言った言わないトラブルを防ぐには|原因・対策・記録の仕組みまで解説

言った言わないトラブルを防ぐには、口頭で決まったことを記録に残す範囲と置き場所、確かめ方を職場で決めておくことが大切です。   会議は議事録、電話や商談は確認メール、日々の指示はチャットのように、連絡の種類で残し方を分けます。

目次

    言った言わないトラブルが起きる理由

    言った言わないトラブルは、口頭で伝えた内容が記録に残らず、伝えた側と受け取った側の記憶や解釈が食い違ったときに起きます。交代勤務がある職場や、作業をしながら指示を受ける職場ほど、一人ひとりの注意だけで防ぐのは難しくなります。会話の内容は当事者の記憶にしか残らず、あとから確かめる材料がないためです。

    人の記憶は時間がたつと細部があいまいになり、同じ説明を聞いても、立場や経験によって受け取り方が変わります。騒がしい場所での聞き違いや、「なるべく早く」のような期限があいまいな指示も、解釈がずれるきっかけです。一対一の口頭連絡や伝言が続くと、途中で内容の一部が抜けたり、一人だけ伝わっていなかったりします。

    いま食い違いが起きていて、その場の収め方を知りたい場合は、先に言った言わないが起きたときの対処法を確かめてください。

    言った言わないを防ぐために職場で決めておくこと

    言った言わないトラブルを職場で防ぐには、記録に残す連絡の範囲、記録を置く場所、書く人と確かめる人の3つを決めておきます。店長や施設長、チームリーダーなど、職場の連絡の流れを決める立場の人に向けた内容です。3つが決まっていれば、誰が連絡を受けても同じ形で記録が残り、あとから同じ場所で確かめられます。

    記録に残す連絡の範囲を決める

    記録に残すのは、食い違うと手戻りや取引先とのトラブルにつながる連絡に絞ります。すべての会話を文字にしようとすると書く手間が増え、続かなくなるためです。範囲を決めるときは、連絡の種類ごとに残す項目まで決めておくと、書く人が迷いません。

    連絡の種類 記録に残す項目の例
    指示や予定の変更 変更前と変更後の内容、変更を決めた人、日時
    期限のある依頼 担当者、期限、どこまで終われば完了か
    取引先・お客様との約束 納期、数量、金額、先方の担当者
    会議・打ち合わせ 決まったこと、担当者、次の期限
    シフト交代・申し送り 対応が終わったこと、続いていること、次に誰が何をするか

    記録を置く場所を連絡の種類ごとに1つにする

    記録を置く場所は、連絡の種類ごとに1か所に決めます。同じ内容がメール、チャット、手書きのメモに分かれて残ると、どれが新しい内容か分からなくなり、確かめるのに時間がかかるためです。置き場所には、関係者全員が見られるグループチャットや共有フォルダを選ぶと、一人だけ聞いていないという食い違いも減らせます。全員で見られるチャットがまだ職場にない場合は、チャットや掲示板などの連絡ツールの比べ方を確かめてから置き場所を決めましょう。

    書く人と確かめる人を決める

    記録を続けるには、書く人と確かめる人をあらかじめ決めておくことが大切です。会議なら進行役以外の参加者が議事録を書き、口頭の指示なら指示を受けた人が書く、というように場面ごとに担当を決めます。書いた記録を相手や関係者が読み、違っていればその日のうちに直す手順まで決めておくと、ずれに早い段階で気づけます。

    記録の方法と選び方

    記録の方法には、手書きメモ、議事録、確認メール、チャット、録音、音声の文字起こしがあり、書きやすさと探しやすさが方法ごとに違います。会議や取引先とのやり取りは文字の記録で残しやすく、手がふさがる現場の連絡で使いやすいのは音声を文字にする方法です。1つの方法ですべてをまかなうより、連絡の種類ごとに使い分けると続けやすくなります。

    方法 書きやすさ あとからの探しやすさ・共有 合う場面
    手書きメモ その場ですぐ書ける 書いた本人しか見られず、共有しにくい 一人で受けた指示の控え
    議事録 作成に時間がかかる 決まったことを整理して共有できる 会議、取引先との打ち合わせ
    確認メール 短い文面なら手間は少ない 相手と同じ文面を持てる。件数が増えると探しにくい 電話や商談のあとの確認
    チャット 短い文ですぐ送れる グループ全員が見られる。投稿が増えると前の連絡を探しにくい 日々の指示や予定の変更
    録音 録音を始めるだけで残せる 聞き直すのに時間がかかり、決まったことを一覧で見にくい 研修や説明会の聞き直し
    音声の文字起こし 話すだけで文字になる 文字で読み返せる。変換の誤りがないか確かめる手間がある 手がふさがる現場の声の連絡、会議

    たとえば、会議は議事録、取引先との約束は確認メール、日々の指示や変更はチャットのように、連絡の種類ごとに方法を決めておくと迷いません。録音は話した内容をそのまま残せる一方、必要な部分を探すのに時間がかかるため、決まったことは文字でも残しておくと確かめやすくなります。

    場面ごとの記録の残し方

    記録の残し方は、会議、電話や商談、口頭の指示、シフト交代、手がふさがる現場での作業中といった場面ごとに変えると、無理なく続けられます。文字を打てる場面と打てない場面では、使える方法と書ける量が違うためです。どの場面でも、決まったことを短く残し、関係者が同じ内容を見られるようにする点は共通しています。

    会議・打ち合わせは決まったこと・担当・期限を残す

    会議や打ち合わせの議事録に残すのは、決まったこと、担当者、次の期限の3点です。発言を一つずつ書き取るより、3点に絞ったほうが早く書け、読む側もすぐに確かめられます。会議の最後の数分で書いた3点を読み上げ、参加者に違いがないかを確かめると、その場でずれを直せます。

    電話や商談のあとは確認メールを送る

    取引先との電話や商談で決まったことは、その日のうちに確認メールで相手に送ります。文面は次のくらいの短さで十分です。

    「本日お電話でご相談した件、次のとおり理解しております。納期は〇月〇日、数量は〇個、ご担当は〇〇様です。認識が違っていればお知らせください。」

    相手から返信があれば、同じ内容を双方で確かめたことになります。社内の関係者にも同じ文面をチームのチャットで共有しておくと、担当者が休んだ日もほかのメンバーが内容を確かめられます。

    口頭の指示は受けた人がチャットに一文で残す

    上司や先輩から口頭で受けた指示は、受けた人がチームのチャットに一文で残します。「新商品の棚替え、今日の閉店まで、担当は自分」のように、何を、いつまでに、誰がの3点が入っていれば十分です。指示した人がそれを読んで違っていれば直す決まりにしておくと、その日のうちにずれが分かります。

    シフト交代・申し送りは書式をそろえる

    シフト交代や休み明けのように、その場にいなかった人へ伝える場面では、申し送りの書式をそろえておきます。対応が終わったこと、続いていること、次に誰が何をするかの3つの欄を設けると、書く人によって抜ける項目が変わりにくくなります。欄の書き方に迷ったら、申し送りで伝える項目と例文をもとに書式を作ってください。

    手がふさがる現場では声の連絡を文字でも残す

    介護、建設、飲食、小売のように両手がふさがる作業が多い現場では、声の連絡を文字でも残せる方法を選びます。連絡のたびにチャットへ入力する余裕はなく、録音機能のないトランシーバーやインカムでは話した内容が残らないためです。

    声の連絡を文字でも残す方法の一つが、文字起こし機能のあるトランシーバーアプリです。LINE WORKSラジャーはスマートフォンをトランシーバーのように使えるアプリで、ボタンを押して話すと同じチャンネルのメンバー全員に声が届きます。アドバンストプランでは、話した内容を自動でテキストに変換し、あとからスマートフォンで読み返せます。

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    記録の仕組みを続けるための運用

    記録の仕組みを続けるには、書く手間を小さくすることと、記録を内容の確かめ合いに使うと職場で決めておくことが大切です。書く負担が大きいと記録は次第に省かれ、記録が誰かを責めるために使われると、ありのままを書く人が減るためです。運用を見直す役は、ルールを決めたリーダーが担うと続けやすくなります。

    書式を短くして、書く手間を減らす

    記録の書式は、日付、相手、決まったこと、担当、期限の5項目程度に絞ります。項目が多いと、忙しい日ほど書くのが後回しになるためです。ひな形をチャットの固定メッセージにしておく、議事録の様式を1つにそろえるといった工夫で、書き始めるまでの手間を減らせます。決めたルールは、使いにくい項目がないかを定期的に見直してください。

    記録を責める材料にしない

    記録は、食い違いが起きたときに誰が悪いかを決めるためでなく、何が決まっていたかを一緒に確かめるために使います。記録が叱責の材料になると、自分のミスを書き残すのを避ける人が出て、記録そのものが残らなくなります。食い違いが見つかったときは、書き方や確かめる手順のどこを直せば防げたかを話し合ってください。

    録音や文字起こしを使うときは扱いを決めておく

    会議の録音や音声の文字起こしを記録に使う場合は、録ることを参加者に伝えたうえで、保存する場所、見られる人の範囲、残しておく期間を決めておきます。録音した内容も、社内のほかの記録と同じように扱いのルールを決めてから使い始めると安心です。

    よくある質問

    記録が残っていても言った言わないになったときは、どうすればよいですか?

    当事者どうしで記録を一緒に見て、記録で確かめられることと、記録にないことを切り分けます。記録にない部分は、どちらが正しいかを決めるより、今の作業をどう進めるかを先に決め直すと、業務を止めずに済みます。

    オンライン会議でも言った言わないは起きますか?

    起きます。音声が途切れて聞き取れなかった部分を推測で補ったり、発言が重なって聞き逃したりすることがあるためです。議事録の画面を共有しながら書き進めると、決まったことをその場で参加者全員が確かめられます。会議のあとに決定事項をチャットで送る運用も、対面の会議と同じように役立ちます。

    チャットやアプリの履歴は、いつまで残りますか?

    履歴を見られる期間は、サービスやプランによって違います。一定の期間を過ぎると古い履歴が見られなくなるサービスもあるため、記録の置き場所に使う前に、保存期間を確かめておいてください。長く残したい決定事項は、議事録として社内の共有フォルダにも保存しておくと安心です。

    まとめ

    言った言わないトラブルを防ぐ仕組みづくりで押さえておきたい点は次のとおりです。

    • 原因の多くは、口頭の内容が記録に残らないことと、記憶や解釈のずれ
    • 職場では、記録に残す連絡の範囲、置く場所、書く人と確かめる人を決める
    • 会議は議事録、電話や商談は確認メール、日々の指示はチャットのように、連絡の種類で方法を使い分ける
    • 続けるには、書式を短くし、記録を責める材料にしない

    まずは、食い違うと困る連絡を1つ選び、その記録をどこに残すかをチームで決めるところから始めてみてください。小さなルールでも、関係者が同じ場所で記録を確かめられるようになると、行き違いに早く気づけます。

    手がふさがる現場で声の連絡も文字で残したい場合は、LINE WORKSラジャーも選択肢の一つです。スマートフォンをトランシーバーのように使える音声コミュニケーションツールで、アドバンストプランでは発話を自動でテキストに変換できます。トーク履歴の保持期間は7日間で、LINE WORKSと併用すると3年間です。フリープランは0円で試せます(会話は40分で一度切断)。有償プランは30日間の無償トライアルがあります。

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