第4回 LINE WORKS × MIXI QA合同勉強会レポート

2026.10.16

 

~「QA業務におけるAI活用の事例共有」~

LINE WORKS社とMIXI社のQAチームが、お互いに学び合い、意見交換ができる関係を築くことを目的とした「QA合同勉強会」の第4回が、2026年10月8日に、LINE WORKS本社(渋谷サクラステージ)で開催されました。

 

 

この勉強会は毎回異なるテーマで開催しており、今回は「QA業務におけるAI活用の事例共有」をテーマに、ライトニングトーク(LT)形式で実施しました。

生成AIやAIエージェントの活用が急速に広がる中、QAの現場でも「どこまで任せられるのか」「どう組織に広げていくのか」は多くのチームに共通する関心事です。両社から3名ずつ、計6名が登壇し、日々のQA業務の中でAIをどのように活用しているのか、どのように組織に浸透させていったのかを、成功事例だけでなく失敗から得た気づきも含めて発表しました。

 

LINE WORKS大川によるOpening Session

 

本記事では、各発表の内容をダイジェストでご紹介します。


 

  • ① LINE WORKS 金子「Claude、こんな感じで使ってます」

AI(Claude)を使い始めて2か月。「使い方を覚えてから始めたのではなく、試して聞いてを繰り返すうちに、いつの間にか慣れていた」という等身大の活用プロセスを紹介しました。

最初の1週間は「何を聞けばいいか分からない」状態からのスタート。メール文面の添削や技術的な調べ物を通じて少しずつコツをつかみ、現在は新機能の仕様書からテスト観点・テストケースを作成する業務で活用しています。

 

  • ② MIXI 雑賀氏「AI製テストケース、実際どのくらい使えたか計測してみた」

デザイン画像をAIに読み込ませてテスト観点を出す取り組みについて、「実際どのくらい使えたのか」を数値で検証した結果を共有いただきました。

対象は静的なWebサイト。既存の完了済みテストケースをサンプルとして学習させ、出力形式を固定したうえで、デザイナーが作成したデザイン画像から観点を出力させました。

 

  • ③ LINE WORKS 天野「AIにテストを自動化させたら一度、手動に戻った話」

既存のテストケースをPlaywrightで自動化し、実行動画で確認する取り組みが効率化につながらず、一度手動テストに戻った経験と、そこから得た気づきを紹介しました。

結論は「自動化のボトルネックは『作ること』ではなく『レビュー』だった」。その後の改善版では、人がレビューしやすい形で作ることを前提に、レビュー機能そのものもAI(Claude Code)に作ってもらうことで改善しました。

 

④ MIXI 渡邊氏「AI活用 1000本ノック – QA1人チームの場合」

新規ゲームタイトルのQAを1人で担当する中、自作のQAツール群でAIを「人手」として活用している事例を、まさに1000本ノックの勢いで紹介いただきました。

Claude Codeを使い始めて2〜3か月とのことですが、活用範囲は仕様の把握からテスト設計、自動テストまで多岐にわたります。

 

  • ⑤ MIXI 坂田氏「『テストする時の頭の使い方』をAIで再現してみた」

「テスト→発見→仮説→検証」のループを自律的に回すAIエージェント「QA Explorer」を設計・開発し、業務で活用している事例を紹介いただきました。

AIを「地頭は非常に高いが、プロダクトの知見やテストの専門性に弱点のあるメンバー」と捉え、その弱点を補う「働きやすい環境」を設計する、という考え方が印象的でした。

 

  • ⑥ LINE WORKS 壽浦「Democratizing QA Experiences with AI Agents」

開発寄りのメンバーが使いこなしているAIエージェントを、技術寄りではないQAメンバーやQA専任のメンバーにどう広げていくか–「QA体験の民主化」をテーマに発表しました。

最初のステップとして「今困っていることを改善するツール」をAIエージェントに作ってもらう取り組みを行ったところ、メンバーが自らテスト設計ツール、テストケース作成ツール、不具合報告用の動画圧縮ツールなどを次々と生み出しました。

 


6本の発表が終わった後の懇親会では、「ここをもっと詳しく聞きたい」と発表者を囲む輪が自然と生まれ、質問や意見交換が続きました。AI活用への関心の高さを実感するとともに、参加者同士が経験や知識を共有し、共に成長し合える場として、このイベント自体が回を重ねるごとに進化してきていることを感じられた時間でした。

MIXI QAチームの皆さん、改めてありがとうございました。

 

今後もこのような機会を設け、LINE WORKSは一層のサービス品質・価値向上に取り組んでまいります。