医療DX、医師の働き方改革など様々な取り組みが求められている医療業界。厚生労働省は医療DXを通じ、国民の健康増進、 質の高い医療等の効率的な提供、業務効率化などの実現を目指しています。
ビジネスコミュニケーションツール「LINE WORKS」もその一助になれるよう、日々サービスの改善やより良い使い方の検討を行っています。
2025年7月に開催された「ナースまつり2025」にて、見事「日本一働きやすい病院アワード2025」大賞を受賞された済生会横浜市東部病院では、LINE WORKSを活用しDXを実践しています。本連載では、計3つの部署で働くナース(看護師)のみなさまにお話をお伺いしました。
“日本一働きやすい病院” 済生会横浜市東部病院・ICU

【横浜市東部病院の働きやすさ】転職後「また働きたい」と”出戻り”をした理由
ー お二人の業務内容や、所属されている集中治療室センターについて聞かせてください。
高橋さん:
以前は病棟で師長をしており、集中治療室センター(ICU)に異動しました。ICUで師長をして2年目になります。スタッフが楽しく安全に看護や治療にあたることができるよう、チームを円滑に運営することが大切だと考えています。今年は新人スタッフが7名入り、若い方が多く活気あるチームです。

古田さん:
看護師としては19年目になります。(横浜市)東部病院ではトータルで11年目くらい、実は一度退職して出戻って2年目なんです。離れている間は別の病院で働いていましたが、東部病院は働きやすく、他職種との連携がとてもとれていて、いろんなカンファレンスで患者さんについて話し合い、治療や看護を提供しているところが魅力だと改めて感じました。メディカルスタッフ、病棟や救命センターなど、他の部署との横のつながりが密で「これが東部病院の強みだな、また働きたいな」と思ったんです。
ー 古田さんは「業務用スマホ&LINE WORKS活用推進チーム」に立候補して参加されたと伺いました。
古田さん:
別の病院や施設で勤務している時に、LINE WORKSが使われていたんです。効率的でいいなと思っていました。東部病院に戻り、「業務用スマホ & LINE WORKS活用推進チーム」のポスターを院内で見かけて「やってみようかな」と。写真もすぐ送れますし、LINE WORKSでいろんなことが効率的にできそうだなと感じました。戻ってきたばかりで自分の役割もまだ少なく、余裕もありましたので、チャレンジしたいと思えたのも大きかったですね。

【ICUでの使い方】「申し送りノート」やシフト、面談の調整もLINE WORKSで完結しペーパーレスに
ー ICUでのLINE WORKS活用について教えてください。
高橋さん:
シフト勤務のため、伝達事項を共有するための「申し送りノート」という紙のノートを活用していました。出勤したら時間がある時に読むという運用をしていましたが、LINE WORKSを導入してからは、申し送りノートを紙からLINE WORKSのノート機能に全面移行したので、紙のノートは無くなりました。
古田さん:
「申し送りノート」はだれでも投稿できるのと、確認したいときにすぐ確認できるのが便利です。みんなが周知内容を確認してくれているか、既読確認ができるのも良いですね。
また、師長との面談の日程も、今までは面談スケジュールを休憩室に掲示していましたが、これもLINE WORKSで共有するようになりました。これまでは職場に来ないと面談の日程も確認できなかったのですが、いつでもLINE WORKSで確認できるようになりました。

ー LINE WORKSの導入はどのように進められましたか。
古田さん:
LINE WORKSは通知の設定もできるので、プライベートのスマホに入れても活用がしやすいと思います。抵抗なく使えるよう、その辺りを周知したりしました。私も所属している「業務用スマホ & LINE WORKS活用推進チーム」でも、LINE WORKSの使い方について互いに共有しあっています。部署内でポスターも掲示し、「こう設定すると(休みの日などに)通知が来ないよ」といったことを広めていきました。
高橋さん:
ICUには35名のスタッフが在籍していますが、半数かそれ以上はプライベートスマホにもLINE WORKSを入れていると思います。強制はしていないので、便利さを感じて入れてくれているのかな、と感じます。
【ICUでの使い方】ノートで委員会や係の活動内容を共有、ビデオ通話やアンケート、掲示板も利用し情報共有の効率UP
ー ノートはその他にどのような使い方をされていますか。
高橋さん:
各種委員会や、部署内の係活動について、担当者がノートに議事録や活動内容を投稿してくれています。その都度業務で気づいたことなどもUPしてくれるので、ノートの内容が充実し、ナレッジとして蓄積することができてきました。
また、スタッフへの教育については、「新人」「2-3年目」「全体」とそれぞれ担当が分かれているのですが、教育内容や進捗についてもノートで共有しています。
古田さん:
ノートの使い方は全体に周知しています。方針については主任や師長に相談して決定しています。例えばノートの投稿時間を限定しようと考えたのですが、交代勤務なので難しいという結論となり、投稿時間は決めないことにしました。みんなで使うものなのでルール策定については慎重に検討しています。

ー ビデオ通話機能は活用されていますか?
古田さん:
数ヶ月に1回病棟会議が開催されるのですが、これまでは原則として会議室(オフライン)での参加でした。新型コロナウイルスが流行し始めた時期に、オンライン会議ツールを導入しリモートでの参加も可能になりました。LINE WORKSを導入してからは、LINE WORKSのビデオ通話機能を使っています。
ー 他にも使っている機能はありますか?
古田さん:
元々別のアンケートフォームを使っていたのですが、LINE WORKSのアンケート機能を使い始めている方もいます。例えば、係活動の内容について「○○をやってみてどうでしたか?」と感想や意見を収集し、アンケート結果をLINE WORKSで共有しています。
トークは全体に向けた相談事項や、「アンケートに回答してくださいね」といった告知で使うことが多いですね。
感想や意見を収集する際にアンケート機能を活用。
古田さん:
病棟会の日程は年間で決まっていて、例えば「病棟会の日」はカレンダーに登録しており、ビデオ会議用のURL(ミーティングリンク)を発行して、各々が確認できるようにしています。
また、院内の当直については掲示板を使っています。「今日の循環器の先生はどなたか」といった情報は、掲示板上に添付しているExcelで確認することができます。
対面で実施していた会議も、ビデオ通話機能を使ってオンライン参加が可能に。ミーティングリンクはカレンダーで共有されている。
ー AI議事録ツール「LINE WORKS AiNote」の活用も検討されていると伺いました。
古田さん:
委員会の多くは議事録が必要で、1時間半の会議ともなると書くのが大変でした。「LINE WORKS AiNote」はまだ使い始めたばかりですが、議事録作成の時間短縮につながればと思っています。録音データを共有して、聴いておいてもらうのもいいかもしれません。
委員会や部署内の会議の多くは議事録が必要で、1時間半の会議ともなると書くのが大変でした。「LINE WORKS AiNote」はまだ使い始めたばかりで試行錯誤中ではありますが、議事録作成の時間短縮につながればと思っています。また、録音データも残りますので、それを共有して聴いてもらうのも良いかもしれません。
【ICUでの使い方】他部署・看護師以外の方々とのやりとりにも活用

ー ナース以外の方や、他部署とのやりとりにもLINE WORKSを使っていると伺いました。
古田さん:
看護師間だけでなく、ナースエイドさんともリアルタイムでのやり取りが可能になりました。ナースエイドさんの業務のひとつに、ICUにあるたくさんの物品の在庫管理や配置調整などをしていただいています。これらについてもナースエイドさんから看護師に向けて発信していただいて、とても助かっています。『○○の置き場が変更になりました』など写真付きでお知らせしてくれます。
ー 今後さらに活用していきたい内容などがあれば教えてください。
高橋さん:
各部署の師長が入っているグループでは、患者さんの容体についても共有しています。
「早期転院ができそうな患者さん」や「ICUの患者さんが転棟しそう」といった情報など、会議で共有していることをLINE WORKS上でやりとりすることもあります。

高橋さん:
電話が減って、トークで連絡が来ることも増えてきました。急ぎでかけてくれているとは思いつつも、「これもLINE WORKSでやりとりできたら・・」と思うこともあります(笑)。
例えば、食事の変更については栄養士さんに連絡が必要で、電話での取次は伝達ミスが発生する可能性もあり、テキストコミュニケーションの良さもあると考えています。効率よく、円滑に現場を運営していくにはどうしたら良いか、引き続き考えていきたいと思っています。
ー 高橋さん、古田さん、ありがとうございました!
もっと詳しく!横浜市東部病院の実践内容
済生会横浜市東部病院では、「働きやすい医療現場の実現」を掲げ、看護師の皆さまのほか医師や職員の方々もLINE WORKSを活用し院内におけるコミュニケーションを円滑に行なっています。
【医師、医師支援室、DX推進室】導入事例インタビューはこちら
https://line-works.com/cases/tobu-saiseikai/
【ナース編】手術室の方へのインタビューはこちら
https://line-works.com/blog/use-cases/tobu-saiseikai_operatingroom/
【ナース編】産科の看護師・助産師の方々へのインタビューはこちら
https://line-works.com/blog/use-cases/tobu-saiseikai_obstetrics/
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https://line-works.com/blog/businesschat/lineworks-sodanmadoguchi/






