PTA運営に、LINE WORKSが便利なワケ

2019.07.26

 

昨今何かとネガティブな話題の多い学校PTA。「無駄が多い」「融通が利かない」…。
みんなが思いながらも、任期が終わるまでの辛抱と、古いままの運営スタイルが続いてしまいがち。
そんな現場を変えるべく、会長さん自ら数々のITツールを吟味!
LINE WORKSの活用により、PTA運営の効率化に成功した学校の例をご紹介します。
※「PTA運営にLINE WORKSを活用しようセミナー」(2020年3月開催)の内容も追記しています。

要約

✔ LINE WORKS(=ビジネス版LINE)は、PTAの情報共有にピッタリだった
✔ ”LINEでのやりとりだと、ちょっと不便…”が解消!
✔ なんと会議が4回⇒1回に!発言が2倍に!

 

PTA活動、こんなお悩みありませんか?

PTAが嫌がられる理由は、なんといっても会議や非効率な作業の多さ。
こんな声をよく聞きます。

 

  • いまだに紙の資料ばかりで、運営方法が昭和的
  • 予定の共有や連絡に苦労が絶えない
  • 就任したものの引継ぎ資料が無くて困った
  • 意見を言うのはいつも同じ人
  • LINEグループを作っているが、話がまとまりづらい

 

様々なイメージダウンも追い打ちをかけ、本来は子どもたちのための活動のはずなのに、役員のなり手が出ない…という悪循環に。

 

ところで、LINE WORKSって? LINEとは違うの?

LINE WORKSは、いわばLINEの ”ビジネス版”。
LINEの使いやすさを踏襲しながらも、情報や予定の共有など、チームや組織運営のために開発された、別のアプリです。
トークだけでなく、「カレンダー」「掲示板」「アンケート」など、便利な機能を備えています。
もともとがビジネス用に作られており、学校情報を扱う上で気になる、セキュリティ面も安心です。スマホだけでなく、パソコンやタブレットでも使えます。

 

機能以外でLINEと少し異なるのが、始め方

 

LINEが個人のアカウント同士でつながり合うのに対し、LINE WORKSは共通の ❝WORK❞ を持つチーム・組織のためのアプリ。

まず代表者がアプリをインストールし、「●●学校PTA」というLINE WORKSの環境を作り、そこにメンバーを追加していきます。

 

 

何が便利なの? 活用しているPTA会長さんに聞いてみた。

●教えてくれた人

千葉市立幸町小学校 PTA会長 安藤直裕さん

 

3人のお子様を育て、PTA会長を9期(!)務める。
2018年末に無料プランが始まったLINE WORKSに目をつけ、いち早くPTA運営に活用。

 

実際のアプリの使い方を見せていただきました。
基本機能に沿ってご紹介します。

 

まずは、「トーク」

え、これLINEじゃないの?という感じですよね。
ご覧のとおり、LINE WORKSの「トーク」は、ほぼLINEと同じイメージです。

 


❝ LINEと似ているので、アプリとしては誰でもすぐに使えます。
一方、「トーク」は便利ですがどんどん流れるので、どうしても話がテーマから逸れたり、
逆に、テーマを変えたくてもその話題が終わるまで次の話題に移れない、ということが起こります。

意見を募りたいテーマがあるときは、トークからノートに切り替えます。❞

 

*ノート機能は、LINE WORKS内で【グループ】を作ると使えます。(グループ機能のメリット

 


❝これは、運動会で保護者も名札をつけることになり、名札について意見を募ったときのものです。「運動会について」「パトロールについて」など、トピックごとに意見募集できるのが便利です。

トークの場合、スマホを見ていない間に話題が移っている、といったことも起きがちですが、ノートなら各自のすきま時間にトピック別に投稿できるので便利ですよね。

実際に4回あった会議を1回にするなど運営がグッと効率的になり、皆さんから喜ばれています!❞

 

続いて、”WORKS“ならではの機能をご紹介。
まず「フォルダ管理」です。※こちらも【グループ】を作ると使えます。

 

 


❝作成したグループごとに、WordやPDFなどのファイルが保存できます。
次年度の引き継ぎ時も便利そうですね。❞

 

続いて、「ホーム(掲示板)」のご紹介。

 

 


❝「ホーム(掲示板)」は、返信はいらないけれど一斉周知したいことの発信に便利です。
トークやノート同様、既読・未読がわかるので、みんな見てくれているな、という把握ができます。❞

 

上のスクリーンショットは、会議室やコピー機利用のルールについてですが、
掲示板では、他にも
・PTA関連のニュースを共有
・本部役員だけが学校から直接聞いた有益な情報の発信
などに使っているとのことです。

 

続いて、「カレンダー」の画面。

 

 


❝行事や会議の予定を入れています。スマホからいつでも予定が確認できれば、伝達漏れも防げますし、保護者も自分で転記したり資料を持ち歩く負担が減り、非常に便利です。❞

試してたどり着いた!
PTAでの、LINE WORKSおすすめの使い方 まとめ

 

LINE WORKSには、他にも【アンケート】など様々な機能がありますが、本部役員のみなどで利用する場合は、まずはこれで十分便利!

 

人数を増やして使う場合は、学年ごと/委員ごと のように【組織】や【グループ】を組むことで、情報管理がしやすくなりますよ◎(組織とグループの違い
↓安藤さんの場合は、学年ごとに【組織】を作られていますね。

 

 

また、LINE WORKSはPCやタブレットでも使えます。

 

LINE WORKSを使ってよかったこと

Q. 保護者の皆さんからも好評だったポイントは?


とにかく会議が減ったことですね。こまかい話はLINE WORKSでのやりとりで完結するし、会議がある場合も、前もって意見収集しているので話が早いそれから使ってみてから気づいた良さとして、集まっての会議よりトークの方が気軽に意見を出せるので、発言する人も自然と増えました。❞

 

Q. PTAに使えるツールは他にもあるかと思いますが、決め手は?


❝無料で使えて、皆が使いこなせるということ。以前は他のタスク管理ツールを使っていましたが、コミュニケーションが固くなりがちでした。やはり慣れたものでないと使いにくいし、やりとりのニュアンスにも誤解が生まれやすいんですよね。LINE感覚で使える良さは想像以上に大きかったです。❞

 

Q. LINEでもグループは組めますが、敢えてLINE WORKSを使う理由は?


❝カレンダーやアンケートなど組織用の機能がPTAにぴったりですし、引き継ぎにも便利です。
PTA活動用アプリとしてプライベートのSNSとは切り分けて使えるのも、メリハリが出ていいですね。普通のLINEだとプロフィールの名前も誰だかわからない人などもいますし。

 

それから、LINEでグループを作ると、任期終了後にグループを抜けづらいという意見があったので、その対応策としても有効でした。

 

無料プランが出たばかりだったので、2か月くらい本当に活用できるかお試しで使って、保護者の皆さんからかなり評判がよかったんです。小学校を卒業したお母さんたちが、中学校でも使うと言っていますよ。紹介した近隣校もさっそく使い始めています!❞

【以下は「PTA運営にLINE WORKSを活用しようセミナー」(2020年3月開催)にて、お話しいただいた内容から構成しています】


Q. LINEWORKS導入にあたり、学校のPTAの役員の方々との合意形成や巻き込み
や、周りを説得する方法は?

 


❝保護者の皆さんを楽にしようという目的でPTAの組織を変えたのですが、その際に「会議を減らす代わりにLINE WORKSというグループウェアを使いますよ」ということで皆さんに承認を得ました。そのため、巻き込むというよりも、皆が、「自分が、楽になるんだったら良いです」っていう感じでした。

 

自分が運営するとなると多分ハードルが高いと思われるかもしれませんが、私の場合は、LINE WORKSを導入しますという説明資料を準備して、第1回目の会議で「QRコードで皆さんに登録して頂くことと、こんな機能があるということ」をご紹介させて頂きました。あとは、簡単なLINE WORKSアプリの使い方を説明して、「まずは利用してみましょう、そして会議の回数も減らしましょう」という案内をしました。もしそれができなかったら別に導入は今年1年で諦めてもいいから、っていう感覚ではいたんですけれども、今年のアンケートでは、LINE WORKSを導入して非常に良かったというご好評を頂いたので、今後も利用していきます。

 

Q. スマホ未利用者やアプリのインストールに抵抗のある方への対応方法は?


❝本校でも2名の方が、ガラケーのため、LINE WORKSを利用していません。LINE WORKSを入れていない方は、LINE WORKSに入っている、同じ学年の役員の方とメールアドレスを交換して、LINE WORKSに入っている方から、LINE WORKSで決まったことをメールで連絡するようにして頂きました。これについては、今年の1月ぐらいにアンケートを取ったんですが、特にガラケーを使っていたからと言って不自由は感じなかったというご意見を頂きました。❞

 

Q. 年度交代の引き継ぎをする際の注意点と工夫などは?


❝学年ごとに【組織】を作成しているため、役員入れ替えはメンバーを入れ替えるだけです。基本的には今までのメンバーは全員削除して、新しいメンバーを追加で登録して、それぞれの学年(組織)に入れていくだけで切り替えは完了します。(メンバーの追加、修正、削除[モバイル版]
引き継ぎは基本的には顔合わせを一回やりますが、紙資料の引継ぎだと、見たい時に一つしか資料が無くて、役員同士で回しながら確認しなきゃいけません。ただ、LINE WORKSのグループ機能のフォルダに資料データを入れて残すことによって、メンバーの次年度への切り替えもスムーズにできるのではないかなと思います。❞
※補足:PTAのLINE WORKS環境を新規で開設した安藤さんのような管理者も、管理者画面から違う方へ変更することもできます。そのため、メンバーだけではなく、管理者も入れ替えて、年度ごとに引継ぎをしていくことが可能です。(最高管理者の委任

 

Q. 保護者全員のような多くのメンバーでLINE WORKSを使いたいのですが?


❝本校では、保護者全員となると、利用者が100名を超えてしまい有料プランになり、ハードルが上がるため、役員のメンバーのみでフリープランを利用しています。ただ、全員を対象にした運用が本当にできるのであれば、理想的な環境になるのかなという気はします。❞
※補足:LINE WORKSは
フリープランの場合、最大100名までご利用頂けます。有料プランとは、機能面で違い等はありますが、PTAで安藤さんのような運用に必要な機能は具備しております。
有料プランで保護者全員と使うことをご検討の場合は、弊社の導入相談窓口までお問合せください。

 

Q. その他、運用のポイントはありますか?


❝利用者の都合で投稿ができてしまうため、投稿時間のルールを作ること。
・本校では最初に発言の時間帯のルール決めをしました。例えば休日や平日の午後10時以降は、LINE WORKSで発言しないでねとか。あとは、機能で通知設定おやすみモードというものがあります。例えば仕事中に通知が来られると困るから、自分で通知設定で何時から何時までは通知がされないように設定するとか。そういうことも皆さんにご紹介をしました。

 

文書はPDFにして共有すること。
通常、文書を作る時はWordやExcelで作成すると思いますが、スマホの機種によっては閲覧できない方がいます。本校では基本的にはWordやExcelで作られたファイルは引き継ぎの資料としてフォルダには上げますが、皆に見てもらう際にはPDFに変換をしてから公開をして共有しています。PDFであれば、おそらく、どのスマホでも閲覧は可能かと思います。

 

既読にならない人がいること
LINE WORKSは誰が読んだか既読確認ができますが、既読にならない人はいます。LINEを使われている方は分かると思うますが、連絡事項が既読にならないと非常に困ります。ただ会議にしても、発言しない人とか会議に参加しない人もいらっしゃるので、そこはそういうものだという割り切りをしています。

 

LINE WORKSとリアルをうまく組み合わせること。
PTA活動の全てをLINE WORKSで済ませるには限界はあります。LINE WORKSは非常に便利なツールですが、やっぱりトークとかノートを使って皆が好きな時間で議論をしていくと結構だらだらになることもあります。重要なことで皆さんにパッとお伝えしたい場合は、顔を突き合わせて会議をすることも必要だと思います。また、何でもLINE WORKSに資料上げれば良いというものでもなく、例えばスケジュール表(横に長いA3用紙)とかは、スマホで見るのは限界もあるので、そういう時は紙で出して話す、とかLINE WORKSとリアルをうまく組み合わせた運営が良いのかなと思います。❞

 

まとめ

LINE WORKSをPTA用のワークスペースとして使えば、
1つのアプリで情報共有や意見交換が完結。

会議が減る、発言のハードルが下がる。LINEならではの明るい距離感で、効率化が実現!
なんとも嬉しいお話を聞かせていただきました。

 

始めるときのコツとして、まずは本部役員のみで使ってみて、要領がわかったら全体に広げていくとスムーズです。全国のPTAの皆さん、今日からさっそく、使ってみてくださいね!

 

関連ページ

・PTAに関するお役立ち情報ページ

・非営利団体様向け特別プラン(期間限定キャンペーン)

  • ※ 本掲載記事の内容は投稿当時の情報となり、2022年4月1日に改定された新料金プランとは一部異なる内容を含む場合があります。