取締役会議事録とは?記載事項・作成ルールと作成負担を減らすポイントを解説

取締役会議事録は、会社法によって作成が義務付けられた法的書類です。「毎回の作成が大変」「記載漏れが怖い」という担当者の声は多く、手間のかかる業務として知られています。この記事では、取締役会議事録の基本的な意味と法的背景、記載すべき項目と作成ルール、担当者が抱えやすい課題、そしてAIを活用した効率化のポイントまでを解説します。

目次

    取締役会議事録とは?会社法において作成が定められている背景

    取締役会議事録とは?会社法において作成が定められている背景

     

    取締役会議事録とは、取締役会で行われた審議・決議の内容を記録した公式な書類です。

     

    会社法第369条第3項により、取締役会の議事については、法務省令で定めるところに従って議事録を作成しなければなりません。議事録に記載すべき事項は、会社法施行規則第101条に定められています。

     

    作成した議事録は、会社法第371条第1項に基づき、取締役会の日から10年間、本店に備え置くことが定められています。また、法令上の要件を満たす株主や債権者から閲覧・謄写を請求される場合があります。

     

    議事録は単なる記録書類ではなく、取締役が善管注意義務を果たしたことを示す証拠書類としての役割も担っています。異議を述べた取締役の発言を記録しておくことで、個人の責任の所在を明確にする機能も持ちます。

     

    取締役会設置会社であれば規模にかかわらず作成が求められるため、中小企業も含めた幅広い法人において、議事録担当者の正確な作成スキルが欠かせません。

    取締役会議事録に記載すべき基本項目と作成のルール

    取締役会議事録に記載すべき基本項目と作成のルール

     

    会社法施行規則第101条に基づき、取締役会議事録には記載すべき項目が定められています。形式的な不備が後のトラブルにつながることもあるため、必須項目を正確に押さえておくことが重要です。

     

    以下で主要な記載事項を確認します。

     

    開催日時、場所、および出席者

    議事録の冒頭には、取締役会の開催日時・場所・出席した取締役・監査役の氏名を記載します。

     

    場所については、テレビ会議やWeb会議で開催した場合も「Web会議システムを使用」などの記載が必要です。

     

    また、取締役会に出席した取締役・監査役だけでなく、議長の氏名など、議事の進行状況がわかる情報も記載するのが一般的です。

     

    議事の経過とその結果

    取締役会で審議された各議題について、どのような議論が行われ、どのような結論に至ったかの経過を記録します。

     

    発言をすべて書き起こす必要はありませんが、「誰が何を発議し、どのような意見が出され、どう決定されたか」の流れが読み取れる記載が求められます。

     

    例えば「代表取締役○○より○○案の説明があり、質疑応答の後、全員一致で承認された」といった形での記述が一般的です。

     

    決議事項と特別利害関係人の有無

    決議事項については、可決・否決・継続審議などの結果を明記する必要があります。

     

    加えて、決議に特別の利害関係を有する取締役がいた場合は、その旨と該当する取締役の氏名を記載しなければなりません。

     

    特別利害関係人は議決に参加できないため、その人物を除いた残りの取締役数での可決要件を満たしているかの確認も必要です。

     

    記載漏れがあった場合、決議の有効性をめぐる法的リスクが生じることもあるため、チェックリストを用いた確認を徹底することが推奨されます。

     

    署名または記名押印(電子署名)

    取締役会議事録は、出席した取締役および監査役全員が署名または記名押印することが必要です(会社法第369条第3項)。

     

    近年は、電子署名を用いた電子的な取締役会議事録の作成も法的に認められています。電子議事録の場合は、電子署名法に準拠した適切な署名方法を採用することが必要です。

     

    署名・押印の収集は実務上の手間になりやすいため、クラウド型の電子署名サービスとの連携を検討する企業も増えています。

    取締役会議事録の作成で担当者が抱えやすい課題

    取締役会議事録は法律的に正確な記録が求められる一方、会議の場でリアルタイムに記録を取るという作業の難しさも伴います。担当者が実務でよく直面する2つの課題を整理します。

     

    正確な聞き取りと記録作成にかかる多大な時間

    取締役会では複数の取締役が発言し、専門的な議論が展開されることも多くあります。議論の内容を聞きながら同時にメモを取ることは、集中力を大きく消耗する作業です。

     

    会議後に録音を聞き返して清書する場合も、1時間の会議に対して数時間の作業が発生することがあります。

     

    さらに、書き方によって表現が曖昧になることで法的な解釈が揺れるリスクもあり、精度を保ちながら速く仕上げるという二律背反の難しさに担当者が直面しています。

     

    記憶や手作業だけに頼らず、記録漏れを防ぐ工夫

    取締役会議事録に記載漏れがあると、後から決議の有効性に疑義が生じる可能性があります。

     

    特別利害関係人の記録漏れ・議決の定足数の確認不足・議事の経過の省略などは、実務でよく起きるミスのひとつです。

     

    こうした漏れを防ぐためには、標準化されたチェックリストやテンプレートを用意することが有効です。また、会議音声の録音を活用して事後に内容を確認できる体制を整えることも、正確な記録作成の助けになります。

    取締役会議事録の作成負担を軽減するAI活用のポイント

    取締役会議事録の作成負担を軽減するAI活用のポイント

     

    取締役会議事録は法的効力を持つ書類です。AIを活用する際も「最終判断は担当者が行う」という前提を守ることが重要です。

     

    その上で、AIが下書きや要点整理のサポートとして有効に機能する場面を解説します。

     

    人間の記憶力に頼らない自動文字起こしの有用性

    会議の音声をAIで自動文字起こしすることで、担当者が会議中に全発言をメモしきれないリスクを減らすことができます。

     

    ただし、AIが生成した文字起こしはあくまで下書きとして位置づけるのが適切です。

     

    法的文書として成立させるためには、担当者が内容を精査し、正確な表現に整えた上で最終版を確定させるというプロセスが不可欠です。

     

    AIは「何が話されたか」の素材を提供するツールであり、「法的に正確な議事録を自動で完成させる」ものではありません。

     

    この点を正しく理解した上で活用することで、記録漏れのリスクを減らしながら作業効率を上げることができます。

     

    取締役会での議論を整理し、ネクストアクションの策定に専念する

    AIが文字起こしと要点整理を担うことで、担当者は議事録の骨格確認・法的表現の精査・署名収集といった、人が判断すべき作業に集中しやすくなります。

     

    例えば、AIが生成した「本日の主な決議事項」の要約を参照しながら、担当者がそれを法令に沿った正式な表現へと整えるという分業が可能です。

     

    ゼロから文章を構成する負担が減ることで、記録の品質を維持しながら作成時間を短縮するという効果が期待できます。

    AI議事録作成ツールを活用する際に確認したいポイント

    AIツールを取締役会の記録補助として導入する際には、機能の精度だけでなく、運用上の安全性・管理体制も確認が必要です。選定で押さえておきたいポイントを2点に絞って解説します。

     

    高精度な音声認識とAIによる効率的な要約機能

    取締役会では、金額・日付・議決人数などの数字情報が頻繁に登場します。数字の聞き取り精度が低いツールでは、下書きの確認・修正に余分な時間がかかってしまいます。

     

    また、複数の取締役が次々と発言する場面では、誰の発言かを正確に識別できる「話者識別機能」の精度も重要な選定基準になります。

     

    要約機能については、「全体要約」だけでなく、「議題ごとの要点」「決定事項の抽出」が明確に整理されるかどうかも確認しておくと、担当者の最終編集作業がしやすくなります。

     

    セキュリティと使いやすさを両立した運用管理

    取締役会での議論は、経営上の機密情報を多く含むため、音声データや文字起こしデータの取り扱いには高いセキュリティ基準が求められます。

     

    確認すべき主なセキュリティ要件を整理すると、次のようになります。

     

    • アクセス権限の管理:閲覧・編集できるメンバーを組織単位で制御できるか
    • データの保管・暗号化:保存データが適切に暗号化されているか
    • 国際認証の取得状況:ISO/IEC 27001などの情報セキュリティ認証を取得しているか
    • 監査ログの有無:誰がいつアクセス・操作したかの記録が残るか

     

    セキュリティ要件を満たしつつ、担当者が直感的に操作できるUIであることも、現場定着のために重要な条件です。

    よくある質問(FAQ)

    よくある質問(FAQ)

     

    取締役会議事録は、会社法で作成・保存が義務付けられた重要な書類です。形式や保存期間、AIツールをどこまで活用できるかなど、実務で判断に迷いやすいポイントもあります。

     

    ここでは、取締役会議事録の作成に関して寄せられることの多い質問をまとめました。

     

    Q1. 取締役会議事録は、書面と電子どちらで作成する必要がありますか?

    会社法では書面・電子データいずれの形式も認められています

    電子形式で作成する場合は、電子署名法に準拠した電子署名を用いることが必要です。定款や社内規程で書面作成を義務付けている場合はその規程に従う必要があります。

     

    Q2. 取締役が書面決議(みなし決議)を行った場合も議事録は必要ですか?

    はい、必要です。会社法第370条に基づく書面決議の場合も、決議があったとみなされた日・内容・全取締役が同意した旨を記載した議事録を作成し、10年間保存する義務があります。

    Q3. 取締役会をWeb会議で開催した場合、議事録の記載方法は変わりますか?

    基本的な記載事項は変わりませんが、場所の欄にWeb会議システム名を記載するなど、開催形式がわかる記述が必要です。出席の確認や議決の確認方法についても、明確に記録しておくことが推奨されます。

    Q4. 議事録の作成はいつまでに完了させる必要がありますか?

    会社法上、明確な期限は定められていませんが、実務的には取締役会終了後、速やかに(一般的に1〜2週間以内を目安として)作成・署名収集・保管を完了させることが望ましいとされています。

    Q5. AIで作成した文字起こしをそのまま取締役会議事録として使用できますか?

    そのまま使用することは推奨されません

    AIの文字起こしはあくまで下書きの素材です。法令の定める記載事項を満たしているか、法的に正確な表現になっているかを担当者が確認・整形した上で最終版を作成することが必要です。

    LINE WORKS AiNoteで取締役会議事録の作成をスマートに効率化する

    AiNote

     

    取締役会議事録の作成において、「文字起こしに時間がかかる」「発言の聞き取り漏れが心配」という担当者の負担を軽減するサポートツールとして、LINE WORKS AiNoteが選択肢のひとつになります。

     

    AiNoteは、AI技術を活用したAI議事録作成ツールです。会議の音声をリアルタイムでテキスト化し、AIが要点を自動で整理します。

     

    担当者はAIが生成した下書きを確認・編集することに集中でき、ゼロから文字起こしする作業の手間を大幅に減らすことができます。

     

    音声認識の精度については、自社の独自性能評価(2024年8月実施)で文字正解率90.8%・数字認識率80.3%を記録し、競合6社中No.1の結果を得ています。

     

    金額や議決数など、正確さが特に求められる数字情報の認識精度が高い点は、議事録作成の補助ツールとして重要な要素です。

     

    複数の取締役が発言する取締役会では、事前登録不要で複数の話者の声を自動で聞き分けて記録する「話者分離」機能を活用できます。

     

    これは国際コンペティション「DIHARD3(2021年)」で世界3位を記録した技術に基づいています。

     

    さらに企業向けプランでは、話者分離に話者識別を組み合わせた「自動話者認識」機能により、1会議あたり最大30名の発話者名を会議記録へ自動で反映でき、「誰がどの発言をしたか」の照合の手間をさらに減らせます。

     

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    以下に、AI議事録ツールを選定する際の主な確認事項と、AiNoteの対応状況をまとめました。

     

    確認ポイント LINE WORKS AiNote
    音声認識精度 文字正解率90.8%・数字認識率80.3%(競合6社中No.1)
    話者分離(設定不要) (DIHARD3 2021年 世界3位の技術を採用)
    自動話者認識(話者名の自動反映) (企業向けプラン・1会議最大30名)
    フィラー・言い淀み除去 (読みやすいテキストに自動整形)
    AI自動要約 (全体要約・トピック別整理を自動生成)
    セキュリティ認証 ◎(ISO/IEC 27001・27017・27018・27701、SOC2/SOC3取得済)
    監査ログ (アクセス・操作履歴を記録)
    アクセス権限管理 (組織単位・閲覧限定メンバーの設定が可能)
    料金(チームプラン) ¥19,800/月〜(年額・利用人数無制限)

     

    セキュリティ面では、ISO/IEC 27001・27017・27018・27701の認証取得に加え、2段階認証・IPアドレス制限・監査ログといった機能を備えており、経営情報を扱う会議の記録補助ツールとして必要な管理体制を整えています。

     

    30日間の無償トライアルチーム/ビジネスプランが対象)が用意されているため、実際の会議での使い勝手を確認してから本格導入を判断することも可能です。

     

    取締役会議事録の最終的な内容確認と法的判断は担当者が行う前提の上で、文字起こしと要点整理の手間をAIで補いたいという方は、ぜひ一度試してみてください。

     

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