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【2024年12月施行】電波法改正でアナログ無線機が使用禁止に
この法改正は、電波の有効活用を目的とした「周波数帯の再編」が主な内容です。
具体的には、350MHz帯および400MHz帯のアナログ方式の周波数を、より効率的なデジタル方式へ移行させることで、占有周波数帯幅を狭帯域化し、限られた電波資源をより有効活用する目的があります。
(注:これとは別に、2005年に改正された「スプリアス規格」という電波品質に関するルールもありますが、これは今回の350/400MHz帯アナログ簡易無線の使用禁止とは別の規制です)
参考元:総務省|北海道総合通信局|簡易無線局に関する手続きについて
参考元:総務省|周波数再編アクションプラン(令和7年度版)(案)
電波法改正の全体像:2つの規制変更を整理
今回の電波法改正により、2024年12月1日から使用できなくなるのは、主に「周波数帯の再編」に伴う措置です。
具体的には、350MHz帯および400MHz帯のアナログ簡易無線機が対象となります。これらの周波数帯をデジタル方式に移行させることで、電波の有効活用を図ることが目的です。
なお、これとは別に、2005年に改正された「スプリアス規格」という電波の品質に関する基準も存在します。
旧スプリアス規格の特定小電力トランシーバーについては、当初2022年11月30日が使用期限でしたが、現在は当分の間使用期限が延長されています。
参考元:総務省 電波利用ポータル|免許関係|無線設備のスプリアス発射の強度の許容値
具体的にいつから使えなくなる?期限と注意点
アナログ無線機の使用禁止期限は、2024年12月1日でした。
この日以降、対象となる旧規格の無線機を使用することは不法無線局の開設とみなされ、罰則の対象となります。
すでに期限を過ぎているため、「知らなかった」では済まされません。
もし現在も対象機種を使用している場合は、ただちに利用を中止し、代替案へ移行する必要があります。
自社の無線機が対象かどうかを早急に確認し、適切な対応を取ることが、事業を継続するうえで非常に重要です。
あなたの無線機は大丈夫?対象となる機種の確認方法
お使いの無線機が法改正の対象となるか、不安に思われる方も多いでしょう。ここでは、誰でも簡単に確認できる2つの方法をご紹介します。
一つは、無線機本体に記載されている「技適番号」を総務省のサイトで調べる方法。もう一つは、旧スプリアス規格の無線機に共通する特徴から見分ける方法です。
技適番号で確認する方法【総務省サイトの使い方】
最も確実なのは、「技適番号」で確認する方法です。
技適番号とは、その無線機が日本の技術基準に適合していることを証明する番号で、本体のラベルやシールに「技適マーク」とともに記載されています。
確認の手順は以下の通りです。
- 無線機本体のラベルから「002-」などで始まる技適番号を見つける
- 総務省の電波利用ポータルにある「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」ページを開く
- 「番号」の欄に技適番号を入力して検索する
検索結果の「スプリアス規定」の項目で、「新スプリアス規定」と表示されていることを確認してください。
また、対象周波数帯が350MHz帯・400MHz帯でないこと、またはデジタル方式であることを確認しましょう。
参考元:総務省 電波利用ポータル | 技術基準適合証明等を受けた機器の検索
旧スプリアス規格の見分け方
技適番号での確認が難しい場合、いくつかの特徴から旧規格の無線機を推測することも可能です。
たとえば、2007年11月30日以前に製造または販売されたアナログ無線機は、旧スプリアス規格である可能性が非常に高いです。
また、無線機のメーカーや販売代理店に問い合わせることで、対象機種かどうかを教えてもらえる場合もあります。
ただし、これはあくまで簡易的な確認方法です。最終的には技適番号で確認することを強く推奨します。
参考元:総務省 電波利用ポータル|免許関係|スプリアス発射の強度の許容値に係る技術基準の改正に伴う経過措置
違反した場合の罰則と事業への影響
電波法改正に対応せず、使用禁止となったアナログ無線機を使い続けることには、厳しい罰則が科せられます。
法的な罰則はもちろん、事業そのものにも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、具体的な罰則内容と、事業者が直面するリスクについて詳しく解説します。
不法無線局として1年以下の懲役または100万円以下の罰金
電波法第110条により、使用が認められていない無線機を使用した場合、「不法無線局を開設・運用した」とみなされます。
これに違反すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。これは法人だけでなく、実際に使用した個人も対象となる重い罰則です。
たった1台の古い無線機が、会社全体に大きな損害を与える可能性があることを認識しておく必要があります。
事業者が受ける具体的なリスク
法的な罰則以上に深刻なのが、事業継続への影響です。
たとえば、建設現場や大規模イベントの運営において、スタッフ間の通信が突然途絶える事態を想像してみてください。作業の遅延や中断はもちろん、重大な事故につながる危険性も否定できません。
また、法令違反が発覚すれば、企業の社会的信用は大きく損なわれます。取引先からの信頼を失い、公共事業の入札資格を停止されるといったリスクも考えられます。
電波法改正への具体的な対策と代替案

使用禁止となったアナログ無線機をお持ちの場合、速やかに代替案へ移行する必要があります。
主な選択肢は3つで、スマホのインカムアプリ、新規格のデジタル簡易無線、そして免許不要の特定小電力トランシーバーです。
それぞれのメリット・デメリットを比較し、自社の業務に最適な方法を選びましょう。
選択肢1:スマホのインカムアプリへの切り替え
現在、最も注目されているのが、スマートフォンをトランシーバーとして利用できるインカムアプリです。
携帯電話の通信網を使うため、日本全国どこでも距離を気にせず通信できるのが最大のメリット。専用機器の購入が不要で、導入コストを大幅に抑えられます。
一方で、携帯電話の電波が届かない場所では使えない、データ通信量を消費するといった点には注意が必要です。
選択肢2:新スプリアス規格対応のデジタル簡易無線に切り替え
従来のトランシーバーと同じような使い勝手を求めるなら、新スプリアス規格に対応したデジタル簡易無線への買い替えが選択肢となります。
デジタル方式は音声がクリアで、混信や盗聴のリスクが低いのが特徴です。
ただし、1台あたり数万円以上の導入コストがかかり、機種によっては免許や登録申請が必要になるため、手続きの手間と費用が発生します。
選択肢3:免許不要の特定小電力トランシーバーの活用
「特小」とも呼ばれる特定小電力トランシーバーは、出力が小さく、免許や登録が一切不要で手軽に導入できるのが魅力です。
購入してすぐに使えるため、小規模な店舗やイベントでの利用に向いています。
しかし、通信距離が数百メートル程度と非常に短いため、広範囲での連絡には向きません。
また、壁などの障害物にも弱く、他の電波と混信しやすいというデメリットもあります。
【法改正対応】スマホがトランシーバーに!現場ですぐ使える新しい選択肢

アナログ無線機の代替案として、多くの企業で導入が進んでいるのが、スマートフォンを活用したトランシーバーアプリです。
専用機器の購入が不要なため、導入コストを大幅に削減できます。携帯キャリアの通信網を利用するため、従来の無線機のように距離の制約がなく、全国どこにいてもクリアな音声で通信が可能です。
たとえば、LINEWORKSラジャーでは、複数人での同時通話はもちろん、話した内容がAIによって自動でテキスト化され、後からチャットで確認することもできます。
これにより、「言った・言わない」のトラブルを防ぎ、聞き逃しによるミスを減らすことができるのです。手が離せない現場作業中でも、ハンズフリーで会話できるため、安全性と作業効率が向上します。
初期費用を抑えつつ、従来の無線機以上の機能性を求める企業にとって、最適な選択肢といえるでしょう。
今後の電波法改正の動向にも注意
今回の350MHz/400MHz帯アナログ無線機の使用禁止は、周波数帯の再編という電波法改正の一環です。電波利用の環境は日々変化しており、今後も新たな法改正が行われる可能性があります。
たとえば、2025年10月1日からは、無線局免許状が完全デジタル化されました。これにより、免許の申請や管理がオンラインで完結するようになり、事業者の手続き負担が軽減されています。
このように、法律や制度は常にアップデートされていきます。事業者は、自社の通信環境が法令に準拠しているか、定期的に情報を確認し、適切に対応していくことが重要です。