ダイビ
創業以来、100年以上にわたり卒業アルバムの制作を手掛けている株式会社ダイビ。聴覚障がいを持つ従業員とのコミュニケーションをきっかけにLINE WORKSを導入しました。同社は電話・メールでの連絡をトークに置き換え、確認に係る時間を大幅に削減。また勤怠管理システム「奉行クラウド」との連携によって業務の効率化を図り、勤怠管理に係る業務時間を年間で474時間短縮させました。創出した時間はBCP対策や採用関連業務に充て、時代の変化を乗り越えられる組織作りに取り組む予定です。 本事例のポイント 聴覚障がいを持つ従業員とのスムーズな業務連絡に活用 電話やメールで起こりがちなコミュニケーションコストを大幅削減 ワークフローのデジタル化や事務処理時間削減、ペーパーレス化を実現 御社の企業概要をご紹介ください。 前田さん: 当社は1918年の創業以来、100年以上にわたり卒業アルバム制作事業を中心に展開している印刷企業です。とくに大学の卒業アルバム制作に強みを持ち、北は北海道、南は沖縄県まで、年間で約2,100校・約26万冊の卒業アルバムを制作しております。今後は少子化による生徒数・学生数の減少は避けられない状況です。厳しい市場環境の中、どのようにしてシェアの維持・拡大を図っていくのかが、当社のみならず業界全体の課題となっています。 LINE WORKSを導入された経緯を教えてください。 吉田さん: LINE WORKS導入のきっかけは、マスクをつける習慣が始まったことで聴覚障がいを持つ従業員とのコミュニケーションの課題に直面したことでした。その社員は、読唇術つまり口の動きで人の話をほとんど理解できる優秀な人材のため、これまでは大きな問題なくコミュニケーションを取れていました。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、皆がマスクをするようになり、スムーズなコミュニケーションが難しくなりました。筆談をするにしても生産性が落ちてしまうため、新たなコミュニケーションツールとしてLINE WORKSが候補に挙がり、2020年7月頃より一部部署から導入を開始しました。 前田さん: LINE WORKSの導入は、生産管理のデジタル化を推し進めている当社の取り組みの一つでもありました。卒業アルバム業界は、繁忙期と閑散期の差が非常に激しい業界です。具体的には8〜9月は就業時間が短く休みも多いですが、卒業シーズンに近い1〜2月に向けて非常に忙しくなります。労働の不均一性をいかになくし、合理的な生産体制を整えるかが当社にとっての大きな課題です。この課題解決の手段として、LINE WORKSの導入をはじめとしたデジタル化の推進を進めています。 最初にLINE WORKSを使用した所感を教えてください。 前田さん : 実際にLINE WORKSを使用し始めると、「さすが餅は餅屋だ」という印象を受けました。実はLINE WORKS導入前に、自社開発したグループウェアでチャットをしていたのですが、LINE WORKSの方が格段に使いやすく機能も揃っています。とくに、アプリのアイコン右上に赤丸で表示されるバッジの機能は素晴らしい発想だと思います。あの赤丸が通知を確認する動機付けになり、さらに操作性の高さやLINEへの馴染みもあり、想定以上に社内での浸透が早かったのが印象的でした。 LINE WORKSはどのように活用されていますか。 【トーク】担当者間や約15の部署間におけるスムーズなコミュニケーションの実現 【掲示板】会議議事録や社内報を掲載し、社内向け情報のペーパーレス化を実行 【タスク】面接日や選考状況を記録し、求職者管理に活用 吉田さん: 主に使用している機能はグループトークやノート、掲示板、カレンダー、タスクです。トークは部署内や部署間、担当者間でのコミュニケーションのために活用しています。例えば、営業部門から製本部門へ、印刷部数の変更やデータの修正などの指示連絡をトーク上で行っています。グループのノートは、部署ごとに業務上の注意点を掲載したり、各写真館の特記事項の情報共有のために使用しています。掲示板については、社内全体のお知らせや会議議事録、社内報などを掲載し、社内向け情報共有の用途で活用しています。 そのほか、カレンダーは社員どうしの予定共有のために、タスクは人材募集時に活用しています。タスクには面接日や選考状況などを記録・共有し、求職者管理に役立てています。 LINE WORKSの導入により、どのような業務改善を実現されましたか。 前田さん: コミュニケーションが圧倒的に円滑になりました。LINE WORKS導入前に使っていたチャットツールやメールでは、連絡を確認したのか送り手からは判断できません。そのため、いちいち「○○さんは確認しましたか?」と電話で確認する手間がかかっていました。一方、LINE WORKS導入後は、誰が既読したかのかが一目で確認できるため、電話による確認作業を省くことができているほか、連絡漏れによるミスも劇的に減らせています。また、情報をトークで一斉にリアルタイム共有できるようになったため、単純に情報の共有速度も上がりました。 吉田さん: 情報の共有速度向上は、業務の滞留防止にも寄与しています。例えば、営業部はLINE WORKSを用いて、お客さま先に居ながらデータの修正依頼を送ることができるようになったため、営業社員が帰社するよりも前に、制作担当が修正対応に取りかかれるようになりました。とくに繁忙期は、リアルタイムに修正指示をやり取りできるので助かっています。 LINE WORKSと奉行クラウドを連携させているとのことですが、どのように活用されているのでしょうか。 吉田さん: まず、奉行クラウドからの通知やアラートを、該当者のLINE WORKSのトークに通知させています。具体的には未打刻の通知、有給付与および有給残日数のお知らせ、4段階の残業時間の超過アラート、残業申請や休暇申請など各種申請の通知・アラートが該当者のトークへ送られます。 このうち、残業時間の超過アラートは、該当者のトークへ送られると同時に、管理職へはメールで通知される仕様です。また各種申請の通知については、部下(申請者)から申請が届いたタイミングで上長(承認者)に通知が届き、上長の承認後に部下に承認の通知が届くようになっています。 奉行クラウドとのアプリ連携により、どのような業務改善を実現されましたか。 赤松さん: ワークフローの改善ひいては業務時間の削減を実現できました。ワークフローの改善で大きな効果を上げているのが、未打刻者対応に係る業務の削減です。未打刻者がいた場合、以前は上長へ電話で「○○さん、昨日打刻をしていないですが、有給ですか?打刻忘れですか?」と確認作業をしていました。しかし、これでは電話をする私はもちろん、上長も電話対応のため、業務の手が止まってしまいます。 現在は、奉行クラウドとの連携により、未打刻通知が該当者へ送られるようになりました。その結果、未打刻に係る申請を該当者本人が行うようになり、電話連絡の手間と時間がなくなりました。また、奉行クラウドとの連携で、残業申請や休暇申請など各種申請のペーパーレス化も進められています。以前はすべて紙ベースでの申請だったため、申請者→部課長→経営管理部長と、各階で判子リレーを物理的に行う必要がありました。現在はそれらの作業をすべて奉行クラウド内で完結しています。 この各種申請のペーパーレス化は申請者や承認者の負担はもちろん、総務課の負担も大幅に低減させています。具体的には、残業届のExcel入力やチェック作業、休暇の事由の入力、申請書のシュレッダー作業などの手間がなくなったため、勤怠管理に係る事務処理時間を年間474時間、シュレッダー作業に係る手作業を年間2,880回削減し、年間8,640枚のペーパーレス化できました。 効率化されたことで創出した時間で何をされる予定ですか。 赤松さん : これまで総務課として手薄になっていたほかの仕事に取り組みたいと考えています。具体的には、緊急事態時における事業継続のための対策、いわゆるBCP対策(事業継続計画)の策定を進めていく予定です。加えて、費用対効果の高い求人媒体の選定や採用手法の見直しなどを行い、より効果的な採用活動の実現も目指していきたいと考えています。 前田さん: 経営サイドとしては、総務課と共に社員教育にもより注力していきたいと考えています。例えば、勉強会やセミナーなども展開し、従業員のスキルを伸ばすサポートができたら良いなと思います。このような新たな取り組みを考えられるのも、奉行クラウドとの連携により総務課のキャパシティに余裕が生まれたからこそです。 今後、当社が業界で生き残るためには、競合優位性の確保および従業員満足度の向上を目的に、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していく必要があります。LINE WORKSについては、DX推進の観点から、引き続き社内のコミュニケーションツールや外部システムとの連携を進めていきたいと考えています。 【お話を伺った方】 前田 哲治さん
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