目次
文字起こしとは?
会議やインタビューの記録を任されたとき、最初に向き合うことになるのが音声をテキストに変える作業です。
まずは文字起こしという言葉が指す範囲と、どのような場面で使われているのかを整理していきましょう。
文字起こしとテープ起こしの違い
文字起こしとは、録音した音声や動画の内容を書き起こし、テキストデータに変換する作業です。
よく耳にする「テープ起こし」も、指している作業は文字起こしとほぼ同じです。
テープ起こしという呼び方は録音の媒体がカセットテープだった時代に広まったもので、ICレコーダーやスマートフォンでの録音が主流になった現在は実態に合わなくなっています。
ほかにも「書き起こし」「音声起こし」「逐語記録」といった呼び名があり、どれも音声を文字にする作業を指しています。
文字起こしが活用される主なシーン
もっとも身近なのは、会議や打ち合わせの記録を議事録として残すシーンです。
取材記事やインタビュー記事を作るメディアの現場でも、録音した会話を文字起こししてから執筆に入ります。
大学や研究機関では、シンポジウムや講演会の抄録用の原稿づくりや研究用インタビューの分析にも使われます。
ハラスメントやコンプライアンス違反の調査のように、発言をそのまま証跡として残す用途もあります。
文字起こしの種類は3つ!素起こし・ケバ取り・整文の違い

文字起こしには、音声をどこまで整えるかによって「素起こし」「ケバ取り」「整文」という3つの仕上げ方があります。
どれを選ぶかで読みやすさと正確さのバランスが変わるので、作業や依頼を始める前に決めておきましょう。
素起こし|発言を一言一句そのまま文字にする
素起こしは、音声の内容を一言一句そのまま文字にする方法です。
「えー」「あのー」といった意味を持たない言葉や、言い淀み、言い間違いまで残して書き起こします。
読みやすさは犠牲になりますが、言葉に詰まった様子や会話の間まで記録に残るため、その場の雰囲気を正確に再現できます。
裁判の証拠書類やカウンセリングの記録、会話分析や言語研究のように、内容のわかりやすさよりも正確さが求められる場面に向いています。
ケバ取り|不要な言葉を取り除いて読みやすくする
ケバ取りは、「えー」「あのー」のように意味を持たない言葉を取り除いて文字にする方法です。
ケバ取りという名前は、会話に混ざる不要な言葉を、布や紙の表面にできる細かな毛羽(けば)に見立てた呼び方といわれています。
話した内容そのものは変えないため、やり取りの流れを保ったまま読みやすさを高められます。
「標準起こし」とも呼ばれ、インタビューや座談会の議事録に加えて、セミナーや講演の記録にも幅広く使われています。
整文|書き言葉として自然な文章に整える
整文は、ケバ取りした文章をさらに整え、書き言葉として自然に読める状態に仕上げる方法です。
重複した発言を整理し、語尾を『です・ます』調にそろえ、不自然に入れ替わった語順も綺麗に整えます。
例えば「駅に行ったんですよ私、昨日」という発言なら、語順を入れ替えて「昨日、私は駅に行ったんですよ」という形にします。
手を入れたあとの文章はそのまま配布や公開に使えるため、会議の議事録や報告書に向いています。
ただし話の内容を正しく理解しながら直す必要があり、素起こしやケバ取りよりも作業に時間がかかります。
文字起こしのやり方は?3つの方法を比較

文字起こしの進め方は主に3つの方法に分けられます。費用と時間、精度のどこを優先するかで選ぶべき方法が変わります。
自分の手で聞きながら書き起こす
もっとも費用がかからないのは、録音を再生しながら自分でテキストに打ち込む進め方です。
ただし、日本語の発話速度は1分間に約300文字に達するのに対し、一般的な入力速度は80〜90文字ほどに留まります。
再生と停止、巻き戻しを繰り返すことになるため、慣れた方でも1時間の音源の文字起こしに3〜4時間かかるといわれています。
キーボードやイヤホンを使いやすいものにそろえたり、タイピングの技術を磨いたりすれば作業は速くなりますが、聞き直しの手間そのものは残ります。
また、聞き取りにくい発言や専門用語は自分で調べながら書き起こすことになり、仕上がりの正確さは作業者の力量に左右されます。
専門の業者・サービスに外注する
社内の作業をなくしたい場合は、文字起こしを専門に扱う業者へ外注する方法があります。
プロのライターが内容を精査して仕上げるため、固有名詞や用語の正確性が保証されたテキストが納品されるのが大きなメリットです。
一方で料金は1分あたり200円前後が目安で、60分の会議であれば1万円台の費用が毎回かかります。
整文まで依頼すると単価はさらに上がり、録音が長い会議ほど1件あたりの金額も大きくなります。
また、依頼から納品までは数日かかるため、記録を急いで共有したい会議には向かない場合もあります。
音声データを社外に預けることにもなるため、秘密保持契約の締結やセキュリティ認証の取得状況を確かめてから依頼しましょう。
AI文字起こしツールで自動化する
そして3つ目の選択肢が、AIを活用した音声認識ツールによる自動テキスト化です。
録音した音声を読み込ませれば数分でテキストが手に入るため、聞き直しながら手作業で文字をすべて打ち込む時間が大幅に削減されます。
精度の面でも音声認識の技術は年々向上しており、例えばLINE WORKS AiNoteは独自の性能評価(2024年8月)において文字正解率90.8%という高い水準を実現しています。
認識精度の高いツールを選べば直す箇所そのものが少なくなり、人間は確認と軽微な修正のみで議事録などの作成を終えることができます。
費用は外注より抑えやすく、依頼のやり取りをしたり、納期を待ったりする必要もありません。
AI文字起こしツールを選ぶ4つのポイント

AI文字起こしツールは数が多く、認識精度や搭載している機能に差があります。
ビジネス利用を想定しているなら、以下に挙げる4つのポイントを事前にチェックして導入後のミスマッチを防ぎましょう。
日本語の認識精度は実用レベルか
最初に確かめたいのは、日本語をどこまで正しく文字起こしできるかという精度です。
固有名詞や金額、日付を誤って記録してしまうと、議事録そのものが信用されなくなります。
認識の精度を数値で公開しているツールもあるので、比較の判断材料として確認しておきましょう。
業種ごとの専門用語に対応したモデルや、単語登録の機能があれば、社内用語の多い会議でも修正の手間を抑えられます。
話者分離やAI要約など後工程の機能があるか
AIが書き出したテキストには言い淀みや同じ話の繰り返しがそのまま並ぶため、会議の結論を読み取るまでに時間がかかります。
読める形にするには、ケバ取りや整文にあたる作業と要点の抜き出しが必要になります。
AI要約や決定事項・タスクの自動抽出に対応したツールなら、この後工程までまとめて任せられます。
さらに、発言を話し手ごとに記録する「話者分離」機能があれば、誰の発言かを切り分ける手間もかかりません。
録音データのアップロードやWeb会議に対応しているか
3つ目の観点は、普段の会議でそのまま使えるかどうかです。
ZoomやMicrosoft TeamsといったWeb会議ツールと連携できれば、会議のたびに別途録音の準備をする必要がなくなります。
対面の打ち合わせが多い場合は、ICレコーダーやスマートフォンで録った音声ファイルをアップロードできるかも確認しましょう。
どちらにも対応していれば、Web会議と訪問先での商談が混在する働き方でも記録の残し方を揃えられます。
企業で使えるセキュリティ体制か
会議の音声には、社外秘の情報や個人情報が含まれることが少なくありません。
データの暗号化といった基本的な対策はもちろん、閲覧者を制限する権限管理や、議事録へのアクセス履歴を確認できるログ機能が備わっているかを事前に確かめておきましょう。
企業で使うのであれば、二要素認証やIPアドレス制限のように、利用者と接続元を限定できる仕組みも重要になります。
文字起こしからAI要約まで完結する「LINE WORKS AiNote」

文字起こしの手間をまとめて減らすなら、LINE WORKS AiNoteがおすすめです。
日本語の音声認識において文字正解率90.8%・数字認識率80.3%という高い精度を公表しており、聞き取りが難しい数字のデータまで正確に文字起こしすることができます。
さらに企業向けプランの自動話者認識機能を使えば、発言者の名前まで記録に残ります。
ZoomやMicrosoft Teams、Google MeetといったWeb会議ツールとも連携でき、手元の音声データを読み込ませて記録を作ることも可能です。
AI要約が全体の概要とタスクを抜き出すので、長い文字起こしを読み返して要点をまとめ直す作業は必要ありません。
精度や使い心地は30日間の無償トライアルで確かめられるので、まずは自社の会議の音声で試してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問
最後に、文字起こしについてよく寄せられる質問にお答えします。
文字起こしを無料で行う方法はありますか?
あります。AI文字起こしツールの無料プランを使えば、費用をかけずに文字起こしを試せます。ただし無料の範囲では月あたりの利用時間や1回の録音時間に制限があり、入力した音声がAIの学習に使われる場合もあります。業務の記録として続けるのであれば有償プランを検討しましょう。
1時間の録音の文字起こしにはどれくらい時間がかかりますか?
自分で書き起こす場合は、慣れた方でも3〜4時間かかるといわれています。音源の品質や仕上げ方によっては7〜10時間かかることもあり、業務の合間に終わらせるのは難しい作業です。
AIによる文字起こしの精度は高いですか?
条件によって差があります。静かな環境で一人が明瞭に話す音声であれば多少の手直しで使えるレベルに達していますが、雑音の多い会議室や複数人が同時に話す場面では誤変換が増える傾向にあります。単語登録に対応したツールを選ぶと修正の負担を抑えられます。
録音済みの音声ファイルからでも文字起こしはできますか?
できます。多くのAI文字起こしツールでは、ICレコーダーやスマートフォンで録音したファイルをアップロードして文字起こしができます。ただしプランによって1回にアップロードできる録音の長さに上限があるので、長時間の会議では事前に確認しておきましょう。
文字起こしを外注すると料金はどれくらいかかりますか?
1分あたり200円前後が目安で、60分の音声なら1万2,000〜1万5,000円ほどになります。ケバ取りよりも整文のほうが単価が高く、依頼する仕上げ方によって金額は変わります。長い会議を毎回外注すると費用がふくらむので、AI文字起こしツールの導入も検討してみましょう。
文字起こしはAI活用で効率化を!
文字起こしとは、会議やインタビューの音声をテキストに変換する作業で、素起こし・ケバ取り・整文という3つの仕上げ方があります。
目的に合う仕上げ方を決めたうえで、自分で書き起こすか、外注するか、AI文字起こしツールに任せるかを選んでいきましょう。
手作業は費用がかからない代わりに多くの時間がかかり、外注は品質が安定する代わりに費用と情報管理の負担が残ります。
会議のたびに発生する記録作業を減らしたいなら、文字起こしから要約・タスク抽出まで一貫して行えるAI議事録作成ツールが現実的な選択肢になります。
日本語の認識精度やセキュリティ体制などを比較し、自社の会議に合うツールを見つけてください。
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